叢書・ウニベルシタス 115
暴力と聖なるもの 〈新装版〉

四六判 / 616ページ / 上製 / 定価:6,000円 + 税 
ISBN978-4-588-09962-5 C1338 [2012年11月 刊行]

内容紹介

構造主義人類学、精神分析学を批判的に検討しつつ、神話・宗教・儀礼等に現われた供犠の意味と役割・その真相を暴露し、太古以来の人間の社会的存在様態が人間自らの〈暴力〉をいかに処理するかにあったことを指摘。われわれの文明の中心部のさまざまな文化的社会的構築物の根底にひそむ〈暴力〉を解き明かす。

著訳者プロフィール

ルネ・ジラール(ジラール,R.)

(René Girard)
1923年南フランスのアヴィニョンに生まれる。パリの古文書学院、アメリカのインディアナ大学で学業を修め、同大学をはじめジョンズ・ホプキンズ大学、ニューヨーク州立大学などを経て1981年からスタンフォード大学のフランス語学・文学・文明の教授。独自の模倣理論・三角形的欲望の理論・暴力理論をもとに、文学・社会学などの分野で注目すべき評論を行なっている。本書のほかに、『欲望の現象学』、『ドストエフスキー』、『世の初めから隠されていること』、『このようなことが起こり始めたら…』、『身代りの山羊』、『羨望の炎──シェイクスピアと欲望の劇場』、などが邦訳〔法政大学出版局刊〕されている。

古田 幸男(フルタ ユキオ)

1930年生まれ。東京都立大学大学院仏文学科修士課程修了。法政大学名誉教授。2010年秋、瑞宝中綬章を受章。訳書:E.フォール『約束の地を見つめて』、E.モラン『ドイツ零年』『人間と死』『失われた範例』、R.ジラール『欲望の現象学』、S.モスコヴィッシ『群衆の時代』『神々を作る機械』、J.─P.デュピュイ『秩序と無秩序』、マフェゾリ『小集団の時代』『政治的なものの変貌』、カプフェレ『うわさ』〔以上、法政大学出版局刊〕、ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第一章 供犠

第二章 供犠の危機

第三章 オイディプースと贖罪のいけにえ

第四章 神話と儀礼の発生

第五章 ディオニューソス

第六章 模倣の欲望から畸型の分身へ

第七章 フロイトとエディプス・コンプレックス

第八章 『トーテムとタブー』と近親相姦の禁止

第九章 レヴィ=ストロースと構造主義と婚姻の規則

第十章 神々、死者、聖なるもの、供犠における身代り

第十一章 あらゆる儀礼の単一性

結論

 原注
 訳注
 訳者あとがき
 参考文献