小局刊行『共生への道と核心現場』の著者白永瑞先生の講演が開催されます。 (さらに…)
2017年 のアーカイブ
毎年恒例の〈書物復権〉共同復刊、2020年は第24回を数えます。復刊の候補にあがったのは138点139冊と充実したリストをそろえることができました。参加各社がそれぞれの出版の歴史のなかで、この後も読者に届けたいと考えている各分野の基本書です。ぜひ、ご覧のうえリクエストいただき、1点でも多くの復刊の実現にご協力ください。
また今回も、通常では復刊しにくい少数のご要望にお応えるべく、オンデマンド版での復刊も実施いたします。 (さらに…)
山岸達矢著『住環境保全の公共政策』が、「地方自治 職員研修」(2017年2月号)にて紹介されました。
第一章 自然環境
その位置
海流
地形
生物分布
気候
第二章 都市空間
国、道との関孫
市制と市議会
市の財政
市域と市街地
衛生・火災予防組合
道路と橋
公共的性格の強い施設
第三章 都市社会
人口とその構成
産業
貿易
金融
交通と運輸
教育
第二部 函館の大火
第四章 危機管理と大火の歴史
危機管理
消防の近代化
その成果
大火直前の消防体制
第五章 大火の日
市民生活
大火の当日
当日の気象状況
天気予報
火災発生
消防隊の到着
住民の避難
その後の消火活動
避難民の増加
函館駅と避難民
ライフラインの状況
避難と誘導
西部地区へ
亀田方面へ
五稜郭公園方面へ
東川町の護岸と大森浜の悲劇
橋の惨劇
新川周辺の人々
砂山の挽歌
湯の川へ
市内での目撃
上海岸からの目撃
大野村・七飯村からの目撃
下海岸からの目撃
下北半島からの目撃
第三部 鎮火とその後
第六章 後手に回った危機管理
焼け野原
危機管理の具体策
罹災者の収容
医療救護
遺体の収容
焼け跡整理
復旧措置
さまざまな機関と団体の増派と応援
道庁臨時函館出張所の設置
第七章 荒廃と混乱
社会の荒廃
伝染病の多発
物価の高騰
御真影の取り扱い
第八章 責任と被害
大火の法的責任
大火になった原因
被害を大きくした原因
被害一覧
第九章 復興
人の移動
救恤金と物資
保険金の支払い
復興の都市計画
経済の動向
終 章 大火の記憶
文字表現による記憶
絵・映像・歌で残された記憶
慰霊・消防訓練で残された記憶
註
証人リスト
大火から避難した証人A
匿名希望の避難した証人B
大火を目撃した証人C
匿名希望の目撃した証人D
状況推移表
あとがき 1934年3月21日夕刻、函館の街を襲った大火は一晩で2千人以上の命を奪い、日本災害史上に残る大惨禍をもたらした。しかし、被害の詳細を扱った学術的記録はこれまで存在しない。榎本武揚の遠戚にあたる歴史学者が、函館の自然環境から説き起こし、行政資料や新聞記事、被災者の手記、そして139名にも及ぶ存命の証人たちへの膨大な聞き書きを総合し、一つの都市災害の全容を初めて明らかにした渾身の歴史書。
1904年フランス西南部のカステルノダリーに生まれる。ソルボンヌで哲学を、ストラスブール大学で医学を修め、バシュラールに師事して科学哲学研究者の道を歩む。バシュラールの後任としてパリ大学科学史・技術史研究所長をつとめ、1955年から71年までソルボンヌの教壇に立ち、科学史・科学哲学を講じた。科学哲学、医学、生物学にわたる深い学殖をもとに、概念の生成を歴史的に究明し、アルチュセール派、ラカンの後継者たち、さらにはフーコー、ダゴニェ、ブルデュー、セールらに大きな影響を与えた。1995年死去。邦訳書に、本書『正常と病理』、『生命の認識』、『反射概念の形成』、『科学史・科学哲学研究』、『生命科学の歴史』(以上、法政大学出版局)がある。 1931年東京生まれ。東京大学教育学部教育心理学科卒業。電気通信大学教授、大妻女子大学教授を経て、電気通信大学名誉教授。2015年死去。著書に、『知能指数』(中公新書)、『認知発達の心理学』(白水社)、『子どもの思考力』(岩波新書)、『子どもの思考と認知発達』(大日本図書)、訳書に、ピアジェ『心理学と認識論』(誠信書房)、ピアジェ『思考の誕生』(朝日出版社)などがある。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 緒言
Ⅰ 正常と病理に関するいくつかの問題についての試論(1943年)
第二版の序
序論
第一章 病理的状態は、正常な状態の量的変化にすぎないか?
