叢書・ウニベルシタス 932
啓蒙・革命・ロマン主義
近代ドイツ政治思想の起源 1790-1800

四六判 / 756ページ / 上製 / 価格 9,130円 (消費税 830円) 
ISBN978-4-588-00932-7 C1310 [2010年03月 刊行]

内容紹介

分析の対象をフランス革命後の10年間に絞り、革命によってドイツの啓蒙主義者がそれ以前に共有していた思想的なコンセンサスを失い、いかに分裂と緊張の中に置かれることになったか、その分裂と緊張の中で、1800年以後のさまざまな思想がいかにして芽生えたのかを考察する。13人の思想家をとりあげ、その言説を分析しつつ、同時代の争点とその思想的文脈に内在する時代精神を描いた大著。〔哲学・政治思想〕

著訳者プロフィール

フレデリック・C.バイザー(バイザー、C、フレデリック)

1949年に生まれる.オックスフォード大学でチャールズ・テイラーの指導のもとに,ヘーゲル『精神現象学』の起源に関する博士論文『現象学の精神』(The Spirit of the Phenomenology, 1981)により学位を得た.1991年からインディアナ大学哲学助教授,2001年からはシラキューズ大学で哲学教授を務める.本書のほか,『理性の運命』(The Fate of Reason, 1987),『理性の主権』(The Sovereignty of Reason, 1996),『ドイツ観念論』(German Idealism, 2002, 2008),『ロマン的規範』(The Romantic Imperative, 2003),『哲学者としてのシラー』(Schiller as Philosopher, 2005),『ヘーゲル』(Hegel, 2005)の著書がある.

杉田 孝夫(スギタ タカオ)

1951年岩手県に生まれる.山形大学人文学部卒業.東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了.東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得満期退学.現在,お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授.専攻:西洋政治思想史・比較家族思想史・政治理論(生活政治学).著書(共著)に,『現代世界と国民国家の将来』(御茶の水書房,1990年),『高学歴時代の女性──大学からのメッセージ』(有斐閣,1996年),訳書(共訳)に,C. A.リーズ『政治の世界──理論・思想・制度・国際』(御茶の水書房,1987年),Q.スキナー『思想史とはなにか──意味とコンテクスト』(岩波書店,1990年,1999年),『フィヒテ全集 第6巻 自然法論』(晢書房,1995年),『同 第21巻 社会哲学講義』(同,2009年),その他がある.

※上記内容は本書刊行時のものです。