叢書・ウニベルシタス 763
コペルニクス的宇宙の生成 Ⅲ

四六判 / 292ページ / 上製 / 定価:4,300円 + 税 
ISBN978-4-588-00763-7 C1310 [2011年10月 刊行]

内容紹介

宇宙の中心から人間を追放したコペルニクス革命を軸に、その前史や影響作用史に注目しつつ、20世紀の月面探査まで、宇宙における人間の地位の変容を追究したブルーメンベルクの大著。本巻には第五部「コペルニクス的比較級」および第六部「コペルニクス的宇宙の光学」を収録し、ランベルトやカントの宇宙観を検討するとともに、光学的・視覚的な反省運動としての望遠鏡や宇宙旅行におよぶ。

著訳者プロフィール

H.ブルーメンベルク(ブルーメンベルク ハンス)

(Hans Blumenberg)
1920年ドイツのリューベックに生まれる。パーダーボルンとフランクフルトで哲学と神学を学ぶ。1950年キール大学で教授資格を取得。60年ギーセン大学正教授、この頃エーリヒ・ロータッカーの推薦でマインツのアカデミー会員となり、独自の〈メタファー論〉の構想を発表。63年〈詩学と解釈学〉の設立メンバー、65年ボッフム大学に移り、70年から85年に退官するまでミュンスター大学教授を務めた。クーノー・フィッシャー賞やドイツ言語文芸アカデミーのジークムント・フロイト賞を受賞。96年死去。『世界の読解可能性』、『コペルニクス的宇宙の生成 I~III』、『近代の正統性 I~III』、『神話の変奏』(以上、法政大学出版局)、『難破船』(哲学書房)、『光の形而上学』(朝日出版社)などが邦訳されているほかに、『生活時間と世界時間』、『トラケアの下女の哄笑』、『マタイ受難曲』、『洞窟の出口』、『人間の記述』、『生活世界論』など多数の著作がある。

座小田 豊(ザコタ ユタカ)

1949年福岡県生まれ。東北大学教授。哲学専攻。著書:『ヘーゲル哲学への新視角』(共著、創文社)、『ヘーゲル』(共編著、講談社メチエ)など。訳書:ヘーゲル『イェーナ体系構想』、ハイムゼート『近代哲学の精神』、ブルーメンベルク『コペルニクス的宇宙の生成 I~III』、ヘンリッヒ『神の存在論的証明』、フィンク『存在と人間』
(共訳、法政大学出版局)など。

後藤 嘉也(ゴトウ ヨシヤ)

1953年山形県生まれ。北海道教育大学教授。哲学専攻。著書:『ハイデガーにおける循環と転回』(東北大学出版会)など。訳書:『ハイデッガー カッセル講演』(平凡社)、ハイムゼート『近代哲学の精神』、ブルーメンベルク『コペルニクス的宇宙の生成 I~III』(共訳、法政大学出版局)など。

小熊 正久(オグマ マサヒサ)

1951年新潟県生まれ。山形大学教授。哲学専攻。訳書:J.パトチュカ「フッサール現象学の主観主義と『非主観的』現象学の可能性」(『現象学の展望』国文社,所収)、ブルーメンベルク『コペルニクス的宇宙の生成 I~III』(共訳、法政大学出版局)など。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第五部 コペルニクス的比較級

第一章 遠近法が宇宙論の拡張を導いた
第二章 上位の諸体系の典型としてのコペルニクスの体系
第三章 二十世紀から回顧したランベルトの宇宙
第四章 〈諸体系の体系〉をめぐる競争──カントとランベルト
第五章 カントの転回におけるコペルニクス的なものとは何か

第六部 コペルニクス的宇宙の光学

第一章 可視性の地平は人間学的に制約されている
第二章 新しい星々の宣言とただ一人の人物がそれを信じた理由
第三章 望遠鏡に対する抵抗を説明する副次的理論が欠如していた
第四章 望遠鏡による反省と宇宙飛行の屈地性

 原註
 訳注
 訳者あとがき
 訳者による梗概
 人名索引