田辺悟著『島』が、「季刊しま」(2016.3 No.245 /鈴木勇次氏・評)にて紹介されました。
2016年 のアーカイブ
法政大学出版局では、財団設立の趣旨に則り、「法政大学出版局学術図書刊行助成制度」を設け、全国の各大学在職の研究者および民間研究者を対象に、優れた学術的価値をもちながら公刊の機会に恵まれない専門的研究成果の募集を行ないます。 (さらに…)
エルナン・コルテス著/伊藤昌輝訳『コルテス報告書簡』が、「図書新聞」(2016年4月2日号/椎名浩氏・評)にて紹介されました。
G.ノワリエル著/大中一彌訳『フランスという坩堝(るつぼ)』が、「ふらんす」(2016年4月号/片岡大右氏・評)にて紹介されました。
ウラジーミル・タラーソフ著/鈴木正美訳『トリオ』が、「北日本新聞」「山梨日日新聞」「岩手日報」(以上、2016年3月13日付)にて紹介されました。
水の聖地の意味論 (高村雅彦)
水系とテリトーリオ 河川などの多様な利用――歴史的な水系産業クラスター (石神 隆)
港町から港湾都市へ、そして新たな水都へ (陣内秀信)
フランスの地域形成にみる横糸と縦糸――流域圏とインフラ整備 (森田 喬)
水循環都市東京 (神谷 博)
「水の論理」を探る――都市と水との関わりを律するもの (長谷部俊治)
「水の制御」で捉える東京下町低地の水都像 (難波匡甫)
新聞記事上の江戸城外濠――都市の近代化に伴う社会的関心の変遷 (福井恒明)
水と緑のエコロジカルネットワーク (宮下清栄)
ニューヨークにおけるウォーターフロントの新たな展開 (服部充代)
「歴史・エコ廻廊」の思想と実践(高橋賢一)
■特別論文
著作権侵害についてのお詫び
港をめぐる二都関係――江戸・東京と横浜(?崎雅規)
編集後記(高村雅彦) 水都研究の視野は、東京からアジア、ヨーロッパ、そしてアメリカへと拡大し、さらに現代から近代、近世、中世に遡って、都市が生まれた背景に迫ろうとしている。また、都市の背後に拡がる河川流域へ目を向け、都市の成立する条件として広く水の役割に着目した。『水都学』シリーズ最終巻の本書で、現在における水都研究の到達点と問題点を明らかにする。
序 章 承認論の射程──社会政策の新たなパラダイム(田中拓道)
第Ⅰ部 理論編
第1章 リベラリズム批判としての承認論──「正義」と「善」の関係をめぐって(大河内泰樹)
◎コラム1 社会哲学の研究動向(岡崎龍)
第2章 政治的リベラリズムにおける承認論の射程(後藤玲子)
第3章 承認と正義──「再分配/承認」論争とその後(加藤泰史)
第4章 労働・承認・闘争──アクセル・ホネットの「労働と承認」論(日暮雅夫)
第5章 社会正義と制度的権力 ティートゥス・シュタール(徳地真弥、訳+解題)
第Ⅱ部 政策編
第6章 学校教育と承認をめぐる問題(山田哲也)
第7章 教育学の承認論的転回?──あるいは、アナクロニズムの甘受について(神代健彦)
第8章 障害者政策における承認──当事者主義の台頭と障害肯定論の広がりを踏まえて(中澤篤史)
第9章 スポーツと承認──その社会政策への利用をめぐって(鈴木直文)
第10章 福祉政策における承認──フランスの最低所得保障改革を事例として(田中拓道)
◎コラム2 福祉政策の研究動向(井上睦)
第11章 承認がうみだす新たな排除とは何か──フランスにおけるマイノリティ承認と「セクシュアル・デモクラシー」(森千香子)
◎コラム3 多文化主義の研究動向──民族・人種マイノリティの承認 (村上一基)
第12章 承認の臨界を考える──あるぺドファイル(小児性愛者)男性の語りから(湯川やよい)
事項索引
人名索引
執筆者紹介 一橋大学大学院社会学研究科の先端課題研究において、「承認」をキーワードに新しい社会状況に対応する社会政策のパラダイムを構想し、政策への応用を試みた共同研究の成果。最先端の研究動向の検討とともに、尊厳の毀損、差異、アイデンティティにかかわる問題を「承認」においてすくいあげ、社会政策、教育学、障害者福祉、ジェンダー論、多文化主義論、政治学など諸領域を横断する体系の構築をめざす。 ■執筆者紹介
田中拓道(タナカ タクジ)*編者
大河内泰樹(オオコウチ タイジュ)
1973年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(哲学、ルール大学)。一橋大学大学院社会学研究科教授。哲学専攻。Ontologie und Reflexionsbestimmungen(Königshausen und Neumann、2008年)、『人文学と制度』(分担執筆、未來社、2013年)、『労働と思想』(分担執筆、堀之内出版、2015年)、ほか。
