赤羽正春著『樹海の民』が、「東京新聞」(2011年11月27日付)にて紹介されました。
2011年 のアーカイブ
L.アハメド著/林正雄・岡真理訳『イスラームにおける女性とジェンダー』が、「東京新聞」(2011年11月27日付/飯塚正人氏・評)にて紹介されました。
J.ランシエール著/梶田裕・堀容子訳『無知な教師』が、「図書新聞」(2011年12月3日号/岡山茂氏・評)にて紹介されました。
J.ハーシー著/石川欣一・他訳『ヒロシマ』、J.W.トリート著/水島裕雅・他監訳『グラウンド・ゼロを書く』が、「産経新聞」(2011年11月24日付/日出間和貴氏)にて紹介されました。
1711年4月26日生まれ。スコットランドを代表する哲学者。エディンバラ大学で学び、哲学やその他の分野についての執筆活動をするとともに、フランス大使秘書などに就く。ルソーとの交流とその破綻はよく知られている。1776年8月25日死去。おもな著作は、『人間本性論』(1739-40)、『人間本性論摘要』(1740)、『人間知性研究』(1748)、『道徳原理研究』(1751)、『宗教の自然史』(1757)、『イングランド史』(1754-61)など。死後『自然宗教に関する対話』(1779)が公刊された。 1920年生まれ。東洋大学大学院文学研究科哲学専攻(修士)修了。現在、東洋大学名誉教授、文学博士。専攻、イギリス哲学。著書に、『ヒューム哲学と「神」の概念』(法政大学出版局)。訳書に、『宗教とその形成』(ホワイトヘッド著作集第7巻)、ヒューム『宗教の自然史』『自然宗教に関する対話』『奇蹟論・迷信論・自殺論』(以上、共訳、法政大学出版局)ほか。 1957年生まれ。東京大学大学院哲学専攻博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。和辻哲郎文化賞、中村元賞受賞。著書に、『人格知識論の生成』(東京大学出版会、1997)、『原因と結果の迷宮』(勁草書房、2001)、『死の所有』(東京大学出版会、2011)、『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011)など。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 人間知性研究
第一章 哲学の異なった種類について
第二章 観念の起源について
第三章 観念の連合について
第四章 知性の作用に関する懐疑的疑念
第五章 これらの疑念の懐疑論的解決
第六章 蓋然性について
第七章 必然的結合の観念について
第八章 自由と必然性について
第九章 動物の理性について
第十章 奇蹟について
第十一章 特殊的摂理と未来〔来世〕の状態について
第十二章 アカデミー的あるいは懐疑的哲学について
人間本性論摘要
序言
『人間本性等々についての論考』と題して最近公刊された書物の摘要 主著『人間本性論』第1巻をよりよく書き直したという本書で、ヒュームは、因果論を深め、自由と必然、奇跡や摂理などを新たに論じた。『人間本性論摘要』を付す。
1931年生まれ。テュービンゲン大学歴史地誌研究所長を経てビーレフェルト大学教授、中世史および南西ドイツ地方史の講座を担当。マリア論と中世精神史に関する数多くの学術論文を歴史書、事典などに寄稿している。 1934年生まれ。現在、京都大学名誉教授。専攻:ドイツ文学、美学。著訳書:『詩的自我のドイツ的系譜』(同学社)、『聖母マリアの系譜』(八坂書房)、『言語と形象』(共著、世界思想社)。シャルガフ『証人』『不可解な秘密』『過去からの警告』(共訳、法政大学出版局)、イェーナー『ドイツ表現派ブリュッケ』(共訳、岩波書店)ほか。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 序
第1章 幼少期、青春時代、母親時代
母親アンナ
中世後期の都市住民の象徴的形姿アンナ
神の使者ガブリエル
どの日、どの時刻に天使は来たのか?
耳からの受胎
不つりあいなカップル
妊婦マリア
ヨセフの疑念
命の樹の育ったマリアの身体
霊的な身ごもり
妊婦たちの守護聖女
妊娠した尼僧院長に対する助け
イエスの誕生
産褥のマリア
見解の変化
第2章 悦び、羞恥、同苦、心痛
マリアの悦び
マリアも笑っただろうか?
処女マリアも恥ずかしがったか?
悲しみ多い母
シメオンの剣
マリアは「遠くから磔刑を見まもっていた多くの女性たち」のなかにいたか?