Ⅰ 問題への導入
Ⅱ オーギュスト・コントおよび《プルセの原理》
Ⅲ クロード・ベルナールおよび実験病理学
Ⅳ ルリッシュの考え
Ⅴ 理論の意味
第二章 正常と病理の科学は存在するか?
Ⅰ 問題への導入
Ⅱ いくつかの概念の批判的検討
――正常と病理および病気、正常なものと事件的なもの
Ⅲ 規範と平均
Ⅳ 病気、回復、健康
Ⅴ 生理学と病理学
結論
Ⅱ 正常と病理に関する新考(1963年―1966年)
二十年後
社会的なものから生命的なものへ
人間の有機的規範について
病理学における新しい概念――《誤謬》
結語
原註
訳註
訳者あとがき
人名牽引
文献目録
参考文献一覧 科学批判の認識論の立場から生命科学の根本問題を問いなおし、生命を物理・化学現象に解消させる機械論を徹底的に批判しつつ、正常と病理の概念を「生命に内在する規範」をもとに定義しなおして、現代医学・生命科学はもとより、科学哲学に新たな展望をひらく。エピステモロジーの古典的名著にしてフランス現代思想のオリジンとして必読書!
Ⅰ 肉と骨の人間
Ⅱ 出発点
Ⅲ 不滅への渇望
Ⅳ カトリシズムの本質
Ⅴ 合理的な分解
Ⅵ 奈落の底にて
Ⅶ 愛・苦悩・同情、そして人格
Ⅷ 神から神へ
Ⅸ 信・望・愛
Ⅹ 宗教、来世神話、そして万有帰神説
Ⅺ 実践的な問題
Ⅻ 結語 現代ヨーロッパの悲喜劇におけるドン・キホーテ
解説 生,死,そして人間とは何か。これらの基本的問題を己れの哲学の出発点として根源的に問い,独自の「肉と骨の具体的」人間論,宗教思想を展開した著者の代表作。
星名宏修著『植民地を読む』が、「東方」(2017年2月号/八木はるな氏・評)にて紹介されました。
大野粛英著『歯』(ものと人間の文化史177)が、「佐賀新聞」(2017年1月15日付/大塚ひかり氏・評)にて紹介されました。
主要業績として『福沢諭吉 文明と社会構想』(創文社,2000年);「解説」『福沢諭吉家族論集』(岩波書店、1999年);「家」『政治概念の歴史的展開第9巻』(晃洋書房、2016年);「イングランドの家族史再考」『北大法学論集』第40巻第3号(2000年);「歴史的文脈における福沢諭吉の家族論の意味」『北海学園大学法学研究』第43巻第2号(2012年);「家父長制から見た明治民法体制」『北海学園大学法学研究』第45巻第1号(2013年)など。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク はじめに
第一章 神の概念および神の秩序
第一節 聖書の物語
第二節 アウグスティヌスによる神の秩序論
第二章 キリスト教における男女の関係と性の問題
第一節 聖書のなかの男女
第二節 アウグスティヌス──「現在」と「欲情」という罰
第三章 神の秩序と「リヴァイアサン」
第一節 キリスト教の言説の解体
第二節 人類の生命の永続性
第四章 ホッブズの母権論と「ファミリー」
第一節 「自然状態」から「コモンウェルス」へ
第二節 「母権」の起源
第三節 「母権」の移譲
第四節 「獲得によるコモンウェルス」
第五節 父権的「コモンウェルス」における「ファミリー」の位置
第五章 「ファミリー」とローマ法における「ファミリア」
第一節 「ファミリア」の成立と国家における位置
第二節 「ファミリア」における法的関係
第三節 古代ローマにおける結婚と「ファミリア」
第四節 国家における「ファミリア」の意味
第五節 ローマ法とホッブズの「ファミリー」
第六章 王権の起源と形態
第一節 王権と父権との関係
第二節 権力論の構造
第七章 コモン・ロー上の夫の権力とその起源
第一節 「カヴァチャー」の法理
第二節 フォーテスキューの議論
第三節 アリストテレスとアキナスの議論
第八章 自由主義国家の構造と政治理論
第一節 宗教改革と対抗宗教改革
第二節 ロックにおける「自然状態」の問題
第三節 権力論における家族と女性
第九章 夫婦の権力・国家の権力
