叢書・ウニベルシタス 112
知覚の現象学 〈改装版〉

四六判 / 896ページ / 上製 / 定価:8,000円 + 税 
ISBN978-4-588-14025-9 C1310 [2015年12月 刊行]

内容紹介

サルトルとならび戦後思想の根底に計り知れぬ影響をもたらした著者の記念碑的大著の全訳。近代哲学の二つの代表的な立場、主知主義=観念論と経験主義=実在論の両者を、心理学・精神分析学の提供する資料の解釈を通じて内在的に批判するとともに、両義的存在としての「生きられる身体」の概念を回復し、身体=知覚野において具体的・人間的主体の再構築をめざす。

著訳者プロフィール

モーリス・メルロ=ポンティ(メルロ ポンティ モーリス)

1908年生まれ。エコール・ノルマル卒業後、多くのリセーで教えるとともに、エコール・ノルマルでも教壇に立つ。戦後リヨン大学、ソルボンヌ教授を経て、1952年コレージュ・ド・フランス教授となる。1945年サルトルとともに雑誌『現代』を主宰し、実存主義の運動を理論的に指導したが、1952年サルトルと決裂し同誌を去る。1961年不慮の死。著書に『行動の構造』(42)、『知覚の現象学』*(45)、『ヒューマニズムとテロル』(47)、『意味と無意味』(48)、『哲学への讃辞』(53)、『弁証法の冒険』(55)、『シーニュ』(60)、『眼と精神』(63-4)、『見えるものと見えざるもの』*(64)などがあり、初期論文集『知覚の本性』*の編訳書、遺稿を中心に編まれた『フッサール「幾何学の起源」講義』*などがある。〔*の邦訳書は法政大学出版局より刊行〕

中島 盛夫(ナカジマ モリオ)

1922年横浜市生まれ。東京大学文学部卒。横浜市立大学名誉教授。1996年3月死去。著書:『ベルクソンと現代』(塙書房)、『経験と現象』(世界書院)。訳書:メルロ = ポンティ『見えるものと見えざるもの』(法政大学出版局)、マルクーゼ『理性と革命』(共訳、岩波書店),シュペヒト『デカルト』(理想社),ドゥルーズ『カントの批判哲学』(法政大学出版局),リオタール『熱狂──カントの歴史批判』(法政大学出版局)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 凡例

序文

緒論 古典的偏見と現象への復帰
I 「感覚」
II 「連合」と「追憶の投射」
III 「注意」と「判断」
IV 現象の領野

第一部 身体
I 客体としての身体と機械論的生理学
II 身体の経験と古典的心理学
III 自己の身体の空間性と運動機能
IV 自己の身体の総合
V 性的存在としての身体
VI 表現としての身体と言葉

第二部 知覚された世界
I 感覚すること
II 空間
III 物と自然的世界
IV 他人と人間的世界

第三部 対自存在と世界における(への)存在
I コギト
II 時間性
III 自由

 原註
 訳註
 訳者あとがき

 人名索引
 事項索引
 参照文献

関連書籍

『知覚の本性 〈新装版〉』
モーリス・メルロ=ポンティ:著
『見えるものと見えざるもの 〈新装版〉』
モーリス・メルロ=ポンティ:著