十字架の下のマリア
抑えられた心痛
第3章 知的な女性マリア
天使の訪問時、マリアは何をしていたか?
マリアが教育を受けた神殿と親元
使徒たちの女教師
イエス就学時のマリア
中世の女性教養の象徴的形姿
マリアには書字能力があったのか?
マリアとリベラルアーツ
大学の守護聖女
女司祭マリアに対する異議と抗議
第4章 命の書
命の書イエス
創造の書を読む
他にも読めるいくつかの書物
書物としてのマリア
マリアとパピルスの巻物あるいは手写本との共通性
神の尚書としてのマリア
マリアの生涯という貴重な手稿
バンベルクの写本
書かれたテクスト、マリア
第5章 あなたの乳房は葡萄の房より甘い
教会の乳房 母親としてのイエス
マリアの乳房
奇跡的な恩恵をほどこすマリアの乳
神学的な知と神的英知の源としてのマリアの授乳
授乳する神の母
イエスに授乳するマリアの神学的論拠と神秘的メタファー
聖遺物としてのマリアの乳
宗教改革による批判
第6章 黒いマドンナ
モンセラートの褐色のマリア
ポーランドの国民の守護女性
ブリュンの黒いルカ画像
アルトエッティングの聖母像
黒マリアがなぜこれほど多いのか?
伝説的な根源
日常の経験生活世界における黒い肌の色
美的文学的暗喩としての黒
「色は黒くてもわたしは美しい」
黒い教会、黒い魂、黒いキリスト
黒いマリア
第7章 聖画像の効力と無力
聖画像敵視と聖画像禁止
絵画は読み書きできない者たちの書物
聖画像は一義的ではなく、読むのはむずかしい
中世後期の画像神学
画家ルカ
ペストの時代の救済者
防御兵器となったマリアの画像
私的な信心実践とマリア像
実用的な形
死にゆく者たちを助けるマリア画像
期待の重荷を負わされたマリア
奇跡を起こすマリア像
教会内部の聖画像批判
マリアは「淫らに」描出された女性?
教皇制度を利するよう操作されるマリア像
改革派キリスト教徒の避難所となったアインズィーデルンのわれらが女性
聖画像破壊者たち
聖画像冒瀆、聖画像損傷
顰蹙を買ったマリア像
第8章 主の女奴隷から貴族女性、さらには天の女王に
マリアは系図のないダビデの後裔?
中世初期の貴族社会の模範像
生得にしてかつ獲得されたマリアの貴族性
はした女か貴族女性か?
馬上試合の助力者マリア
ハイスターバッハのカエサリウスの概念
騎士社会の守護聖女
第9章 市民の守護聖人
親近性
神の母の都コンスタンティノープル
処女マリアの町シエナ
ストラスブールの守護聖女
町々に雨を降らせ、ペストから市民を守るマリア
絵画と祝祭
第10章 無敵のマリア
マリアの戦闘支援
マリアの名におけるアラブ、サラセンとの戦い
処女マリアのはした女ジャンヌ・ダルク
同盟者たちと連携するマリア
マリアと古いチューリヒ戦争中の画像
市民や農民への助け
「われら騎士団の最大の女性であり庇護者」
マリアの騎士
死にゆく戦士たちには慰め、敵には恐怖
神の母の世襲地
「神のすべての戦いにおける勝利者」
バイエルンの庇護女性
ミュンヘンのマリア
処女の「奴隷」選帝侯マキシミリアン
天上の処女の勝利
バイエルン戦旗のマリア
第11章 ユダヤ人の母
「あなたをめぐって少なからぬ争いがおきている」
マリアの姦通という反キリスト教的伝説
イザヤの予言は「処女」それとも「若い女」?
ユダヤの律法学者たちの異議
女からの神の誕生の不可能性について
キリスト教の神学者とユダヤ教の神学者のコミュニケーション
マリアの名における反ユダヤ的伝説の形成
ユダヤの男の児の事件
とりこわされ、マリア教会にかえられたシナゴーグ
はずかしめられ傷つけられたマリア画像
「マリア像の凌辱と汚辱」
寛容の擁護者、ヨハネス・ロイヒリン
第12章 死
マリアの帰天
埋葬を邪魔したユダヤ人たち
教会の祝祭となったマリアの「永眠」
作用
留保、批判、疑念
正しい死にざまを指示するマリアの死
「社会的な死」
死ぬことを助ける朗読
しるしと儀式
臨終者に授ける秘跡
マリアは特権的な死を死んだのか?
