廣瀬玲子編/本間次彦、土屋昌明著『人ならぬもの』が、シリーズ編者所属の「東洋文化研究所」サイトにて、紹介コメントとともに掲載されました。
2016年 のアーカイブ
石原あえか著『近代測量史への旅』が、「日経サイエンス」(2016年3月号/杉山滋郎氏・評)にて紹介されました。
1949年、ドイツ,ラインラントプファルツの生まれ。ザールブリュッケン大学で音楽学、芸術史などを学ぶ。ザールラントなどで音楽関係の教職の後、1979年以降、ラジオ放送を通して古音楽の紹介、解説を続けている。放送局SFB(Sender Freies Berlin)=今日のRBB(Rundfunk Berlin Brandenburg)での番組は今日までに約6000回に及ぶ。その結実の一つが本書および、『中世の音楽世界』(日本語訳、法政大学出版局)、『バロックの音楽世界』の三部作となっている。放送の他、ライブなどを通して、古音楽の復活、再生だけでなく、それを今日に「生かす」ことに心を注いでいる。 1943年に生まれる。東京大学文学部独文学科卒業。東京都立大学大学院修士課程(独文学専攻)修了。元・横浜国立大学教育人間科学部教授。訳書に、B. モールバッハ『中世の音楽世界』(法政大学出版局)、H.-C.シャーパー『西洋音楽史・上下』、O. E.ドイッチュ他編『モーツァルトの生涯』(以上、シンフォニア)、共訳に、M. キンツィンガー『中世の知識と権力』、W.ハルトゥング『中世の旅芸人』、F.ライヒェルト『世界の体験』、N.オーラー『巡礼の文化史』、N.エリアス『時間について』、N.ビショッフ『エディプスの謎・下』(以上、法政大学出版局)、O.ボルスト『中世ヨーロッパ生活誌・上下』(白水社)、A.ボルスト『中世の巷にて』(平凡社)などがある。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク まえがき──耳に宿る魂
0 中世、ルネサンスと古楽──音楽生活の諸相 当時と現代
1 音楽上の基本語彙
2 ルネサンス音楽は存在するか
3 対位法と魂の喜び──ヨハネス・ティンクトリスと一五世紀の新音楽
4 宮廷の音楽──自己顕示、心の涵養、気晴らし
5 生活の中の芸術と音楽
6 ミサ曲
7 モテット
8 多声リート──シャンソンとテナー・リート
9 多声リート──マドリガル、ビリャンシーコ、ソング
10 ソロの器楽曲──オルガン、チェンバロ、リュート、ビウエラ
11 自己顕示と会話──器楽アンサンブルのための音楽
12 ダンスのための音楽──舞曲としての音楽、楽しみの高度文化
付録 ルネサンス 作曲家列伝
付録 プラトン哲学と宇宙論──クースのニコラウス、マルシリオ・フィチーノ、ロバート・フラッド、ヨハネス・ケプラー
訳者あとがき
4章及び8~12章のためのディスコグラフィー
原注
索引 好評既刊『中世の音楽世界』の著者によるルネサンス音楽史。芸術が人びとの生活の一部となり、また自己顕示の手段となった中世後期、西洋音楽はかつてない多様化の時代を迎えた。和声法、記譜法、歌曲のテキスト、楽器といった技法的側面から、宮廷、教会、祝祭、ダンスとの関わりまで、ルネサンス音楽の全貌をさまざまな角度から浮かび上がらせる。付録CDに本書の理解を深める楽譜および演奏を多数収録。