第一節 ブラックストンの位置
第二節 ペイトマンの自由主義批判
第三節 ホッブズの議論の意味
注
あとがき
参考文献
索引 女性をめぐる権力の問題を分析するには、国家と家族、神の秩序を含めた全体構造において結婚や家族、女性そのものがどのように位置づけられ相互の関係がどのように作られたか考察しなければならない。権力の根拠を人間の合意においたホッブズの議論を、ローマ法と対比して考察。
メルボルンのモナッシュ大学で医学を修める。医学史研究家。ロンドンの The Worshipful Society of Apothecaries に所属し、内外の医学専門誌に医学史や作曲家と病気に関する研究論文を数多く発表している。 1958年、福島県いわき市生まれ。茨城大学教育学部卒業。筑波大学大学院文芸・言語研究科博士課程単位取得退学。常磐短期大学教授。共著:『喪神の彼方を』(国文社)、『ルネサンスと十七世紀英文学』『十七世紀英文学のポリティックス』『十七世紀英文学と都市』(以上、金星堂)、『博物誌の文化学』(鷹書房弓プレス)。訳書:『英詩鑑賞──言語学からの洞察』(共訳、リーベル出版)、『いま詩をどう読むか──現代文学理論と詩の読み方』(リーベル出版)。J.アプルトン『風景の経験──景観の美について』(法政大学出版局)、『ヴォーカル・ウォームアップ200』(パナムジカ)。編著:星野徹『薔薇水その他』(国文社)。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 謝辞と出典
序
作曲家と医学史
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)とゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759)
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-91)
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
ニコロ・パガニーニ(1782-1840)
カルル・マリーア・フォン・ウェーバー(1786-1826)
ジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868)
フランツ・シューベルト(1797-1828)
メンデルスゾーン一族
ロベルト・シューマン(1810-56)
フレデリック・ショパン(1810-49)
フランツ・リスト(1811-86)
エドヴァルド・グリーグ(1843-1907)
グスタフ・マーラー(1860-1911)
フレデリック・ディーリアス(1862-1934)とスコット・ジョプリン(1868-1917)
モーリス・ラヴェル(1872-1937)
パーシー・グレインジャー(1882-1961)
ジョージ・ガーシュイン(1898-1937)
ベラ・バルトーク(1881-1945)
補遺
A カール・A・ベーア「病歴に見るヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)」からの抜粋
B ハイリゲンシュタットの遺書
C ベートーヴェンの健康に関する資料
D その他の作曲家と病気
E 医学生エクトル・ベルリオーズのパリでの経験
訳注
訳者とがき
参考文献
原注
索引 バッハ,モーツァルト,ベートーヴェン,ショパン,…音楽史を飾る大作曲家の個性や作品がいかに〈病〉に関係しているかを生と死のエピソード豊かに明らかにする。
序 言
前書き
諸命題
後 記
訳者あとがき デリダ後期の、小品ながら驚くべき深さをもった書。ネット時代の技術と政治を考えるために。 アーカイヴの概念は今日、記憶や技術、法や暴力、民主主義や幽霊たちをめぐる哲学の問いを呼びさます。起源を求めるアーカイヴの病=悪、アーカイヴを創設し管理する者の無意識、すべてを抹消する死の欲動のあいだで、歴史記述はどのようにあるべきか? 歴史家イェルシャルミの著作やフロイトのモーセ論・『グラディーヴァ』論を通じて、デリダがユダヤ性と精神分析、未来の問題を掘り下げた重要講演。〔哲学〕