エピローグ 多大な歴史的影響力をもった象徴形姿
神話と神秘主義
近寄りがたい女神、それとも母性的女性?
弱い者たち、軽蔑されていた者たちのマドンナ
訳者あとがき
参考文献
原註 ヨーロッパ史においてキリスト教内の隠れた女神と言われるまでに発展し、日常生活・社会生活と密接に結びつき、芸術・文学をはじめ西欧文化全般に多大な影響を与えてきたナザレの女性マリアの全体像を、豊富な資料・図版を駆使して余すところなく綴った文化人類学的考察。中世の人びとが生きて希望をもつために抱き続けてきたマリア像を鮮明に描き上げる。
現代フランスの歴史学者。1924年南フランスのトゥーロンに生まれる。パリの高等師範学校、パリ大学、プラハのカール大学に学ぶ。アミアンのリセ教授、オックスフォード大学留学、パリの国立科学研究所員などを経て、1960年高等研究学院講師・教授、1972年同院第六部門科長に就任、1975年からF.ブローデルの後をうけアナール派の牙城とされる社会科学高等研究学院学長を務めた。アナール派第三世代のリーダー的存在。邦訳書に『煉獄の誕生』、『中世の高利貸』、『中世の人間』(編著)、『ル・ゴフ自伝』(以上、法政大学出版局)などがある。 1948年生まれ。プロヴァンス大学文学部博士課程修了、現在、筑波大学歴史・人類学系教授。専攻:フランス史。著書:『フランス革命と祭り』(筑摩書房、88)、『フランス革命──祭典の図像学』(中央公論社、89)。訳書:M.オズーフ『革命祭典』(岩波書店、88)、M.ヴォヴェル『フランス革命の心性』(岩波書店、92)、同『革命詩人デゾルグの錯乱』(共訳、法政大学出版局、2004)。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク フランス語版への序文(一九八八年)
イタリア語版への序文(一九八六年)
第一章 過去/現在
第一節 心理学における過去/現在の対立
第二節 言語学が照らしだす過去/現在
第三節 「野性の思考」における過去/現在
第四節 歴史意識における過去/現在についての一般的考察
第五節 古代ギリシアから一九世紀に至るヨーロッパ思想における過去/現在関係の変遷
第六節 過去の強迫概念、現在史、未来の魅力の間に挟まれた二〇世紀
第二章 古代/近代
第一節 西洋的で曖昧な対概念
第二節 この対概念における主役は近代である
第三節 古代の曖昧さ──ギリシア・ローマ的古代と他の古代
第四節 近代とそのライバルたち──《新しさ》と《進歩》
第五節 《古代/近代》と歴史──前産業期のヨーロッパにおける古代人と近代人の論争(六~一八世紀)
第六節 《古代/近代》と歴史──近代主義、近代化、近代性(一九~二〇世紀)
第七節 近代主義[近代性]の意味を明らかにする諸領域
第八節 近代主義[近代性]の自覚の歴史的諸条件
第九節 近代的なるものの曖昧さ
第三章 記憶
第一節 民族的記憶
第二節 口承から文字への記憶の発展──先史時代から古代へ
第三節 西洋中世における記憶
第四節 文字と図像による記憶の進歩──ルネサンスから現代まで
第五節 現代における記憶の大変動
結 論 拠り所としての記憶
第四章 歴史
第一節 歴史のパラドクスと曖昧さ
第二節 歴史心性──人間と過去
第三節 歴史哲学
第四節 科学としての歴史──歴史家という職業
第五節 歴史学の現在
訳者あとがき
参考文献
原註 人はなぜ、またどのようにして歴史を意識するようになったのか。曖昧にされてきた「歴史」と「記憶」の区別、あるいは「過去/現在」「古代/近代」という歴史考察の基本的な対立概念の相互関係など、心性史の代表的な歴史家でありアナール派第三世代のリーダーでもあるル・ゴフによる、「歴史と歴史論の歴史」につての考察。
1930年生まれ。プリンストン大学にて博士号取得。その後、シカゴ大学哲学部をはじめ、哲学の専門家として、イエール、プリンストン、ピッツバーグ大などを経て、ジョンズ・ホプキンス大学教授。現在は同大学名誉教授、アメリカ学士院会員。現代のアメリカを代表する哲学史、思想史研究のリーダーのひとり。主な著書として、本書のほかに、Backgrounds of English Victorian Literature(New York: Random House, 1970), Sidgwicks thics and Victorian Moral Philosophy(Oxford: Clarendon Press, 1977)、そのほか編著も多数ある。 現在、京都大学大学院経済学研究科教授。