1940年代生まれ。ベルリンのフンボルト大学で医学を修めたのち、1967年からベルリンに近いケーニヒス・ヴスターハウゼンで外科医をつとめる。かたわら執筆に従事、本書のほか『昔の外科学』(1984)、『医学のベルリン』(1990)、『遠い昔の王』(2008)等を著した。 1940年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。ドイツ文学専攻。お茶の水女子大学名誉教授。元獨協大学特任教授。主な著訳書に『アール・ヌーヴォーのグラフィック』(岩崎美術社)、『ドイツ文学における古典と現代』(共著、第三書房)、G.ショーレム『ユダヤ神秘主義』(共訳)、G. R.ホッケ『ヨーロッパの日記』全二巻(共訳)、A.ノーシー『カフカ家の人々』、ハイデン=リンシュ『ヨーロッパのサロン』、G.ショーレム『サバタイ・ツヴィ伝』全二巻、ミュラー編訳『ゾーハル』(以上、法政大学出版局刊)、E.ブロッホ『希望の原理』全三巻(共訳)、G.ロスト『司書』、U.ハイゼ『亭主』(以上白水社刊)、『独和辞典』(共編著)、『和独辞典』(共編著)(以上郁文堂刊)ほか。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク がたがた鳴る窓ガラス 外科学と医学のしっくりしない関係
バビロンの外科医
文字に語らせる者
ヒポクラテスと外科学 対立の調和
ダモクレスの剣の下の外科学
時代のはざまで
外科の崩壊
床屋、もぐり職人と外科医 ロストックからロワまで
外科術の山師
王と首斬り役人と外科医 外科学の効用
最終章 ひとつの職業が押しのけられる
訳者あとがき
文献一覧
注
人名索引 学識と技倆のある手術師か、はたまた災厄をもたらす放浪のいかさま師か? 古代メソポタミア文明から近代ヨーロッパ社会まで、患者の命を預かり、人びとを苦痛から救い出す外科医という職業は、魔術と宗教的迷信に取り巻かれ、曖昧で謎多き存在であった。数千年にわたる職人的開業医たちの興味深い生態を、科学的医学の発展史のなかに位置づけて描く医療文化史。図版多数。
江橋崇著『かるた』が、「北國新聞」(2015年12月27日付)、「信濃毎日新聞」(2016年1月3日付)、「河北新報」「秋田魁新報」「山形新聞」「下野新聞」「新潟日報」「福井新聞」「山陰中央新報」「愛媛新聞」「宮崎日日新聞」「長崎新聞」「熊本日日新聞」「南日本新聞」(2016年1月10日付)、「東奥日報」「佐賀新聞」(2016年1月17日付)、「大分合同新聞」「上毛新聞」(2016年1月24日付/以上、野口武彦氏・評)にて紹介されました。
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校歴史学科名誉教授.ハーバード大学を卒業後,シカゴ大学で博士号取得.ヨーロッパの音楽社会史について造詣が深い.博士論文は『音楽と中産階級――演奏会の社会史』(城戸朋子訳,法政大学出版局,1983)として出版されている.著書にイングランドにおける「クラシック」音楽の研究書である The Rise of Musical Classics in Eighteenth-Century England: A Study in Canon, Ritual & Ideology, Oxford: Clarendon Press, 1992 などがあり,編著に Wagnerism in European Culture and Politics, eds. by David C. Large and William Weber, Ithaca: Cornell University Press, 1984 などがある. 関西外国語大学外国語学部教授.マサチューセッツ大学アマースト校よりPh.D.取得(社会学).専門は組織論,日本社会論,音楽社会学.アメリカ社会学会,日本社会学会,日本チェロ協会会員.著書に『テキスト現代社会学 第2版』(ミネルヴァ書房,2008)など.1980年代にフリーランスのチェロ奏者として西日本の管弦楽団や劇場,スタジオなどで幅広い演奏活動を行った.1990年〜1994年、マサチューセッツ大学アマースト校Performing Arts Divisionチェロ講師.チェロは山口香子,竹内良治,Marion Davies,Leopold Teraspulsky,およびEric Bartlettに師事. 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 演奏会プログラムの図版
