地域社会の民俗学的研究 〈オンデマンド版〉

A5判 / 592ページ / 並製 / 価格 10,780円 (消費税 980円) 
ISBN978-4-588-92080-6 C1039 [2014年05月 刊行]

内容紹介

地方文化の伝承基盤とその変容過程を時間 - 空間の総合的認識において実証的に捉えなおし、歴史学と民俗学の接点に立って地域社会のゆたかな可能性を掘り起こす。

著訳者プロフィール

岩井 宏實(イワイ ヒロミ)

1932年奈良に生まれる。立命館大学大学院文学研究科日本史学専攻修士課程修了。民俗学専攻。大阪市立博物館主任学芸員を経て、国立歴史民俗博物館教授。日本民具学会会長、日本民俗学会理事、日本展示学会理事。
著書:『絵馬』『小絵馬』『奈良祭事記』『大和の民俗』『大和の年中行事』(共著)、『神饌』『絵馬秘史』(編著)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序章 研究の指標

第一章 共同体の民俗的構造
第一節 村落生活における休日の系譜
第二節 郷士と村落──天理市嘉幡森嶋家をめぐって
第三節 「公」の重層性
第四節 町の共同体
第五節 村と町の交渉

第二章 結衆と芸能
第一節 風流踊の芸態と伝承基盤──大和の太鼓踊を中心に
第二節 「お薩参り」と「お薩踊」
第三節 開帳と芸能

第三章 民俗信仰の基調
第一節 ダケ・モリの信仰
第二節 祭の構造
第三節 宮座の変遷
第四節 神饌にみる日本人の生活

第四章 山村の生業と技術
第一節 山村の生業
第二節 十津川郷の筏役
第三節 吉野川筋の筏流し
第四節 賀名生(丹生)川筋材木川下げについて

第五章 村の個性と民俗環境
第一節 吉野山の民俗
第二節 天川郷と三名郷
第三節 傅御と傅御座・御朝拝
第四節 川上郷の景観
第五節 北山郷の歴史的環境
第六節 野迫川の村々
第七節 十津川郷
第八節 吉野民俗語彙

付章 現代生活と伝承文化

終章 総括と展望

 初出一覧
 あとがき