技術と時間 2
方向喪失(ディスオリエンテーション)

四六判 / 412ページ / 上製 / 定価:4,000円 + 税 
ISBN978-4-588-12073-2 C3010 [2010年07月 刊行]

内容紹介

現代を方向喪失の時代ととらえ、西洋がそれを失っていく系譜を考察する。技術は記憶を支援すべくその外部から訪れるものではなく、技術それ自体が記憶であると主張し、記憶の産業化を問う。産業化は、記憶されるべき出来事とそうでないものを選択する。つまり、産業化時代の科学技術は存在を事実確認的に記述するのではなく、その可能性を行為遂行的に決定するのだ。〔哲学・思想〕

著訳者プロフィール

ベルナール・スティグレール(スティグレール,B.)

1952年生まれ.国際哲学コレージュ(Collège international de philosophie)のプログラム・ディレクター,コンピエーニュ工科大学教授を務めたのち,フランス国立図書館,国立視聴覚研究所(INA)副所長,音響・音楽研究所(IRCAM)所長を務めた.現在,ポンピドゥー・センターの文化開発部長およびリサーチ&イノベーション研究所(IRI)所長.文化資源のIT化国家プロジェクトの中核を担い,技術と人間との関係を根源的に問う,ポスト構造主義以後の代表的哲学者.本書『技術と時間』(現在第3巻まで刊行)はOpus Magnum(主著)とされる.『テレビのエコーグラフィー』(デリダとの共著,NTT出版),『象徴の貧困1』『愛するということ』『現勢化』『偶有からの哲学』(以上,新評論)など,邦訳書も多数ある.

石田英敬(イシダ ヒデタカ)

1953年生まれ.東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退,パリ第10大学大学院博士課程修了(人文科学博士).現在,東京大学大学院情報学環・学際情報学府・教授,2009年より同学環長・学府長.2000年から2005年まで国際哲学コレージュのプログラム・ディレクターを務める.主な業績に『記号の知/メディアの知』(東京大学出版会),『現代思想の教科書』(ちくま学芸文庫),『知のデジタル・シフト』(編著,弘文堂),『フーコー・コレクション』(共編訳,ちくま学芸文庫)などがある.

西 兼志(ニシ ケンジ)

1972年生まれ.東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程単位取得退学,グルノーブル第3大学大学院博士課程修了(情報コミュニケーション学博士),グルノーブル第2大学大学院博士課程修了(哲学博士).現在,東京大学大学院情報学環特任研究員.著書に『窓あるいは鏡:ネオTV的日常生活批判』(慶應義塾大学出版会,水島久光との共著),訳書にD. ブーニュー『コミュニケーション学講義:メディオロジーから情報社会へ』(書籍工房早山),E. オーグ『世界最大デジタル映像アーカイブINA』(白水社)などがある.

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第一章 正書法の時代
第二章 方向喪失の発生
第三章 記憶の産業化
第四章 時間対象と過去把持の有限性
訳者解説……西兼志