アレント『革命について』を読む

四六判 / 358ページ / 上製 / 定価:2,800円 + 税 
ISBN978-4-588-13024-3 C0010 [2018年08月 刊行]

内容紹介

長年の友人カール・ヤスパースが『全体主義の起源』をも凌ぐと評価したハンナ・アレントのもう一つの主著『革命について』──。フランス革命とアメリカ独立革命の比較で知られる本書は、共和政ローマに始まり、モンテスキューを経て、アメリカ建国の父祖たちの政治的経験の継承に至るまで、複雑な造りの本になっている。この問題の書を平易な語り口で明快に解説し、まさに完全読解を実現する待望の一冊!

著訳者プロフィール

牧野 雅彦(マキノ マサヒコ)

1955年生まれ。京都大学法学部卒業、名古屋大学大学院法学研究科博士課程単位取得。名古屋大学法学部助手・教養部助教授などを経て、現在、広島大学法学部教授。専門は、政治学、政治思想史。
主な著書に、『歴史主義の再建』(日本評論社、2003年)、『マックス・ウェーバー入門』(平凡社新書、2006年)、『国家学の再建』(名古屋大学出版会、2008年)、『ロカルノ条約』(中公叢書、2012年)、『精読 アレント『全体主義の起源』』(講談社選書メチエ、2015年)、『危機の政治学』(講談社選書メチエ、2018年)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

【目次】
序章 政治的なものの再発見:「カール・マルクスと西洋政治思想の伝統」
 1 『政治入門』から『革命について』へ
 2 政治活動の三要素と統治形態
 3 プラトンと西洋政治哲学の伝統 
 4 ソクラテスとプラトン
 5 ローマの経験

第一章 「革命」とは何か:序章「戦争と革命」 第一章「革命の意味」
 1 序章「戦争と革命」
 2 「革命」とは何か(第一章「革命の意味」)
  (1)革命という観念
  (2)自由の創設としての革命
  (3)イタリア・ルネサンスとマキアヴェリ
  (4)「革命」と「復古」
  (5)革命と必然性

第二章 フランス革命と「社会問題」:第二章「社会問題」
 1 自由から必然性へ
 2 アメリカにおける貧困
 3 ルソーと「同情」
 4 「憐れみ」とテロル
 5 偽善に対する闘争
 6 社会問題と革命

第三章 公的自由と市民的自由:第三章「幸福の追求」

第四章 革命の課題としての憲法:第四章「創設(1)」
 1 「自由の創設」としての憲法
 2 憲法制定と「絶対者の問題」
 3 アメリカ植民地における経験

第五章 「新たなローマ」の創設:第五章「創設(2)」
 1 権威と権力
 2 「絶対者の問題」のアメリカ的解決

第六章 失われた革命:第六章「革命的伝統とその失われた宝」
 1 アメリカ革命の忘却と革命精神の喪失
 2 革命精神の制度化の問題
 3 ジェファーソンの区制
 4 評議会制と政党制

  註
  あとがき
  事項索引
  人名索引