カール・クラウス著/池内紀訳『人類最期の日々[普及版](上)(下)』が、「産経新聞」(2017年1月22日付/頭木弘樹氏・評)にて紹介されました。
有岡利幸著『欅(けやき)』が、「グリーン・パワー」(2017年2月号)にて紹介されました。
町田祐一著『近代都市の下層社会』が、「出版ニュース」(2017年1月下旬号)にて紹介されました。
ジャック・デリダ著/豊崎光一著・訳/守中高明監修『翻訳そして/あるいはパフォーマティヴ』が、「図書新聞」(2017年1月28日号/亀井大輔氏・評)にて紹介されました。
E.S.ローゼンバーグ著/飯倉章訳『アメリカは忘れない』が、「朝日新聞」(2017年1月15日付/西崎文子氏・評)にて紹介されました。
白永瑞著/趙慶喜監訳/中島隆博解説『共生への道と核心現場』が、「けーし風」(2017年1月第93号/池上善彦氏・評)にて紹介されました。
大野粛英著『歯』が、「中国新聞」「山陰中央新報」(2017年1月8日付/大塚ひかり氏・評)にて紹介されました。
栗本一紀著『ジャーナリスト 後藤健二』が、「図書新聞」(2017年1月21日号)にて紹介されました。
ノースウェスタン大学(Ph. D.)。ミシガン大学名誉教授。近代イギリス史。
著書:Limited Livelihoods: Gender and Class in Nineteenth-Century England (Berkeley: University of California Press, 1992), Which People’s War?: National Identity and Citizenship in Wartime Britain, 1939-1945 (Oxford: Oxford University Press, 2003) 1963年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。北海道大学教授。近代イギリス史、歴史理論。
著訳書:『現代歴史学への展望――言語論的転回を超えて』(岩波書店、2016年)、ピーター・バーク『文化史とは何か』(増補改訂版、法政大学出版局、2010年) 1974年生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学。明治大学専任講師。アメリカ社会文化史、ジェンダー研究。
著訳書:「ダンスホールの境界線――戦間期ニューヨークのダンスホールをめぐるジェンダー・セクシュアリティ・人種のポリティクス」(樋口映美・貴堂嘉之・日暮美奈子編『〈近代規範〉の社会史――都市・身体・国家』彩流社、2013年)、ニナ・シルバー『南北戦争のなかの女と男――愛国心と記憶のジェンダー史』(岩波書店、2016年) 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク はしがき
第1章 なぜジェンダー史なのか?
第2章 身体とセクシュアリティ
第3章 人種・階級・ジェンダー
第4章 男性と男らしさ
第5章 政治文化のジェンダー史に向けて
第6章 「転回」以降の新潮流
訳者あとがき
読書案内
原 註
索 引 フェミニズム運動を淵源の一つとするジェンダー史は、単なる「女性の歴史」を超えて、既存の歴史学に新たな視点と刺激を提供し続けてきた。変容する「男らしさ」と権力の関係、奴隷制や近代国民国家の形成とジェンダーの関わりなど、対象領域を拡張し、今や言語論的転回以後の歴史学をも展望しうる分野に発展している。ジェンダー史の変遷を知るとともに、歴史学を捉え直す視点を獲得できる刺激的な入門書!