岡崎龍(オカザキ リュウ)
1987年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。修士(社会学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)。「ヘーゲル『精神現象学』における行為の二重性」(『唯物論』第87号、2013年)、「ヘーゲル『精神現象学』における否定性の問題」(『クァドランテ』第16号、2014年)、「ヘーゲル『精神現象学』における批判の問題」(『クァドランテ』第17号、2015年)、ほか。
後藤玲子(ゴトウ レイコ)
1958年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(経済学)。経済哲学専攻。一橋大学経済研究所教授。『正義の経済哲学』(東洋経済新報社、2002年)、Against Injustice: The New Economics of Amartya Sen(共編著、Cambridge University Press、2009年)、『福祉の経済哲学』(ミネルヴァ書房、2015年)、ほか。
加藤泰史(カトウ ヤスシ)
1956年生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。修士(文学)。一橋大学大学院社会学研究科教授。哲学、倫理学専攻。『思想間の対話』(分担執筆、法政大学出版局、2015年)、『フィヒテ知識学の全容』(分担執筆、晃洋書房、2015年)、ほか。
日暮雅夫(ヒグラシ マサオ)
1958年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。立命館大学産業社会学部教授。社会思想専攻。『批判的社会理論の現在』(共編著、晃洋書房、2003年)、『討議と承認の社会理論』(勁草書房、2008年)、『現代社会理論の変貌』(共編著、ミネルヴァ書房、2016年)、ほか。
ティートゥス・シュタール(Titus Sthal)
1979年生まれ。ゲーテ大学博士課程修了。博士(哲学)。リユスク大学助教。社会哲学、政治哲学専攻。Immanente Kritik (Campus, 2013), Einführung in die Metaethik (Reclam, 2013), “Habermas and the Project of Immanent Critique” (Constellations, 20 (4), 2013)、ほか。
徳地真弥(トクチ シンヤ)
1980年生まれ。一橋大学院社会学研究科博士後期課程在籍。社会哲学専攻。A・ホネット『自由であることの苦しみ』(共訳、未来社、2009年)、M・クヴァンテ『人間の尊厳と人格の自律』(共訳、法政大出版局、2015年)。
山田哲也(ヤマダ テツヤ)
1973年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程博単位取得退学。修士(社会学)。一橋大学社会学研究科准教授。教育社会学専攻。『ペダゴジーの社会学』(共編著、学文社、2013年)、『学力と学校を問い直す』(共編著、かもがわ出版、2014年)、『学力格差是正策の国際比較』(共編著、岩波書店、2015年)、ほか。
神代健彦(クマシロ タケヒコ)
1981年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。京都教育大学教育学部専任講師。教育学専攻。『日本の学校受容』(分担執筆、勁草書房、2012年)、『統治・自律・民主主義』(分担執筆、NTT出版、2012年)、『教育システムと社会』(分担執筆、世織書房、2014年)、ほか。
中澤篤史(ナカザワ アツシ)
1979年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。一橋大学大学院社会学研究科准教授。身体教育学、スポーツ科学、社会福祉学専攻。『運動部活動の戦後と現在』(青弓社、2014年)、Safeguarding, Child Protection and Abuse in Sport(分担執筆、Routledge、2014年)、『教育学』(分担執筆、医学書院、2015)、ほか。