テキスト表記による演奏会プログラム事例
謝辞
日本語版への謝辞
序章
第Ⅰ部 寄せ集めと同僚主義の時代――一七五〇〜一八〇〇年
第一章 概念と文脈
第二章 寄せ集め方式のいろいろ
第Ⅱ部 危機と実験の時代――一八〇〇〜一八四八年
第三章 音楽アイデアリズムと旧秩序の危機
第四章 室内楽演奏会の興隆
第五章 慈善演奏会とヴィルチュオーソ演奏会における慣習と実験
第六章 管弦楽演奏会のクラシカル・レパートリー形成へ向けて
第七章 プロムナード・コンサート――「ポップス」の興隆
第Ⅲ部 新秩序の創立期――一八四八〜一八七五年
第八章 クラシカル音楽が覇権を確立する
第九章 一般公衆のための声楽
エピローグ――一九一四年における音楽界の状況
訳者あとがき
主要文献目録
索引 何が、そして、誰が、「クラシック」となったのか。18世紀後半から19世紀終わりにかけて、ウィーン・ライプツィヒ・ロンドン・パリという音楽都市で、人びとの音楽テイストが分化していく過程を、当時の「演奏会プログラム」を分析して実証的にたどり、演奏会における各種の慣習の変化から、音楽そのもののあり方が転換していく一大パノラマを示す。当時のプログラムなど図版多数。
1941年ブルガリアのユダヤ系の家庭に生まれる。66年パリに出て、文学の記号論的・精神分析的研究に従事する傍ら、後に彼女の夫君となる作家フィリップ・ソレルスの主宰する前衛的雑誌『テル・ケル』に参加、バフチン、ソシュール、フロイト、ラカンらの読解を軸に、デカルト的主体の解体、意味の産出性、詩的言語の侵犯性、母体的原理の措定を中核とする独自のテクスト理論を提出し、ポスト構造主義の一翼を担う。パリ第七大学名誉教授。『セメイオチケ』(69)、『ことば、この未知なるもの』(69)、『テクストとしての小説』(70)、『中国の女たち』(74)、『記号の横断』(75)、『ポリローグ』(77)、『女の時間』(79)、『初めに愛があった』(85)、『黒い太陽』(87)、『外国人』(88)、『彼方をめざして』(90)、『サムライたち』(90)、『プルースト』(94)、『〈母〉の根源を求めて』(98)、『斬首の光景』(98)、『ハンナ・アーレント』(99)、『メラニー・クライン』(2001)などの著作がある。 1944年生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得。元神戸大学教授。訳書:ジュリア・クリステヴァ『初めに愛があった』(法政大学出版局)、『ことば、この未知なるもの』(共訳、国文社)、『詩的言語の革命 第3部』(共訳、勁草書房)ほか。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 第1章 〈アブジェクシオン〉へのアプローチ
第2章 何を恐がるのか
第3章 「汚れ」から「穢れ」へ
第4章 聖書における嫌忌の記号論
第5章 ……汝、世の罪を拭い去る者よ
第6章 セリーヌ――喜劇役者でも殉教者でもなく
第7章 苦痛/恐怖
第8章 無限を食いつぶす女たち……
第9章 「ユダヤ化するか、それとも死ぬか」
第10章 初めに、そして終りなく……
第11章 恐怖の権力
〈付録〉 『恐怖の権力』自作解説
原注
訳注
訳者あとがき 文化を母なる〈アブジェクシオン〉(おぞましきもの)の排除と抑圧の体系としてとらえなおし、〈アブジェクシオン〉の復権により父性=象徴秩序からの離脱をはかり、知の再構築をめざす野心的論考。精神分析学、人類学、文学の各領野を自在に横断し、文化記号論の新たな地平をひらく。
