「曽良旅日記」を読む
もうひとつの『おくのほそ道』

A5判 / 386ページ / 上製 / 定価:5,400円 + 税 
ISBN978-4-588-32507-6 C1021 [2013年09月 刊行]

内容紹介

『おくのほそ道』研究の第一級史料であるにもかかわらず、正面から取り上げられることの少なかった「曽良旅日記」を克明に読み解き、定説にとらわれることなく、移動距離を計算し直し、曽良が記した不定時法の時間を現行時間に直し、番所制度の実態、地方俳人の動向を明らかにして、文学作品として書かれ再構成された『おくのほそ道』からは知ることのできない芭蕉の旅の真実の姿に迫る。

著訳者プロフィール

金森 敦子(カナモリ アツコ)

1946年、新潟県中蒲原郡横越村(現・新潟市)に生まれる。國學院大學文学部卒業。
著書に、『〝きよのさん〟と歩く大江戸道中記』(ちくま文庫、2012)、『伊勢詣と江戸の旅』(文春新書、2004)、『芭蕉「おくのほそ道」の旅』(角川書店、2004)、『江戸庶民の旅』(平凡社新書、2002)、『関所抜け 江戸の女たちの冒険』(晶文社、2001)、『芭蕉はどんな旅をしたのか』(晶文社、2000)、『江戸の女俳諧師「奥の細道」を行く』(晶文社、1998;角川ソフィア文庫,2008)、『お葉というモデルがいた』(晶文社、1996)、『女流誕生』(法政大学出版局、1994)、『瞽女んぼが死んだ』(角川書店、1990)、『旅の石工』(法政大学出版局、1988)、『石の旅』(クロスロード選書、1988)がある。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

出発前に
 未知なる東国──シオガマザクラから
 「曽良旅日記」の構成

仙台藩出国
 関守にあやしめられて(五月十五日)
 仙台藩入国の検証
 仙台藩出国の事例
 一関から岩手山へ(五月十四日)

出羽路
 封人の家──芭蕉の宿泊について(五月十六日~十七日)
 尾花沢──清風と誹諧ネットワーク(五月十八日~二十六日)
 立石寺から大石田(五月二十七日~三十日)
 新庄(六月一日~二日)

庄内
 最上川下り(六月三日)
 「図司左吉」(六月三日~四日)
 月山登拝(六月五日~七日)1
 南谷で会った人々(六月八日~十二日)
 酒田──豪商たちとの一夜(六月十三日~十四日)
 歌枕象潟へ(六月十五日~十七日)
 『継尾集』(六月十八日)
 再度の酒田──手紙はどのように届けられたか(六月十九日~二十四日)
 芭蕉は鼠ヶ関を越えることが出来たか(六月二十五日~二十七日)

越後路
 村上、そして新潟へのルート(六月二十八日~七月二日)
 「大工源七」のこと(七月二日~四日)
 芭蕉立腹す(七月五日~七日)
 高田(七月八日~十一日)
 市振の遊女(七月十二日)

越中路
 歌枕を通って(七月十三日~十四日)
 金沢の俳人たち(七月十五日~二十三日)
 小松にて(七月二十四日~二十七日)
 山中温泉──曽良との別れ(七月二十七日~八月五日)
 小松で何があったのか(八月六日~八日)

越前から美濃へ
 敦賀へ──もう一つの可能性(八月九日~十六日)
 神道家河合惣五郎(八月十五日)
 種の浜へ──天屋について(八月十六日)
 大垣の焦門(八月十七日~九月六日)

『おくのほそ道』以後
 遷宮式──芭蕉と曽良は神前に行くことができたか(九月七日~十四日)
 伊勢長島から名古屋へ(九月十五日~十月五日)
 伊賀上野、そして江戸へ(十月六日~九日)

参考・引用文献
あとがき
付表

関連書籍

金森敦子著『女流誕生』
金森敦子著『旅の石工』