鈴木直文(スズキ ナオフミ)
1975年生まれ。グラスゴー大学大学院法・ビジネス・社会科学研究科都市学専攻博士課程修了。博士(Urban Studies)。一橋大学大学院社会学研究科准教授。都市・地域政策、スポーツ社会学専攻。『21世紀のスポーツ社会学』(分担執筆、創文企画、2012年)、『スポーツで地域を拓く』(分担執筆、 東京大学出版会、2013年)、『スポーツと国際協力──スポーツに秘められた豊かな可能性』(分担執筆、大修館書店、2015年)、ほか。
井上睦(イノウエ マコト)
1984年生まれ。一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。早稲田大学韓国学研究所招聘研究員。政治学、国際関係論専攻。「金大中政権期における福祉国家形成」(『一橋法学』第11巻3 号、2012年)、「社会保障制度の金融化──韓国公的年金制度改革の分析」(『一橋法学』第14巻1号、2015年)、『国際関係学』(分担執筆、有信堂高文社、2015 年)、ほか。
森千香子(モリ チカコ)
1972年生まれ。フランス社会科学高等研究院博士課程修了。博士(社会学)。一橋大学大学院法学研究科准教授、プリンストン大学社会学部客員研究員。国際社会学、都市社会学、レイシズム研究専攻。『国境政策のパラドクス』(共編著、勁草書房、2014年)、『排外主義を問いなおす』(共編著、勁草書房、2015年)、『排除と抵抗の郊外』(東京大学出版会、2016年)、ほか。
村上一基(ムラカミ カズキ)
1984年生まれ。パリ・ソルボンヌ大学社会学専攻修士課程修了。同大学博士課程。国際社会学、都市社会学専攻。「フランス・パリ郊外の大衆地区におけるムスリム移民の家庭教育」(『年報社会学論集』第27号、2014年)、『国際社会学』(分担執筆、有斐閣、2015年)、『排外主義を問いなおす』(分担執筆、勁草書房、2015年)、ほか。
湯川やよい(ユカワ ヤヨイ)
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。一橋大学大学院社会学研究科特別研究員。教育社会学、ジェンダー・セクシュアリティ研究専攻。「アカデミック・ハラスメントの形成過程」(『教育社会学研究』第88集、2011年)、『アカデミック・ハラスメントの社会学』(ハーベスト社、2014年)、“Authorship Practices in Multi-Authored Papers in the Natural Sciences at Japanese Universities” (共著、International Journal of Japanese Sociology, 23 (1), 2014)、ほか。
1 孔子は聖人か
2 孔子を王にする
3 墨家の聖人観
4 儒家の聖人観
5 道家の聖人観
6 聖人に準ずる隠者と狂者
7 聖人を批判する狂者
8 隠棲と登仙
9 玄学の聖人観
10 儒仏道の対話
11 六朝・唐の狂者
12 朱子学の聖人観
13 朱子学の狂者批判
14 陽明学の聖人観
15 陽明学の狂者評価
16 キリスト教の神と中国の聖人
17 近現代中国における聖人像
第一章 聖人について (内山直樹)
1 聖なる人々
2 聖人の稀少さ
3 文明の創造
4 制作か妄作か
5 聖人と変通
6 聖人と法
7 周公の評価
8 神、聖、賢
9 聖人のしるし
10 天より生まれた者
11 聖人の神秘化
12 心の七つの穴
13 聖人は知りうるか
第二章 真人について (土屋昌明)
1 聖人から真人へ──『荘子』大宗師篇(一)
2 真人と道──『荘子』大宗師篇(二)
3 真人の実践──秦の始皇帝
4 聖人の最重要な役割──文字の創作
5 聖人の特殊な語学力
6 讖緯思想による真人の再登場
7 道教と真人(一)
8 道教と真人(二)
9 天から授かった文字(一)
10 天から授かった文字(二)
11 仏教と玄聖の翻訳
12 おわりに
第三章 狂者について (廖肇亨・志野好伸)
1 近代中国における狂
2 唐代の詩人と狂
3 唐代の禅と狂
4 明代文人における狂
5 陽明学における狂
6 晩明狂禅
7 清代・民国初の狂評価
余説
現代に聖人を問う (志野好伸)
