叢書・ウニベルシタス 754
未完の菜園 〈新装版〉
フランスにおける人間主義の思想

四六判 / 410ページ / 上製 / 定価:4,400円 + 税 
ISBN978-4-588-09941-0 C1310 [2011年05月 刊行]

内容紹介

個人と社会、自律性と社会性をめぐって格闘してきた偉大なユマニストたち──ルネサンス期のモンテーニュ、啓蒙主義の世紀のルソー、フランス革命前後のコンスタン──の思想の系譜を詳細に検討しつつ人間主義のモデルを構築し、科学万能主義によって崩壊しつつある人間のモラルと民主主義の原理を問い直す。『歴史のモラル』『われわれと他者』につづくモラル探求の書。

著訳者プロフィール

ツヴェタン・トドロフ(トドロフ ツヴェタン)

1939年、ブルガリアに生まれる。1973年、フランスに帰化。ロラン・バルトの指導のもとに『小説の記号学』(67)を著して構造主義的文学批評の先駆をなす。『象徴の理論』(77)、『象徴表現と解釈』(78)、『言説の諸ジャンル』(78)、『批評の批評』(84)で文学の記号学的研究をすすめるかたわら、『他者の記号学──アメリカ大陸の征服』(82)以後、記号学的見地から〈他者〉の問題に関心を深め、『ミハイル・バフチン──対話の原理』(81)、『アステカ帝国滅亡記──インディオによる物語』(83)、『はかない幸福─ルソー』(85)、『われわれと他者』(89)、『極限に面して』『歴史のモラル』(91)、『フランスの悲劇』(94)、『共同生活』(95)、『異郷に生きる者』(96)、『未完の菜園』(98)、『悪の記憶・善の誘惑』(2000)、『越境者の思想』(02)、『イラク戦争と明日の世界』(03)、『絶対の冒険者たち』『啓蒙の精神』(06)、『文学が脅かされている』(07)などを刊行している。91年、『歴史のモラル』でルソー賞を受賞。

内藤 雅文(ナイトウ マサフミ)

1952年生。筑波大学大学院文芸言語研究科各国文学専攻博士課程修了。フランス文学専攻(マルセル・プルーストの研究)。現在、武蔵大学・二松學舍大学非常勤講師。訳書:R.ジラール他『カインのポリティック』,M.セール『小枝とフォーマット』、J.‐J. C.グー『哲学者エディプス』、M.ド・セルトー『歴史と精神分析』、M.ピカール『遊びとしての読書』(共訳)〔以上、法政大学出版局〕、R.ヤーコブソン他『詩の記号学のために』(共訳、水声社)。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 凡例

序 章 知られざる契約

第一章 四つの系譜の展開

第二章 自律性の宣言

第三章 相互依存

第四章 一人で暮らす

第五章 愛の道

第六章 個人──複数性と普遍性

第七章 価値の選択

第八章 人間性のために作られた道徳

第九章 高揚の欲求

終 章 人間主義者の賭け

 訳者あとがき
 参考文献
 人名索引