専攻:社会思想史・経済思想史・経済哲学。
主要業績:著書『アメリカ革命の群像』(名古屋大学出版会、2011年)、『社会の学問の革新』(ナカニシヤ出版、2002年)、『啓蒙と改革』(名古屋大学出版会、1999年)、『スコットランド啓蒙思想史研究』(名古屋大学出版会、1991年)。編著『啓蒙のエピステーメーと経済学の生誕』(京都大学学術出版会、2008年)。単独訳、ヒューム『政治論集』(京都大学学術出版会、2010年)、A. O. ハーシュマン『方法としての自己破壊』(法政大学出版局、2004年)、共訳、ハチスン『道徳哲学序説』(京都大学出版会、2009年)、J. G. A. ポーコック『マキァヴェリアン・モーメント』(名古屋大学出版会、2008年)、その他。 京都大学大学院経済学研究科単位取得後、光華大学講師などを経て、現在、公認会計士。
専攻:社会思想史・経済思想史。
主要業績:「フランソワ・ギゾーとフランス自由主義」(京都大学修士論文、2000年)。論文「ルソーと共和主義」田中秀夫・山脇直司編『共和主義の思想空間』(名古屋大学出版会、2006年、所収)。共訳、イシュトファン・ホント『貿易の嫉妬』(昭和堂、2009年)、ライオネル・ロビンズ『一経済学者者の自伝』(ミネルヴァ書房、2009年)、その他。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 日本語版への序文
序文
謝辞
序論
第1章 近代道徳哲学史のさまざまな主題
1 道徳哲学と社会変化
2 道徳と自己統治
3 道徳と宗教
4 道徳、認識論、道徳心理学
5 本書の見取図
第一部 近代自然法の興亡
第2章 自然法──主知主義から主意主義へ
1 自然法理論の諸起源
2 聖トマスの自然法道徳
3 主意主義における意志と善
4 ルターの二王国
5 ルターの主意主義
6 カルヴァンの人文主義的主意主義
第3章 宗教を無視する──共和主義と懐疑論
1 ヴィルトゥと巧妙な君主
2 自己統治する共和国
3 ピュロン主義の再発見
4 モンテーニュ──懐疑論と信仰
5 モンテーニュの基準
6 モンテーニュ風の倫理?
7 シャロン──折衷的懐疑論
8 戦争と道徳
第4章 自然法の再表明──スアレスとグロティウス
1 スアレス──法における意志と知性
2 スアレス──法とその公布
3 スアレス──服従の動機
4 グロティウスと宗教信仰
5 グロティウスの問題設定
6 「たとえわれわれが認めるべきだとしても……」
7 徳の不十分性
8 権利と共同体
第5章 グロティウス主義の極限──ホッブズ
1 欲求と紛争
2 心理学から道徳へ
3 実践における道徳
4 ホッブズの主意主義
第6章 愛の道徳──カンバーランド
1 法としての愛
2 愛の法の位置づけ
3 自己愛から仁愛へ
4 神、法、義務
5 道徳における合理性
6 無知と服従
第7章 重要な総合──プーフェンドルフ
1 道徳的実体
2 道徳上の善と自然の善
3 自然法についての知識
4 完全な義務と不完全な義務
5 法と責務
6 プーフェンドルフの主意主義の意義
第8章 近代自然法の崩壊──ロックとトマジウス
1 ロックとグロティウス的問題設定
2 道徳学の要素
3 科学としての道徳
4 ロックの主意主義
5 道徳における啓示と理性
6 自然法に関するロックの初期の著作
7 正義と愛
8 主意主義と経験主義的道徳
9 トマジウス──主意主義の拒否
10 義務と助言
11 法と道徳の分離
第二部 完全論と合理性
第9章 近代完全論の諸起源
1 キリスト教化されたストア哲学──デュ・ヴェールとリプシウス
2 チャーベリーのハーバート──宇宙と共通観念
3 ハーバート──共通観念、道徳、宗教
4 デカルトの主意主義
5 デカルト──無知と徳
6 デカルト──幸福、情念、愛
第10章 神への道──Ⅰ ケンブリッジ・プラトニスト
1 ウィチカット──宗教の核としての道徳
