〈自己〉という謎
自己への問いとハイデッガーの「性起」

A5判 / 444ページ / 上製 / 定価:5,800円 + 税 
ISBN978-4-588-15065-4 C3010 [2012年05月 刊行]

内容紹介

ハイデッガーは、「性起」(Ereignis)について論じることにより、その思索の根底で「自己」と「他・世界」との問題について問うた。著者は、この「性起」を、「存在、時間、世界、物、真理、言葉、芸術、奥義、亀裂」等との関わりで論じるとともに、西田幾多郎「自己論」との比較をも通じて、哲学のみならず広く人間の抱える根本問題の一つとしての「〈自己〉とは何か」の問いに解答を試みる。

著訳者プロフィール

小柳 美代子(コヤナギ ミヨコ)

最終学歴:早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程修了.
現  在:早稲田大学教員,博士(文学).
主要業績:
『ハイデッガーと思索の将来──哲学への〈寄与〉』(理想社,2006年,共編著).
『二一世紀への思想』(北樹出版,2001年,共著).
『〈対話〉に立つハイデッガー』(理想社,2000年,共著).
M.リーデル他著『ハイデッガーとニーチェ』(南窓社,1998年,共訳).
E.ケッテリング著『近さ──ハイデッガーの思惟』(理想社,1989年,共訳).

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 序論

 本論 ハイデッガーにおける「自己」の問題と「性起」
第一章 「自性」と「奥義」と性起(真理と性起)  
第二章 「存在の亀裂」と性起
第三章 〈時間〉という謎──時間と性起
第四章 「存在」:「ある」ということをめぐる「格闘」
    ──存在と性起
第五章 言葉と性起
第六章 〈物〉という謎:根源的物性
    ──物と世界と性起
第七章 芸術の可能性
    ──芸術と性起
 総括 ハイデッガーの「性起」とは何だったか?
    ──ハイデッガーにおける「自己」

 展望 性起と思索の可能性
    ──〈自己〉の問題の新たな可能性へ
第一章 哲学と〈自己〉との一つの可能性
    ──ハイデッガーと西田哲学
第二章 〈自己〉の真相:〈自己〉の問題の新たな可能性へ
    ──〈自己〉という「事態」:〈自己する〉自己