叢書・ウニベルシタス 358
始まりの現象 〈新装版〉
意図と方法

四六判 / 684ページ / 上製 / 定価:6,800円 + 税 
ISBN978-4-588-14028-0 C1390 [2015年12月 刊行]

内容紹介

聖的・神話的・特権的な〈始源〉に対立する俗的・意図的・生産的活動としての〈始まり〉の発想を批評・方法論・歴史的分野に適用させ、ヴィーコとフーコーを結ぶ脱中心化の思考に依拠しつつ、18世紀以降の思想と文学を読解した画期的批評理論。

著訳者プロフィール

エドワード・W.サイード(サイード エドワード)

(Edward W. Said)
1935年エルサレム生まれのパレスティナ人で、アメリカの文芸批評家。エルサレム、カイロで幼少時を過ごし、15歳の時にアメリカに渡る。プリンストン大学を卒業後ハーバード大学に学び、コロンビア大学の英文学・比較文学教授を務めた。サイードはまた、パレスティナ民族会議のメンバーとしてアメリカにおけるスポークスマンを務め、パレスティナやイスラム問題についての提言や著作活動など重要な役割を担った。本書のほかに『オリエンタリズム』(平凡社)、『世界・テキスト・批評家』(法政大学出版局)、『文化と帝国主義』(全2巻、みすず書房)などの主著が邦訳されている。2003年9月25日死去。

山形 和美(ヤマガタ カズミ)

1934年生まれ。東京教育大学大学院修了。文学博士。筑波大学名誉教授。筑波大学、恵泉女学園大学、聖学院大学大学院等の教授を経て現在に至る。著書に『岩のつぶやき──現代キリスト教徒文学論』(笠間書院)、『グレアム・グリーンの文学世界』、『差異と同一化──ポストコロニアル文学論』(編著、以上研究社出版)、『開かれた言葉』、『聖なるものと想像力』(上下、編著)、『山形和美全集』(全14巻、以上彩流社)ほか。訳書にハンデルマン『誰がモーセを殺したか』(第25回日本翻訳文化賞受賞)、ブルーム『聖なる真理の破壊』、サイード『世界・テキスト・批評家』、オールター『読みの快楽』(共訳)、イーグルトン『理論の意味作用』(以上法政大学出版局)、シェルデン『グレアム・グリーン伝──内なる人間』(上下、早川書房)ほか。2013年瑞宝中綬章受勲。日本C. S. ルイス協会、日本グレアム・グリーン協会会員。

小林 昌夫(コバヤシ マサオ)

1946年生まれ。東京教育大学大学院修了。筑波大学助教授を経て、現在大妻女子大学教授。共著に『現代の批評理論 第1巻』(研究社)、訳書にフィッシュ『このクラスにテクストはありますか──解釈共同体の権威3』(みすず書房)、ジラール『羨望の炎──シェイクスピアと欲望の劇場』(共訳、法政大学出版局)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

モーニングサイド版への序文
序文
はしがき
引用文の翻訳についての覚え書

第1章 始まりとなる発想

第2章 始まりの現象についての省察

第3章 始まりを目指すものとしての小説

第4章 テキストをもって始める

第5章 文化の基本条件──不在、エクリチュール、陳述、言述、考古学、構造主義

第6章 結び──その作品における、また本書におけるヴィーコ

訳注
訳者あとがき
原注
索引