2 ジョン・スミス──完全性、愛と法
3 モア──愛の公理
4 カドワース──倫理の形而上学
5 ケンブリッジ・プラトニズムと自由意志
第11章 神への道──Ⅱ スピノザとマールブランシュ
1 スピノザ──目的なき世界における倫理
2 英知と善き人生
3 スピノザの社会
4 マールブランシュ──悪と神の一般意志
5 秩序、徳、幸福
6 功徳を得ること
7 マールブランシュの道徳
第12章 ライプニッツ──反革命的な完全論
1 最善の可能世界
2 自由と理性による決定
3 愛、正義、完全性
4 プーフェンドルフへの異議──法と意志
5 プーフェンドルフへの異議──正当化と動機
第三部 自立した世界に向かって
第13章 救済なき道徳
1 ガッサンディによるエピクロス主義の復権
2 自由意志と神の理解不能性
3 道徳と隠れた神
4 ニコル──利己心の巧妙
5 ベール──宗教と有徳な無神論者
第14章 徳の復興
1 徳と法
2 ユートピアにおける徳
3 ハリントンの空虚な市民
4 シャーフツベリの政治学
5 情念の多様性
6 道徳感情、主意主義、懐疑論
7 徳、幸福、完全な市民
第15章 道徳の厳格さ──クラークとマンデヴィル
1 自由意志と行為の理由
2 数学的道徳
3 道徳と理性的行為者
4 最善の可能世界における道徳
5 キリスト教の必要性と道徳
6 マンデヴィル──自然化された道徳
7 本性〔自然〕に反する道徳
第16章 愛の限界──ハチスンとバトラー
1 カーマイケル──スコットランドのプーフェンドルフ
2 ハチスンによる仁愛の道徳
3 道徳と感情
4 理性、動機、打算
5 バトラー──人間本性の複雑さ
6 良 心
7 自己愛、仁愛、道徳
8 神と道徳
第17章 ヒューム──自然化された徳
1 感情の学としての道徳哲学
2 欲求、信念、行為
3 是認の法則
4 人為的な徳と自然な徳
5 義 務
6 ヒュームと古典的共和国
7 道徳と宗教
第18章 父なき世界に抗して
1 感情論、懐疑論、新合理論
2 プライスの直観論
3 直観と動機
4 道徳と摂理の配慮
5 アダム・スミス──感情論の再表明
6 力を失った道徳哲学
7 リード──能動的力能
8 明白なものを擁護する──直観的公準
9 自由と道徳
10 リードの遺産
第19章 自己愛の気高い効果
1 観念連合と功利
2 神と最大幸福
3 利己主義と改革──エルヴェシウスとドルバック
4 ベンサム──自主した世界における道徳の作成
5 サド──腐敗した社会における自己愛
第四部 自律と神の秩序
第20章 完全性と意志──ヴォルフとクルジウス
1 ヴォルフ──体系の必要性
2 ヴォルフの心理学
3 ヴォルフの倫理学
4 敬虔主義に関する注解
5 クルジウス──自由意志の重要性
6 自由と徳
7 道徳と神の意志
第21章 宗教、道徳、改革
1 ヴォルテールと主意主義
2 ラ・メトリ──無神論を解き放つ
3 ディドロ──理論なき道徳
4 ルソー──道徳の起源
5 人間本性の変化
6 古典的共和国に向かって
7 仲裁なき摂理
第22章 自律の創成
1 道徳法に向かって
2 ルソーの影響について
3 神義論と道徳
4 神義論と自由
5 理性と感情
6 道徳と二つの世界
第23章 道徳哲学史におけるカント
1 神との平等
2 自己統治から自律へ
3 意志と欲求
4 自然法、義務、道徳的必然
5 倫理学の諸方法
6 徳、愛、完全性
エピローグ
第24章 ピュタゴラス、ソクラテス、カント──道徳哲学史を理解する
1 ソクラテス説
2 ピュタゴラス説
3 啓示と理性
4 カントとピュタゴラス説
5 道徳哲学の目的は単一か
6 道徳哲学における連続と変化
7 道徳哲学の進歩
原注
訳者解説 カントへの道の多様性──シュナイウィンドの方法について
監訳者のあとがき
参考文献
事項索引
書名索引
人名索引 カントに至る近代道徳哲学の流れはどのようなものであったか。本書は、主意主義、主知主義、合理主義から理神論や懐疑論、無神論までの多様なスペクトルからなるモンテスキュー以後の道徳思想の流れを詳細に後づけ、カントによる「自律」としての道徳観の創成を解明すべく近代の道徳思想史を網羅的に分析し、考察した記念碑的著作。
