古典による転回を行いつつ、「近代」そのものを問い直し、現在の「知」について批評的であろうとする。新シリーズ、待望の第一巻『コスモロギア』刊行!
2015年 のアーカイブ
C.ヨプケ著/伊藤豊、他訳『ヴェール論争』が、「出版ニュース」(2015年8月中旬号)にて紹介されました。
M.クヴァンテ著/加藤泰史監訳『人間の尊厳と人格の自律』が、「図書新聞」(2015年8月15日号/品川哲彦氏・評)にて紹介されました。
E.レヴィナス著/R.カラン、他監修/三浦直希、他訳『レヴィナス著作集 1』が、「週刊読書人」(2015年8月7日付/特集:小野文生・渡名喜庸哲対談)にて掲載されました。
1942年生まれ。父は靴小売業を営んでいたが、1948年の共産党政権成立後、店は没収される。高校卒業後、働きながらカレル大学哲学部で哲学・歴史学・芸術史を専攻。フランス・ブザンソン大学に留学後、プラハ工芸博物館に勤務。カフカにちなんだ“Josef K.”の筆名で、地下出版や亡命出版で執筆。1989年の「ビロード革命」後はウィーンに研究員として滞在、プラハ工芸大学やカレル大学で非常勤講師も務める。美術から文学まで幅広く論じる評論家であり、特に多民族・多文化地域としての中欧の文化に造詣が深い。
著書に『メドゥーサの首』(1985年)、『運命のカフェ──プラハとウィーンとパリの間』(1998年)、『私のマーハ』(2003年)、『フラバルとの出会い──回想とエッセイ』(2014年)などがある。その著作はドイツ語、フランス語、イタリア語などに訳されている。 1956年東京生まれ。東京大学文学部卒業。プラハ・カレル大学留学の後、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。広島大学助教授、神戸大学教授を経て、現在、専修大学文学部教授・神戸大学名誉教授。スラヴ文化論専攻。
著書に『チェコ民族再生運動──多様性の擁護、あるいは小民族の存在論』(岩波書店、2010年)、『プラハのバロック──受難と復活のドラマ』(みすず書房、2015年)、『マサリクとチェコの精神──アイデンティティと自律性を求めて』(成文社、1995年、サントリー学芸賞および木村彰一賞受賞)、『黄金のプラハ──幻想と現実の錬金術』(平凡社選書、2000年)、『プラハ歴史散策──黄金の劇場都市』(講談社+α新書、2004年)など、訳書にヤン・パトチカ『歴史哲学についての異端的論考』(みすず書房、2007年)、カレル・チャペック『マサリクとの対話──哲人大統領の生涯と思想』(成文社、1993年)、ボフミル・フラバル『あまりにも騒がしい孤独』(松籟社、2007年)などがある。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 訳者序 「想像の共同体」としての中欧
──トランスナショナリティーとマージナリティー ──
まえがき──円卓の中欧
第 I 章 中欧の困難さ──アネクドートと歴史
第 II 章 実存の困難さ──神話とチェコ文学
第 III 章 第一次共和国の困難さと希望──概念と社交生活
第 IV 章 亡命の困難さ──逃走する知識人
第 V 章 文学の困難さ──物語と歴史
あとがき──アルマリウムと、もう少しの言葉
訳者あとがき
人名索引
クンデラ、カフカをはじめ、数々の特筆すべき作家を生んだ中欧は、大国ロシアとドイツに挟まれ、この100年間に最も激しく地図が書き換えられ続けてきた地域にほかならない。多言語・多民族の複雑さと、常に介入され「歴史になれない歴史」をもつ不条理さは、しかし、中欧の詩学に比類なき輝きを与えた。抵抗の時代に中欧文化の本質を見つめた著者が、実存の痛みを結晶させた珠玉のエッセイ。日本語版のための書き下ろしも収録!