索引 中国の伝統思想では、神という存在を必要としない。儒教で諸価値に権威を与えるのは神ではなく「人である」聖人であり、もの言わぬ天を代弁し、民に対して範を示す。人間世界を規定する条件を論じた第1巻、人ならぬものを論じた第2巻に続き本巻は、人のうちでも並外れた存在でコスモスと関わる聖人、道家・道教が理想とする真人、そして常軌を逸した行動をとる狂者について論じ、儒仏道三教にまたがり、文明の境界に関わる存在から、「人」そのものを問い直す。
エルナン・コルテス著/伊藤昌輝訳『コルテス報告書簡』が、「週刊 読書人」(2016年3月18日号/伊高浩昭氏・評)にて紹介されました。
ベルンハルト・モールバッハ著/井本晌二訳『ルネサンスの音楽世界』が、「ぶらあぼ」(2016年4月号)にて紹介されました。
ベルンハルト・モールバッハ著/井本晌二訳『ルネサンスの音楽世界』が、「出版ニュース」(2016-3 中旬号)にて紹介されました。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
誠に勝手ながら、3月18日(金)は、職員研修のため臨時休業とさせていただきます。
ご不便をおかけして申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。
──現代アメリカの家族と家族劇』(藤田淳志)
白さを問う
──オバマ大統領誕生後のシカゴ、クライボーン・パーク(川村亜樹)
「理論以後」のパラダイム
──ラジーヴ・ジョゼフ劇における否定の存在論(岡本太助)
クローゼットの中のジハード戦士
──『ディスグレイスド』に見る九・一一後のムスリム・アメリカン(平川和)
メタライティングとしての『アイ・アム・マイ・オウン・ワイフ』
──「あるがまま」に保存される歴史(村上陽香)
21世紀アメリカ演劇年表(藤田淳志)
日本アメリカ演劇学会第5会大会報告と発表レジュメ
日本アメリカ演劇学会選挙規程
日本アメリカ演劇学会会則
日本アメリカ演劇学会本部構成・役員構成
『アメリカ演劇』投稿規定
編集後記
執筆者紹介 21世紀に入ってから劇作家として活動を始めた、あるいは代表作を発表した作家とその作品についての論考を収める。ピューリッツァー賞やトニー賞を受賞した新しい才能を多数輩出し、近年まれにみる活況を呈しているアメリカ演劇界に注目する特集。 [執筆者紹介]
藤田 淳志
愛知学院大学教養部准教授
川村 亜樹
愛知大学現代中国学部准教授
岡本 太助
九州大学大学院言語文化研究院准教授
平川 和
大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程
村上 陽香
大阪大学大学院言語文化研究科博士前期課程
第1章 E・H・カー(1892-1982)
「自己意識」の歴史学 (南塚信吾)
第2章 ハンナ・アーレント(1906-1975)
20世紀の暴力を「思考」した女(ひと) (田島樹里奈)
第3章 オクタビオ・パス(1914-1998)
異文化との対話者 (大西 亮)
第4章 ジャン・ルーシュ(1917-2004)
関係の生成を撮る映像人類学者 (岡村民夫)
第5章 エドゥアール・グリッサン(1928-2011)
〈関係〉の詩学から全‐世界へ (廣松 勲)
第6章 山口昌男(1931-2013)
“知”的なピーターパンのために (川村 湊)
第7章 アマルティア・セン(1933-)
自由と正義のアイデア (森村 修)
第8章 寺山修司(1935-1983)
ポエジイによって越境した〈詩人〉 (守屋貴嗣)
第9章 ベネディクト・アンダーソン(1936-2015)
地域研究から世界へ (中島成久) アジアで初めてノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・セン、「ユダヤ人」としてナチス・ドイツを経験したハンナ・アーレント、そして東京から遠く離れた土地で生まれ育ち、学問形成に苦労しつつアカデミズムの枠を縦横無尽に越えた山口昌男……。本書で取り上げられるのは、好むと好まざるとにかかわらず〈境界〉を生きることで思考を研ぎ澄ませた思想家たちである。9人の軌跡が織りなす「人文学」の入門書! ■執筆者紹介(所属はいずれも法政大学国際文化学部)
栩木 玲子(トチギ レイコ) *編者
南塚 信吾(ミナミヅカ シンゴ)
名誉教授。1942年生。ハンガリー史、世界史。『静かな革命』(東京大学出版会)、『世界史なんていらない?』(岩波書店)。
田島 樹里奈(タジマ ジュリナ)