赤羽正春著『樹海の民』が、「北海道新聞」(2011年11月21日付/加藤博文氏・評)にて紹介されました。
赤羽正春著『樹海の民』が、「新潟日報」(2011年11月13日付/野本寛一氏・評)にて紹介されました。
A.セゼール・他著/立花英裕・中村隆之訳『ニグロとして生きる』が、「出版ニュース」(2011年11月中旬号)にて紹介されました。
Chapter 1. Introduction
1. What is Corporate Social Responsibility (CSR)?
2. Why CSR in East Asia?
3. How We Identify Good Practices in East Asia
References
Chapter 2. China Report
1. Introduction of CSR Activities in China
2. General Information and CSR Strategies of Selected Companies
2.1. Baidu
2.2. China Minmetals
2.3. CASCO
2.4. Esquel
2.5. Lenovo
2.6. SGCC
3. CSR Practices of Selected Companies
3.1. Supply Chain Management
3.2. Stakeholder Dialogue
3.3. Gender Issues
4. Discussion and Conclusions
References
Chapter 3. Japan Report
1. Introduction of CSR Activities in Japan
2. General Information and CSR Strategies of Selected Companies
2.1. Aeon
2.2. Fuji Xerox
2.3. Itochu Corporation
2.4. Nissan Motor
2.5. Ricoh
2.6. Shiseido
3. CSR Practices of Selected Companies
3.1. Supply Chain Management
3.2. Stakeholder Dialogue
3.3. Gender Issues
3.4. Overseas Practice
4. Discussion and Conclusions
References
Chapter 4. Korea Report
1. Introduction o fCSR Activities in Korea
2. General Information and CSR Strategies of Selected Companies
2.1. AmorePacific
2.2. Hyundai Motor Company
2.3. LG Electronics
2.4. Lotte Shopping
2.5. SK Telecom
2.6. Yuhan-Kimberly
3. CSR Practices of Selected Companies
3.1. Supply Chain Management
3.2. Stakeholder Dialogue
3.3. Gender Issues
3.4. Overseas Practice
4. Discussion and Conclusions
References
Chapter 5. Discussion and Conclusions
Bibliography
AboutUs
一 はじめに
二 成熟する医療化社会
三 医療保険を持つ者、持たない者
四 傷病から貧困、そして医療扶助へ
五 民間医療機関が担う国民皆保険
六 一九五〇年代の医療実態
七 国民皆保険前夜の医療課題
第二章 国民皆保険が進める医療の社会化
一 職域から地域に進んだ医療保険
二 出来高払いとした診療報酬
三 地域と職域からなる国民皆保険
第三章 医療を支える仕組みの変化
一 国民皆保険を嫌う医師、差別医療を疑う患者
二 社会の変化に追いつけない医療改革
三 経営の苦しさを訴える開業医
四 保険医総辞退に向けられた世間の目
第四章 変貌する社会のなかでの保健医療
一 安心と不安が交錯した一九六〇、七〇年代
二 景気と家計収入に左右される保健医療費
三 都市近郊農村にみる生活と医療
第五章 薬好きと薬づけ医療のはざま
一 モノと技術を分離する医薬分業
二 薬づけから検査づけ医療への転換とコメディカル
第六章 結核から成人病(生活習慣病)の時代へ
一 結核医療の盛衰
二 高度経済成長と歩んだ成人病(生活習慣病)