著書に『日本の食と酒─―中世末の発酵技術を中心に』(人文書院、1991年。2014年に講談社より再刊)、『江戸の酒─―その技術・経済・文化』(朝日新聞社、1997年)、『近代日本の酒づくり─―美酒探究の技術史』(岩波書店、2013年)、『童蒙酒造記・寒元造様極意伝』(翻刻・解題、農文協、1996年)などがある。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 第一章 はじまりの酒
果実の酒/でんぷんの酒/酒の起源論/日本列島でつくられてきた酒/奄美のミキ/日本酒づくりの技術
第二章 神酒
酒と神/技術からみた神酒/酒殿
第三章 古代日本の酒
『古事記』、『日本書紀』にみる酒/『万葉集』にみる酒/造酒司の酒づくり/造酒雑器/大嘗祭と白酒・黒酒/酒造道具類/その後の白酒・黒酒/長岡京醸造所の発掘調査
第四章 中世・戦国の酒
鎌倉武士と酒/京都の酒屋/幕府の酒造統制/手づくり酒/地方の酒/蒸留酒/僧坊酒/興福寺の酒造技術/公卿と酒/酒迎え/武士道/外国人による日本酒の評価 一/日葡辞書からみる酒
第五章 江戸時代の酒
幕府の酒造政策と酒株/酒造技術書/精米/設備と作り手/酒の輸送/新酒/販売/新川酒問屋/中汲み・諸白・白酒/地廻り酒屋と御免関東上酒/関東地方の酒屋/外国人による日本酒の評価 二/千住の大酒会
第六章 化政期金沢の食文化──『鶴村日記』を読む
城下町の生活/家族/食材/料理の献立/油料理・肉料理・異国料理/酒/その他発酵食品/天保飢饉
第七章 凶作と飢饉の中で──濁酒、雑穀酒、自家用酒づくり
八戸/軽米/三戸/津軽
第八章 酒の器
飲酒器/注酒器と温酒器/運搬容器と貯酒器/醸造容器
参考文献
あとがき 酒の誕生から、神社でつくるようになった古代、世界でも珍しい製法が確立しブランド化する近世までの長い歩みをたどる。古事記や和歌、僧侶や儒者の日記、外国人による紀行文まで、さまざまな文献にかいま見える人々と酒との関わり。主食を原料とするために、飢饉対策や米価の調整で時の政権から受けた規制。酒が原因の失敗や夫婦げんかなど、エピソードも盛りだくさん。
陣内秀信・高村雅彦編『水都学 IV』が、「東京人」(2015年9月号)にて紹介されました。
H.クレイシ著/武田将明訳『言葉と爆弾』が、「出版ニュース」(2015年8月上旬号)にて紹介されました。
1930年フランス南西部のアジャンに生まれる。海軍兵学校、高等師範学校を卒業。数学、文学、哲学の学位を取得。58年からクレルモン=フェランの文学部で教鞭をとり、ライプニッツ研究で文学博士となる。69年からパリ第1大学教授として科学史講座を担当。数学、物理学、生物学の研究に加え人類学、宗教学、文学などの人間諸科学に通暁する百科全書的哲学者としてフランス思想界の重要な一翼を担い、科学的認識と詩学とを統一的な視野に収め、西欧的思想の限界に挑む。90年からアカデミー・フランセーズ会員。邦訳された著書に、『火、そして霧の中の信号──ゾラ』、『青春──ジュール・ヴェルヌ論』、『自然契約』、『パラジット──寄食者の論理』、『天使の伝説──現代の神話』、『ローマ──定礎の書』、『アトラス──現代世界における知の地図帳』、『小枝とフォーマット──更新と再生の思想』、『人類再生──ヒト進化の未来像』、『白熱するもの──宇宙の中の人間』、『カルパッチョ──美学的探究』(以上、法政大学出版局)など多数。 1931年生る。54年早稲田大学文学部卒業。64–67年ベルギー政府留学生としてルーヴァン大学高等哲学院に学ぶ。68年早稲田大学大学院博士課程修了。横浜市立大学教授を経て、同大学名誉教授。ベルギー国 王冠勲章オフィシエ章佩綬。
訳書:カイヨワ『戦争論』、ピアジェ『教育の未来』、モラン『二十世紀からの脱出』(以上、法政大学出版局)など。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 序章
第一章 乱闘
第二章 大洪水
第三章 戦争
第四章 戦争からテロリズムへ
第五章 世界戦争
第六章 《世界》の方舟
第七章 再び乗船