1月14日(木)より、紀伊國屋書店上智大学店にて法政大学出版局フェアが開催されております。 新刊を中心に売行良好書が展開されておりますので、この機会に紀伊國屋書店上智大学店に足をお運びください。
平良好利著『戦後沖縄と米軍基地』が、「東京新聞/中日新聞」(2016年1月17日付/丸川哲史氏・評)にて紹介されました。
復刊企画 | 書名 | 著・訳 |
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書物復権 XX 《書物復権》は、品切のまま重版できずにいる人文系専門書を、読者のリクエストをもとによみがえらせようとする共同復刊事業です。詳しい実施要項は<書物復権>サイトをご覧ください。 | 時代おくれの人間 上 | G.アンダース著/青木隆嘉訳 |
時代おくれの人間 下 | G.アンダース著/青木隆嘉訳 | |
イングランド18世紀の社会 | R.ポーター著/目羅公和訳 | |
見えないものを見る | M.アンリ著/青木研二訳 | |
身体の哲学と現象学 | M.アンリ著/中敬夫訳 | |
その他の復刊 シリーズ・単行書を問わず、好評なが らも長期品切となっていた書籍や、再 び脚光を浴びている人物やテーマに関 連する書籍など、皆様からのリクエス トを考慮しつつ、随時、新装・復刊し ております。 | ウィトゲンシュタイン評伝 | B.マクギネス著/藤本隆志、他訳 |
空と夢 | G.バシュラール著/宇佐見英治訳 | |
水と夢 | G.バシュラール著/及川馥訳 | |
社会の法 1 | N.ルーマン著/馬場靖雄、他訳 | |
恐怖の権力 | J.クリステヴァ著/枝川昌雄訳 |
2016年2月12日(金)に、東京堂書店神保町店にて、小局「シリーズ・キーワードで読む中国古典」刊行記念トークイベントが開催されます。 (さらに…)
松山壽一著『造形芸術と自然』が、「週刊読書人」(2016年1月15日号/寄川条路氏・評)にて紹介されました。
ドラマー、パーカッショニスト、アート作家。旧ソ連アルハンゲリスクに生まれる。打楽器を独学で習得し、14歳からアルハンゲリスクのエストラーダ(バラエティ・ショウ)・アンサンブルで演奏した。1967年、ヴャチェスラフ・ガネーリンと出会い、リトアニアの首都ヴィリニュスを拠点にデュオで演奏。1971年からウラジーミル・チェカーシンが加わり、GTChトリオとして前衛ジャズを追究する。1987年のトリオ解散後はソロ演奏で独自の世界を切りひらくほか、さまざまなミュージシャンや詩人との共演を重ねる。アート作家として、サウンド・インスタレーションも手がけ、1994年から現在に至るまで、数多くの作品を発表している。著作に本書『トリオ』(1998)、『タムタム』(2009)のほか多数のCDがある。 1959年生まれ。新潟大学人文学部教授。専門は現代ロシア文化、特にオシップ・マンデリシュターム研究。現代ロシアの音楽、詩、アートの現場をフィールドワークしている。著作に『言葉の建築術──マンデリシュターム研究1』(群像社、2001年)、『ロシア・ジャズ―寒い国の熱い音楽』(ユーラシアブックレット№97、東洋書店、2006年)、『どこにもない言葉を求めて──現代ロシア詩の窓』(高志書院、2007年)ほか。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 著者より日本語版への献辞
盗んだ大気 トマス・ヴェンツローヴァ
『太鼓手の運命』 アンドレイ・ビートフ
著者より
第1章 二人での演奏《OPUS A DUE》
トリオへの一歩、あるいは六〇年代半ばのアルハンゲリスク
ヴィリニュスの都、カフェ「ネリンガ」
1970年
二人での演奏
カウナス──これぞカウナス
私はいかに建築プランナーとして働いたか
ソ連のジャズ・フェスティヴァルでは何が起きていたのか?