博士後期課程在籍。1983年生。現代思想(デリダ哲学、暴力論)、北アイルランド問題。「アートのポリティックス」(熊田泰章編『国際文化研究への道』彩流社)、「デリダ「エコノミメーシス」における「不‐可能なもの」」(『現象学年報』第29号)。
大西 亮(オオニシ マコト)
教授。1969年生。ラテンアメリカ現代文学。リカルド・ピグリア『人工呼吸』(水声社)、『抵抗と亡命のスペイン語作家たち』(寺尾隆吉編、洛北出版)。
岡村 民夫(オカムラ タミオ)
教授。1961年生。表象文化論。『イーハトーブ温泉学』(みすず書房)、『柳田国男のスイス』(森話社)。
廣松 勲(ヒロマツ イサオ)
専任講師。1978年生。フランス語圏文学(カリブ海域文学、ハイチ系ケベック移民文学など)。« Mélancolie postcoloniale »(モントリオール大学提出博士論文)、「現代ケベック文学の諸潮流」(『Nord-Est』第7・8号、日本フランス語フランス文学会東北支部会)。
川村 湊(カワムラ ミナト)
教授。1951年生。日本近現代文学、文芸批評。『川村湊自撰集』全5巻(作品社)、『紙の砦』(インパクト出版会)。
森村 修(モリムラ オサム)
教授。1961年生。哲学(現象学、フランス現代思想)、倫理学(ケアの倫理)、日本哲学。『ケアの倫理』(大修館書店)、「センの「道徳哲学」」(1)(『異文化』第17号、法政大学国際文化学部、近刊)
守屋 貴嗣(モリヤ タカシ)
兼任講師。1973年生。日本近現代文学。『満洲詩生成伝』(翰林書房)、『文壇落葉集』(共編、毎日新聞社)。
中島 成久(ナカシマ ナリヒサ)
教授。1949年生。文化人類学、インドネシア研究。『インドネシアの土地紛争』(創成社)、ベネディクト・アンダーソン『言葉と権力』(日本エディタースクール出版部)。
リーズ大学名誉フェロー (Janet Hunter)
ロンドン大学LSE教授 東京大学教授 東京大学教授 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 日本語版へのはしがき
第1章 日本の消費史の比較史的考察 (ペネロピ・フランクス/ジャネット・ハンター)
第I部 ジェンダー・家計・消費
第2章 日常生活における家事労働の役割 (谷本雅之)
もう一つの消費史として
第3章 雨後の筍のごとく (アンドルー・ゴードン)
ドレスメーカーと消費者の国の成長
第4章 蒸気の力、消費者の力 (ヘレン・マクノートン)
女性、炊飯器、家庭用品の消費
第II部 伝統・近代・消費の成長
第5章 家計史料からみた消費生活の変容 (中西 聡/二谷智子)
第6章 甘味と帝国 (バラック・クシュナー)
帝国日本における砂糖消費
第7章 着物ファッション (ペネロピ・フランクス)
消費者と戦前期日本における繊維産業の成長
第8章 甦る伝統 (梅村真希)
患者と和漢薬業の形成
第III部 消費の空間と経路
第9章 鉄道に乗る (中村尚史)
明治期における鉄道旅客利用の進展
第10章 民衆と郵便局 (ジャネット・ハンター)
近現代日本における消費活動と郵便サービス
第11章 戦前期における通信販売の歴史的役割 (満薗 勇)
大衆市場の勃興に先立つ消費史との関係
第12章 社用から行楽へ (アンガス・ロッキャー)
戦後日本における商品としてのゴルフ
第13章 歴史と消費主義の研究 (ベヴァリ・ルミア)
西洋史家の見た日本
監訳者あとがき
索引 急速な産業化と近代化は、自給でまかなっていた日本人の生活にどのような影響を与えたのか。明治維新前夜から現代までの着物や砂糖、医薬品、炊飯器といった財の消費と、鉄道や郵便、通販、レジャーなどのサービスの消費に着目し、それにともなう変化を考察する。4か国の歴史家による国際的な共同研究の成果。より快適で豊かな暮らしを求めた人々の歴史とは。 ■執筆者(執筆順 *は監訳者)
*谷本 雅之(タニモト マサユキ) 東京大学教授
アンドルー・ゴードン(Andrew Gordon) ハーバード大学教授
ヘレン・マクノートン(Helen Macnaughtan) ロンドン大学SOAS准教授 (Senior Lecturer)
中西 聡(ナカニシ サトル) 慶應義塾大学教授
二谷(中西) 智子(フタヤ(ナカニシ) トモコ) 愛知学院大学准教授
バラック・クシュナー(Barak Kushner) ケンブリッジ大学准教授 (Reader)
梅村 真希(ウメムラ マキ) カーディフ大学助教授 (Lecturer)
*中村 尚史(ナカムラ ナオフミ) 東京大学教授