訳者あとがき 世界戦争とは、人間が世界に対して行う戦争である。この戦争でわれわれの相手となるのは、われわれが乗っている船、すなわち、この地球である。この戦いに勝とうと敗れようと、われわれには沈没か消滅のいずれしかない。古来から現在までさまざまなかたちで出現する戦争について、現在フランスで活躍する最も高名な哲学者が自身の記憶を辿り、自伝的な逸話とともに、暴力、抗争、テロリズム、法とその起源の問題を論じる。
新村拓著『日本仏教の医療史』が、「第27回矢数医史学賞」を受賞いたしました。
この賞は、故・矢数道明氏寄贈の基金により設けられ、医史学研究の優れた業績に対して授与されるものです。
「矢数医史学賞」受賞者一覧
H.クレイシ著/武田将明訳『言葉と爆弾』が、「週刊新潮」(2015年8月6日号/小山太一氏・評)にて紹介されました。
「東京国際ブックフェア」会期中に行なわれた〈書物復権〉新企画説明会のレポートが、「図書新聞」(2015年8月1日号)にて掲載されました。
小局からは、バーバラ・ジョンソン著/土田知則訳『批評的差異』と、中村英樹著『いきのびるアート』の2点を発表いたしました。
※新企画書籍のご案内はこちら(PDF)
「週刊読書人」(2015年7月24日号、2015年上半期の収穫から)にて、小局の書籍が多数紹介されました。 (さらに…)
法政大学出版局の公式アカウントを開設いたしました。新刊、重版、書評、フェア・イベント情報などを中心に発信していきます。
ぜひご活用ください。
H.クレイシ著/武田将明訳『言葉と爆弾』が、「朝日新聞」(2015年7月19日付/島田雅彦氏・評)にて紹介されました。
澤田直編『サルトル読本』が、「図書新聞」(2015年7月25日号/増田靖彦氏・評)にて紹介されました。
1935年、イギリスに生まれる。オックスフォード大学で英文学を学び、1963年、アメリカに渡り、イリノイ大学で教育哲学を修める。1987年よりオハイオ州立大学で芸術教育学科の主任教授(現在は同名誉教授)を務め、現在は、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校芸術デザイン学部教授。共著に、Aesthetics and Education (University of Illinois Press, 1993)などがある。 1955年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程退学。現在、東北大学大学院文学研究科教授。美学・西洋美術史専攻。著書:『レンブラント、フェルメールの時代の女性たち』(小学館)、『レンブラントのコレクション』(三元社)、『レンブラント工房』(講談社選書メチエ)など。訳書:クリバンスキー、パノフスキー、ザクスル『土星とメランコリー』(共訳、晶文社)、ラルセン『風景画家レンブラント』(共訳、法政大学出版局)など。 1958年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、神戸大学国際コミュニケーションセンター教授。イギリス文学・文化、英語教育専攻。訳書:ジェイムソン『アドルノ』(共訳、論創社)、スタイナー『むずかしさについて』(共訳、みすず書房)など。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 日本語版への序
はしがき
序論
認知発達理論
芸術に関する諸前提
本書の構成──テーマと段階
方法論
第一章 五段階の概観
第一段階──お気に入り
第二段階──美とリアリズム
第三段階──表出力
第四段階──様式とフォルム
第五段階──自律性
第一段階
色
お気に入り
絵画的描写という概念
題材についての連想
絵画の楽しみ
第二章 主題
第二段階
美
不特定の他者
リアリズム
図式的リアリズムと写真的リアリズム
言訳
第三段階
主観的テーマ
第三章 表出
第一段階
身ぶりにあらわれる感情
第二段階
感情を描く
第二段階から第三段階への移行
画家と作品を結びつける
表出の概念
第三段階