スヴェルドロフスク将校会館ではチェカーシンの音楽でどのように踊ったのか そして彼はヴィリニュスへやってきた
第2章 企画《CONSILIUM》
1971年
トリオのはじまり、そしてソ連のジャズ・フェスティヴァルの周辺では何が起こっていたのか
友人たちについて
モスクワの70年代についてさらにいくつか
1972年
トリオの西側への初めての招待、そして、それがソ連でどのように行われたのか
1973年
フィルハーモニーへの就職の最初の試み
1974年
私たちの最初の出国の試み
私はいかにしてチェコスロヴァキアへ行けたか
公式的な活動のはじまり
1975年
私はいかにしてフランスへ勉強に行こうとしたか
最初の録音……
……そして、レコード
バルバンについて
第3章 徐々に《POCO A POCO》
1976年
ワルシャワ。トリオの最初の海外への出国。ウィリス・カノーヴァー
1977年
トリオの西側への初めての招待、そして、それがソ連でどのように行われたのか
ヴィリニュス・フィルハーモニーとノヴォシビルスクの学園都市における私たちの最初のコンサート
1978年
シベリアについてさらにいくつか
グルジア
キューバ。第11回若者と学生の全世界フェスティヴァル
1979年
ドイツ民主共和国。ハンガリー。「9つの部屋での室内楽」
1980年
ソ連対外友好・文化交流団体協議会およびノーボスチ通信社とはいかなるものか
「外套」
チェコスロヴァキアにて
「おや、何してたんだい?」
レオニード・フェイギン、アレクセイ・レオニードフと「レオ・レコード」について
労働組合──それらはどこもかしこも労働組合
第4章 さらに続く《POI SEGUE》
1981年
トリオ10周年
ルーマニアにて
コムソモールと共にドイツ連邦共和国へ
イタリアにて
1982年
「Non Troppo」
リトアニアのコムソモールと共にドイツ民主共和国へ
1983年
もう一度ルーマニアへの巡業
「壁紙」の報酬
ドイツではいかにfree jazzを演奏するか
どのようにして私たちはドルトムントで「外套」から逃げたか
楽器について
トリオにおける変化のはじまり。フィンランド
1984年
イギリス
ローマでの三つの出会い
第一の出会い──マリオ・スキアーノ
第二の出会い──マーク・ドレッサー
第三の出会い──アンタナス・ストゥクス
再び閉鎖
ユーゴスラヴィアにて
第5章 だんだんゆるやかに《RITARDANDO》
1985年
モスクワ。第12回若者と学生の全世界フェスティヴァル
オランダ
ポルトガル オーストリア
レニングラードの「秋のリズム」フェスティヴァル
1986年
インドにて
トリオ15周年
フランス
モスクワでのコンサート
ジョン・バラード、「スペース・エージェンシー」
「グッド・モーニング、アメリカ」
最後のコンサート
1987年
スラーヴァ・ガネーリンの旅立ち
トリオ後の一歩
あとがき
バルト三国について、およびトリオについてさらにいくつか
ガネーリン、タラーソフ、チェカーシン──夜の会話
パヴェウ・ブロドウスキの手紙
パウル・アケットの手紙
パウル・アケットと国立コンサート連盟との手紙のやりとり
ジョン・バラードの手紙
「トリオ」後のタラーソフ──訳者解説
訳者あとがき
ディスコグラフィー 「GTChトリオ」として今日の新しいジャズを創り出した生ける伝説のドラマーの《自伝》。本書は71年のトリオ結成からソ連解体直前のトリオ解散までを辿る。「自由な」ジャズを切り口に、ジャズが切り開いてきた自由と独創のための不屈の闘争の姿が現れる。写真図版多数。ディスコグラフィー付き。本邦訳版は日本のジャズ評論家の副島輝人氏に捧げられている。佐藤允彦氏、梅津和時氏推薦!
