人間知性研究 〈新装版〉
付・人間本性論摘要

A5判 / 300ページ / 上製 / 価格 5,280円 (消費税 480円) 
ISBN978-4-588-12129-6 C3010 [2011年11月 刊行]

内容紹介

主著『人間本性論』第1巻をよりよく書き直したという本書で、ヒュームは、因果論を深め、自由と必然、奇跡や摂理などを新たに論じた。『人間本性論摘要』を付す。

著訳者プロフィール

D.ヒューム(ヒューム デイヴィッド)

(David Hume)
1711年4月26日生まれ。スコットランドを代表する哲学者。エディンバラ大学で学び、哲学やその他の分野についての執筆活動をするとともに、フランス大使秘書などに就く。ルソーとの交流とその破綻はよく知られている。1776年8月25日死去。おもな著作は、『人間本性論』(1739-40)、『人間本性論摘要』(1740)、『人間知性研究』(1748)、『道徳原理研究』(1751)、『宗教の自然史』(1757)、『イングランド史』(1754-61)など。死後『自然宗教に関する対話』(1779)が公刊された。

斎藤 繁雄(サイトウ シゲオ)

1920年生まれ。東洋大学大学院文学研究科哲学専攻(修士)修了。現在、東洋大学名誉教授、文学博士。専攻、イギリス哲学。著書に、『ヒューム哲学と「神」の概念』(法政大学出版局)。訳書に、『宗教とその形成』(ホワイトヘッド著作集第7巻)、ヒューム『宗教の自然史』『自然宗教に関する対話』『奇蹟論・迷信論・自殺論』(以上、共訳、法政大学出版局)ほか。

一ノ瀬 正樹(イチノセ マサキ)

1957年生まれ。東京大学大学院哲学専攻博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。和辻哲郎文化賞、中村元賞受賞。著書に、『人格知識論の生成』(東京大学出版会、1997)、『原因と結果の迷宮』(勁草書房、2001)、『死の所有』(東京大学出版会、2011)、『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011)など。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

人間知性研究
第一章 哲学の異なった種類について
第二章 観念の起源について
第三章 観念の連合について
第四章 知性の作用に関する懐疑的疑念
第五章 これらの疑念の懐疑論的解決
第六章 蓋然性について
第七章 必然的結合の観念について
第八章 自由と必然性について
第九章 動物の理性について
第十章 奇蹟について
第十一章 特殊的摂理と未来〔来世〕の状態について
第十二章 アカデミー的あるいは懐疑的哲学について

人間本性論摘要
序言
『人間本性等々についての論考』と題して最近公刊された書物の摘要