主観性
表出の個的性格
解釈
第四段階
解釈を矯正する可能性
公に開かれた絵画
第四章 媒体、フォルム、様式
第二段階
難易度と熟練
モダン・アート
第三段階
抽象芸術の表出力
表出力と媒体
意味を求めて
技法
様式
様式の発見と理解
第四段階
非主観的性質の表現
公に開かれた媒体の意味
ルノワールの絵の様式
第五章 価値判断
第二段階
価値判断の客観性
本来の基準の転倒
嗜好の相対主義
第三段階
真正な感情の基準
個人的経験というフィルター
意見一致の可能性
第四段階
根拠の提示
相対主義と芸術界
第五段階
経験を問う
様式への問いかけ
価値判断の根拠
訳者あとがき
参考文献
索引 絵画教育の現場での子供たちへのインタビューを通して、芸術の理解が人間形成に必須の過程であることを浮彫にする。ピアジェの認知発達理論やコールバーグの発達段階説を芸術鑑賞に応用し、モノローグからダイアローグへの架橋として美的教育を位置づける試み。
1903年生まれ。現代イギリスの美術史家。オックスフォード大学を卒業後、フィレンツェでベレンソンに師事し、イタリア美術を研究。1931–33年アシュモリアン博物館美術部長。34–45年ロンドン、ナショナル・ギャラリー館長。46–50年および61–62年オックスフォード大学教授。53–60年英国アーツ・カウンシル議長。54–57年独立テレビ協会(ITA)会長。69年ヨーク大学学長。同年一代貴族として男爵に叙せられる。1983年3月死去。本書のほか、『風景画論』、『ザ・ヌード』、『視覚の瞬間』、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』、『芸術と文明』など多数の邦訳がある。 1955年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程退学。現在、東北大学大学院文学研究科教授。美学・西洋美術史専攻。著書:『レンブラント、フェルメールの時代の女性たち』(小学館)、『レンブラントのコレクション』(三元社)、『レンブラント工房』(講談社選書メチエ)など。訳書:クリバンスキー、パノフスキー、ザクスル『土星とメランコリー』(共訳、晶文社)、ラルセン『風景画家レンブラント』(共訳、法政大学出版局)など。 1962年生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、京都嵯峨芸術大学教授。西洋美術史専攻。著書:『西洋美術への招待』(共著、東北大学出版会)。訳書:パオルッチ他『芸術の都 フィレンツェ大図鑑』(共訳、西村書店)、ベルテラ『ドナテッロ』(東京書籍)など。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 凡例
序文
一 反古典主義者レンブラント
二 レンブラントと盛期ルネサンス
三 レンブラントとモニュメンタルな美術の伝統
四 レンブラントとヴェネツィア派
五 レンブラントと一四〇〇年代(クワツトロチエント)の美術
原註
訳者あとがき
索引
文献抄
図版目次
〈付録〉一六五六年に作成されたレンブラントの財産目録 レンブラントがルネサンス美術との熾烈な格闘を通じて、いかに古典の伝統と深くかかわっていたかを200点におよぶ作品の詳細な解説によって具体的に説き明かす。数多くのテレビ美術番組を制作するなど、該博な知識と鋭い洞察力に裏づけられた幅広い啓蒙活動によって世界的に知られた芸術批評の大家による決定版的評論。
早稲田大学生協戸山店において、7月31日まで「法政大学出版局フェア」が開催されております。
話題の新刊、ロングセラー商品など200点を越える書籍が展開されております。
ぜひこの機会に早稲田大学生協戸山店に足をお運びください。
早稲田大学生協コーププラザ店において、7月31日まで「法政大学出版局フェア」が開催されております。
《叢書・ウニベルシタス》を中心に、話題の新刊、ロングセラー商品など1000点を越える書籍が展開されております。
ぜひこの機会に早稲田大学生協コーププラザ店に足をお運びください。