1884-1962。フランスのバール=シュル=オーブに生まれる。故郷の高等中学を卒業後、電報局職員などをしながら独学。ソルボンヌ大学で数学の学士号をとり、1919年から母校の物理・化学の教師となる。22年、哲学教授資格試験に合格。27年、学位論文『近似的認識試論』により文学博士となり、ディジョン大学文学部教授をつとめる。40年、ソルボンヌ大学で科学史・科学哲学の教授となる。物理学、化学、心理学、精神分析、哲学の諸成果を幅ひろく吸収して、科学とポエジーを統一的に捉える独自のエピステモロジーを構築。主著に『科学的精神の形成』(38)、『火の精神分析』(38)、『ロートレアモン』(40)、『否定の哲学』(40)、『空と夢』(43)、『大地と意志の夢想』(48)、『大地と休息の夢想』(48)、『空間の詩学』(57)、『夢想の詩学』(61)などがある。61年に文学国家大賞受賞。 1932年宮城県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程修了。フランス文学専攻。茨城大学名誉教授、前愛国学園大学教授。主著に『バシュラールの詩学』『原初からの問い──バシュラール論考』(法政大学出版局)、詩集に『テラスにて』『鳥?その他』『夕映え』『月と重力』(書肆山田)、訳書にバシュラール『近似的認識試論』『科学的精神の形成』(ともに共訳、国文社)、『大地と意志の夢想』(思潮社)、『夢想の詩学』(ちくま学芸文庫)、『エチュード』(法政大学出版局)、セール『生成』『離脱の寓話』『両性具有』『第三の知恵』『天使の伝説』、『パラジット』(共訳)、『自然契約』(共訳)、『アトラス』(共訳)、トドロフ『はかない幸福─ルソー』、『象徴の理論』(共訳)、『象徴表現と解釈』(共訳)、『批評の批評』(共訳、以上法政大学出版局)、ブラン『ボードレールのサディスム』、『ボードレール』(共訳、ともに沖積舎)、ヴェベール『テーマ批評とは何か』、ディエゲス『批評家とその言語』(ともに審美社)ほか。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 序 想像力と物質
第1章 明るい水、春の水と流れる水
ナルシシスムの客観的条件、恋する水
第2章 深い水―眠る水―死んだ水
エドガー・ポーの夢想における〈重い水〉
第3章 カロン・コンプレックス
オフィーリア・コンプレックス
第4章 複合的な水
第5章 母性的水と女性的水
第6章 純粋と浄化、水の倫理
第7章 淡水の優位
第8章 荒れる水
むすび 水のことば
原註・訳注
訳者あとがき
人名索引 原初の生命に力を与えた物質、水。かぎりない流動性をもち、海水にも淡水にも、泥にも乳にもなるこの生成のエレメントは、知覚し想像する人間に、ときには母の穏やかな幸福を、ときには冷たく孤独な死の危険をあたえる。詩句や神話に表現された水の想像力への「物質主義的」分析が、新しい文芸批評(ヌーヴェル・クリティック)の時代を予見させた記念碑的な著作。
S.ギリー、W.J.シールズ編/指昭博、並河葉子監訳『イギリス宗教史』が、「西洋史学」(257号/村岡健次氏・評)にて紹介されました。
1927年ドイツのリューネブルクに生まれる。
一 近代医学の成り立ちとその課題
二 学用患者を研究「材料」から研究協力者に転化させる
装置
三 歴史にみる臨床重視の伝統と基礎医学研究の萌芽
付論 免責される医療過誤
第二章 近代医学教育体制の構築
一 解剖用屍体の確保
二 系統解剖および病体(病理)解剖の実地演習
三 全国的に高まった病体(病理)解剖の機運
付論 屍体の所有権
第三章 医学校と病院の再編
一 解剖用屍体の不足と経費減額に悩む医学校の統廃合
二 娼妓・貸座敷業者への賦金と病院の開設
三 私立病院増加の背景と世評
四 往診医に支えられた大正・昭和初期の在村医療
付論 告知
第四章 求められる施療 拒否される施療
一 貧民への施療を押しつけ合う官公立病院と開業医
二 行倒れ・乞食の救療と放逐にあたった巡査
三 公立病院を施療病院化することの是非
四 慈善事業から社会政策の時代へ
付論 明治の医師の職業倫理
第五章 学用患者の誕生
一 医学教育・研究「材料」として扱われた学用患者
二 学用患者システムを変えた公害・薬害患者
あとがき
索引 わが国が西欧近代医学を導入するにあたって、生理学・病理学・解剖学の基礎医学および臨床医学の教育と研究に必要不可欠なもの(「材料」)とされた学用患者は、いかにして生まれ、それはシステムとしてどのように機能し、教育研究体制の中に位置づけられたのか。明治・大正・昭和前期にわたる医学雑誌の記述を軸に、近代の医学教育および病院医療システム構築の過程をたどり、その展開を跡づける。
毎年恒例の〈書物復権〉共同復刊のリクエスト投票が開始されました。第20回となる2016年は昨年同様10出版社が参加し、148点153冊の充実した復刊候補が揃いました。
また今回も、通常では復刊しにくい少数のご要望にお応えすべく、オンデマンド版での復刊も実施いたします。 (さらに…)