三 変わりゆく農村と医療衛生
第七章 医療施設からみた高度経済成長期
一 一九六〇年代の病院での看取り
二 医療法人が中心となった戦後医療体制
三 近づいた病院医療の時代
四 結核病床の時代から精神病床の時代へ
第八章 変化する開業医と患者の関係
第九章 社会的関心が高まった高齢者の医療と介護
一 高齢者の受療率を押し上げた国民皆保険
二 不足する老人福祉施設を補った医療法人
三 低成長がもたらした福祉の見直し
第一〇章 増えつづける医療費の重圧
一 曲折する高齢者医療
二 医療費の削減に向けた動き
第一一章 注視される医療倫理と医師患者関係の転換
あとがき
索 引 今年、国民皆保険制度は50 周年を迎えた。その意義と問題点を検証すべく、1960 〜70 年代までの高度経済成長期を軸に、医療の普及過程や、人びとの老いと病、そして死に対する意識の変化と、その変化をうながした生活の変容を跡づける。「生きること」の意味を求めて、庶民の暮らしに深く寄り添いつつ、社会史の視点から「老・病・死」を問い続けてきた著者の、医療と介護の未来への提言。
S.ロファ著/古永真一・他訳『アニメとプロパガンダ』が、「図書新聞」(2011年11月12日号/小野耕世氏・評)にて紹介されました。
ラジオの歴史/チラシ(PDF576KB)
B.クリック著/関口正司監訳『シティズンシップ教育論』が、「出版ニュース」(2011年11月上旬号)にて紹介されました。
オーストリア生まれ。家族療法理論の世界的指導者。米国生まれのプラグマティックな家族療法を理論好みのヨーロッパに伝えた点でも評価され、「構成主義」の主唱者のひとりとして心理療法界をリードした。邦訳に『希望の心理学』『変化の言語』『よいは悪い』などがある(法政大学出版局)。 (John H. Weakland)
Mental Research Instituteの創設メンバーでG.ベイトソンとともに家族療法の出発点になった二重拘束理論を生んだ。本書刊行後に同じ著者たちと共同で論文「短期療法」を出版している。 (Richard Fisch)
本書の基礎になったMRI短期療法プロジェクトのヘッド。治療の短期化に対する志向は一貫したものがあり、「短期療法」の命名は氏によると言われる。 東北大学大学院博士課程修了。教育学博士(臨床心理学)。現在、東北大学大学院教授。本書の著者ワツラウィックらに師事、家族療法、短期療法の理論と実践をわが国に紹介してきた。米国MRI研究所日本代表。日本家族心理学会理事。日本心理臨床学会理事。著訳書:『家族内パラドックス』(彩古書房)、『ソリューション・バンク』(金子書房)、ワツラウィック『希望の心理学』(法政大学出版局)、ド・シェイザー『解決志向の言語学』(監訳、同)、ほか。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク まえがき (M・H・エリクソン)
序
第I部 持続と変化
1 理論的な見直し
2 実践的な見直し
第II部 問題形成
3 「同じことの繰返し」もしくは解決が問題になってしまう時
4 極端な問題軽視
5 ユートピア・シンドローム
6 パラドクス
第III部 問題解決
7 第二次変化
8 リフレイミング技法
9 変化の実践
10 変化の実践──実例検討
11 さらなる見通し
訳者あとがき
参考文献
索引 人をいかに変化させるか。どのようにして人間の問題は生起し、持続したりまた解決にいたるのか。変化の現象一般に焦点を当て従来見過ごされてきたその種類や性質をも把握しつつ、具体的・実践的な事例を引用し問題の解決へと導き、学校、企業、地域、民族、国家といった社会のシステム一般をつらぬく変化の理論の構築を試みる。〈家族療法〉という心理療法上の新パラダイムを拓いたワツラウィックらの思考の原点を明確に示す。
1873‐1958。イギリスの哲学者、倫理学者。ロンドン郊外のアパー・ノーウッドに生まれる。ケンブリッジ大学に学び、後に同大学講師、同大学教授(1925‐38)。また、「マインド」誌の編集に携わり(1921‐47)、1903年同誌に「観念論の論駁」を発表、ブラッドリーらのヘーゲル主義を批判していわゆる新実在論の嚆矢となる。さらに同年に『倫理学原理』を出版し20世紀の倫理学界に極めて大きな反響を呼び、1912年の本書『倫理学』では、功利主義の根拠を批判的に検討して理想主義的功利主義を確立した。ほかに『哲学研究』(1922)、『哲学の主要問題』(1953)などがある。 1928年広島県に生まれる。1952年京都大文学部哲学科卒業、1960年同大学大学院修了。1968‐69年ハイデルベルク大学留学。甲南大学文学部教授。1996年死去。主な著訳書:『現象学と倫理』、ムーア『倫理学原理』、シュッツ『現象学と社会の学』、マッキンタイヤー『西洋倫理学史』、フリングス『マックス・シェーラーの倫理思想』ほか。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 第一章 功利主義
