仏独関係千年紀
ヨーロッパ建設への道

四六判 / 516ページ / 上製 / 定価:5,000円 + 税 
ISBN978-4-588-35230-0 C1022 [2014年05月 刊行]

内容紹介

中世以降、地理的にも政治的・文化的にもヨーロッパ世界の中心でありつづけたフランスとドイツ。フランク帝国時代における民族の成立から、統治者間の外交交渉や幾度もの戦争、そして近代国家の誕生と崩壊をへてEU統合に至るまでの1000年の歴史を、仏独文化・思想をライフワークとしてきた著者が一気に語り下ろす。「雄鶏と鷲」と呼ばれてきた対照的な二つの国は、人類に何をもたらしてきたか。

著訳者プロフィール

宇京 賴三(ウキョウ ライゾウ)

1945年生まれ。三重大学名誉教授。フランス文学・独仏文化論。著書に,『フランス—アメリカ──この〈危険な関係〉』(三元社),『ストラスブール──ヨーロッパ文明の十字路』(未知谷),『異形の精神──アンドレ・スュアレス評伝』(岩波書店),訳書に,フィリップス『アルザスの言語戦争』,リグロ『戦時下のアルザス・ロレーヌ』(以上,白水社),オッフェ『アルザス文化論』(みすず書房),同『パリ人論』(未知谷),ロレーヌ『フランスのなかのドイツ人』,バンダ『知識人の裏切り』,アンテルム『人類』(以上,未來社),センプルン『ブーヘンヴァルトの日曜日』(紀伊國屋書店),ファーブル=ヴァサス『豚の文化史』,ブラック『IBMとホロコースト』(以上,柏書房),ソゼー『ベルリンに帰る』(毎日新聞社),ルフォール『エクリール』,オルフ=ナータン編『第三帝国下の科学』,トラヴェルソ『ユダヤ人とドイツ』,カストリアディス『迷宮の岐路』『細分化された世界』,トドロフ『極限に面して』,クローデル『大恐慌のアメリカ』(以上,法政大学出版局)ほか多数。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

■目次

プロローグ──「マリアンヌとゲルマニア」

第一章 仏独関係千年紀の発端
1 フランスとドイツの出現
2 ヴェルダン条約から神聖ローマ帝国とカペー朝へ──ゲルマン社会の分割相続制
3 フランスとドイツにおけるカール (シャルルマーニュ)大帝像

第二章 中世盛期 (十─十四世紀)の仏独関係
1 初期から中期の仏独王朝関係
2 カペー家とシュタウフェン家にプランタジネット家──相剋と同盟
3 カペー家の隆盛と神聖ローマ帝国の衰退と混乱

第三章 新たなる王朝関係──ヴァロワとルクセンブルク、ブルゴーニュ家
1 王朝交代期の仏独関係
2 中世末期にかけての仏独関係

第四章 相対する仏独両国民──知的・道徳的・経済的諸関係(中世)
1 知的・道徳的関係
2 経済的関係

第五章 フランス王家対オーストリア・ハプスブルク王家
1 尾を引くブルゴーニュ問題
2 フランソワ一世とカール五世
3 仏独における宗教改革への動き

第六章 仏独対抗の進展
1 フランスの宗教戦争とドイツ諸侯
2 三十年戦争前後の仏独
3 ルイ十四世時代と仏独関係 ⑴
4 ルイ十四世時代と仏独関係 ⑵

第七章 十八世紀・啓蒙主義の時代──フランス革命までの仏独関係
1 世紀初頭のライン両岸の様相
2 ドイツにおけるフランス文化の影響
3 フランスにおけるドイツ文芸のプロパガンダ作戦
4 「疾風怒濤」期からフランス革命へ

第八章 フランス革命と仏独関係
1 ライン両岸の革命前夜からナポレオン登場へ
2 ナポレオンの影の下のドイツ
3 ナポレオン後の仏独──ウィーン体制から七月革命へ
4 「フランス人の中のドイツ人」──ハインリヒ・ハイネ

第九章 大危機の時代 I──普仏戦争から第一次世界大戦へ
1 ビスマルクとナポレオン三世──普仏戦争へ
2 ドイツ第二帝国とフランス第三共和政──第一次世界大戦へ

第十章 大危機の時代 Ⅱ──第一次世界大戦から第二次世界大戦
1 第一次世界大戦
2 両大戦間期から第二次世界大戦へ
3 第一次世界大戦と第二次世界大戦の類似と相違 ⑴ 仏独の戦略と実際
4 両大戦の類似と相違 ⑵ コラボラシオン(対独協力)

第十一章 戦後から「ユーロ」の世界──ヨーロッパ建設へ
1 廃墟から「マーシャル・プラン」へ
2 ドイツ分断 二つのドイツ誕生とフランス──アデナウアーとド・ゴール
3 シューマン・プラン=モネ・プランとチャーチルの「ヨーロッパ合衆国」
4 ヨーロッパ建設に向かうアデナウアーとド・ゴールの立場
5 ドイツ(再)統一とフランス
6 「ユーロ」の世界

エピローグ──明日のヨーロッパ建設と仏独関係

参考文献
あとがき
人名索引