満薗 勇(ミツゾノ イサム) 北海道大学准教授
アンガス・ロッキャー(Angus Lockyer) ロンドン大学SOAS助教授 (Lecturer)
ベヴァリ・ルミア(Beverly Lemire) アルバータ大学教授
ウラジーミル・タラーソフ著/鈴木正美訳『トリオ』が、「新潟日報」(2016年3月5日付)にて紹介されました。
第1部 国際社会をめぐる法と政治
第1章 帝国化と文明
──イギリスのインド統治とエドマンド・バークの批判(高橋和則)
はじめに
一 「政治的必要」と「媒介的恣意的権力」
二 「東洋の専制」と「地理的道徳」
おわりに
第2章 日韓の社会規範としての国際主義思想の展開
──日本統治時代におけるキリスト教、並びにマルクス主義について(崔先鎬)
はじめに
一 近代知識人における伝統的「中庸(moderation)」の概念の理解と平和──新渡戸稲造
二 平和思想をめぐる認識の差、そして思考世界における信念
三 新渡戸思想に内在する東西文化の体系と論理性
四 新渡戸の「知行合一」と「平民道(PLEBEIANISM)」についての考察
──内村鑑三の門下生としての矢内原忠雄らにおける新渡戸稲造
五 もう一つの軸、社会主義系列の知識人──立証可能な学問としての科学主義
六 社会主義論議の背景と経緯──文化についての並行的認識
七 文芸を通した思想の展開──新幹会活動
八 母国語の普及による社会主義と民族主義の実現
おわりに
第3章 奴隷取引船舶に対する干渉行為
──二〇世紀における法典化の展開(森田章夫)
はじめに
一 戦間期の展開
二 第二次世界大戦後の展開
結び
第4章 国境を越える核関連物質・機器の国際管理(岡松暁子)
一 はじめに
二 原子力平和協力の意義
三 原子力の軍事転用防止への取組み
四 NPT非加盟国への新たな対応
五 結語──原子力の平和利用に関する国際法の展望
第2部 国内社会をめぐる法と政治
第5章 抵抗権を考える──例外状態との関連において(谷本純一)
はじめに
一 抵抗権のメカニズムについて
二 パルチザンについて
三 例外状態と抵抗権の一致
四 闘争形態の変化
結論
第6章 フィジオクラットにおける土地と主権
──富の形態とその領域性をめぐって(安藤裕介)
はじめに
一 モンテスキューにおける富と主権
二 フィジオクラットにおける富と主権
三 フィジオクラットにおける「商業社会」
四 土地単一税と「共同所有者」の構想
おわりに
第7章 境界線の政治理論
──マリオ・トロンティの〈社会的工場〉論(中村勝己)
はじめに
一 『労働者と資本』──トロンティのマルクス読解の独自性
二 トロンティの戦略構想の独自性──階級闘争の第一次性、賃労働─資本関係の政治性
三 さまざまな反響──アソル=ローザ、ダッラ=コスタ、ネグリ
おわりに──六八年と六九年のはざまで
第8章 多からなる統一 ──境界線をめぐる革命(中野勝郎)
はじめに
一 「多」─植民地(邦)という政治空間
二 「統一」─連邦という政治空間
三 「多」から「統一」へ
四 「多」と「統一」 法律学・政治学において考察の前提であった「境界線」の意味を問い直す試み。国際法、政治理論、政治思想史の中堅・若手の研究者を中心とした共同研究の成果。「分かつ」と「つなげる」という相矛盾する機制をもつ「境界線」をめぐって、帝国、国際主義、原子力の平和利用、国家と市場、生産と労働、合法性と超法規性、合法性と違法性、分権と集権という視点から考察した論文集。 [著者一覧] (*は編著者)
杉田 敦(スギタ アツシ)
法政大学法学部教授
高橋 和則(タカハシ カズノリ)
中央大学法学部、立教大学法学部非常勤講師
崔 先鎬(チェ ソンホ)
法政大学法学部、立教大学異文化コミュニケーション学部兼任講師
森田 章夫(モリタ アキオ)
法政大学法学部教授
岡松 暁子(オカマツ アキコ)
法政大学人間環境学部教授
谷本 純一(タニモト ジュンイチ)
福岡教育大学教育学部講師
安藤 裕介(アンドウ ユウスケ)
日本学術振興会特別研究員PD
中村 勝己(ナカムラ カツミ)
法政大学法学部、中央大学法学部兼任講師
中野 勝郎(ナカノ カツロウ) *
田辺悟著『島』が、「季刊リトケイ」(2016 SPRING No.16 /鯨本あつこ氏・評)にて紹介されました。
オットー・ペゲラー編/寄川 条路監訳『ヘーゲル講義録研究』が、「読書人」(2016年2月26日号/面一也氏・評)にて紹介されました。