第二章 功利主義(続き)
第三章 道徳的判断の客観性
第四章 道徳的判断の客観性(続き)
第五章 正・不正の吟味の結論
第六章 自由意志
第七章 内在的価値
文献に関する注
訳者あとがき 倫理学的推論の基本的な諸原理を明らかにした『倫理学原理』(1903)によって欧米の倫理学界に大反響を呼んだムーアが、さらにその理論を発展させ自己の立場を基礎づけた代表作。「正しい行為」とは何か。あらゆる可能的行為のなかでもっとも多くの〈善〉を存在せしめる行為、つまり、「目的としての善」ではなく「手段としての善」を実現できる行為として説き、通常の功利主義の根拠を批判的に検討し独自の理想主義的功利主義を確立することによって、日常生活に一つの生き方を示した古典。
主な著書に,『思想史の意義と方法』(以文社,1982),『近代変革期の倫理思想』(以文社,1986),『醒める夢冷めない夢――哲学への誘惑』(はるか書房,1995),『ビンボーな生活ゼイタクな子育て』(はるか書房1999),共著に,『喫茶店のソクラテス』(汐文社,1984),『公園通りのソクラテス』 (汐文社,1987),『モダニズムとポストモダニズム』(青木書店,1988),『言葉がひらく哲学の扉』 (青木書店,1998),『翼ある言葉』(青木書店,2002),訳書に,コンディヤック『人間認識起源論』上下(岩波書店,1994),ウォルツァー『アメリカ人であるとはどういうことか――歴史的自己省察の試み』(ミネルヴァ書房,2006),共訳に,プーラン・ド・ラ・バール『両性平等論』(法政大学出版局,1997) がある. 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 序 文
第 I 部 デカルトの学説とビュフォン氏の仮説
第1章 獣はただの自動人形ではないということ。人はなぜこのような根拠のない説を空想しがちであるのか。
第2章 もし獣が感じるとすれば、我々人間のように感じるということ
第3章 獣は単なる物質的な存在だという仮説において、ビュフォン氏は、自分が獣に認めた感覚を説明できないということ
第4章 人間以外の動物が純粋に機械的であり、かつ同時に感じうるというこの想定においても、彼らがもし認識能力をもっていないとすれば、自分の自己保存のために気づかうことはできなくなるであろうということ
第5章 獣は比較し、判断するということ。獣は観念をもち、記憶をもつということ
第6章 諸感官についてビュフォン氏が行った考察の検討
第 I 部の結論
第II部 動物の諸能力の体系
第1章 全ての動物に共通する習慣の形成について
第2章 動物における認識の体系
第3章 同一種に属する諸個体は、その種において互いに摸倣しようとする傾向が低ければ低いほど、より斉一的な仕方で行動するということ。それゆえ、人類が個体間でこれほど異なっているのは、もっぱら、人類が全ての動物の中で最も真似をしあう傾向を強くもっているという理由からであるということ
第4章 動物の言語
第5章 本能と理性について
第6章 いかにして人間は神についての認識を獲得したか
第7章 いかにして人間は道徳の諸原理についての認識を獲得したか
第8章 人間の情念は獣の情念とどこが違うか
第9章 全ての動物における習慣の体系。それは、いかにして倒錯したものになりうるか。こうした悪習を正しうる資質を人間はもっているということ
第10章 知性と意志について──人間の場合であれ獣の場合であれ
第II部の結論
(付論)『あるアメリカ人への手紙』の著書にあてたコンディヤック神父の手紙
訳 注
コンディヤックの生涯と著作(古茂田 宏) ジョン・ロックの影響のもとに、独自の経験論哲学を展開したコンディヤックの動物論。自然を機械的・力学的に見なし、動物は諸器官の働きによって機械的に動いていると考えたデカルトや、人間は自然の中心に位置する存在であるとし、他の動物は人間の周囲に同心円状に配置されると考えたビュフォンらに反論して動物の感覚認識を支持し、今日の自然観・動物観の基礎を築いた先駆的業績。 ジョン・ロックの影響のもとに、独自の経験論哲学を展開したコンディヤックの動物論。自然を機械的・力学的に見なし、動物は諸器官の働きによって機械的に動いていると考えたデカルトや、人間は自然の中心に位置する存在であるとし、他の動物は人間の周囲に同心円状に配置されると考えたビュフォンらに反論して動物の感覚認識を支持し、今日の自然観・動物観の基礎を築いた先駆的業績。