ものと人間の文化史 56

四六判 / 296ページ / 上製 / 価格 3,300円 (消費税 300円) 
ISBN978-4-588-20561-3(4-588-20561-7) C0320 [1986年06月 刊行]

内容紹介

清楚な姿態と独特な味覚によって,日本人の目と舌を魅了しつづけてきたアユ——その形態と分布,生態,漁法等を詳述し,古今のアユ料理や文芸にみるアユにおよぶ。

目次

 第一章 名 称
名前のはじまり
地方名
成長にともなう名称

 第二章 形態と分布
分 類
形態上の特徴
アユの祖先
アユの分布
小アユ

 第三章 生 態
仔アユの生活――海産仔稚魚時代
海から河へ――のぼりアユ時代
河川で成長する成アユ時代
下りアユ時代

 第四章 繁 殖
産卵期
孕卵数と産卵数
生殖腺の左右不相称
産卵行動
産卵場
成熟の促進と抑制

 第五章 資源量と漁獲量
棲息数
資源量と漁獲量推定法
漁獲量

 第六章 池中養成
沿 革
養成法の種類
種 苗

 第七章 漁具・漁法
つかみ漁法
鵜飼い漁法
簗筌漁法
魞簗類漁法
網漁法
釣り漁
巻川漁法
毒流し
河床型とアユの成育
河相と漁法

 第八章 流 通
天然アユ
養成アユ
市場価格

 第九章 アユ料理
古代のアユ料理
アユ料理のいろいろ
加工食品
味覚と薬用効果

 第十章 文芸にみるアユ
和歌・狂歌
『魚虫歌合』(宝暦十一年)
長 歌
小 唄
鮎 歌(鮎かつぎ歌)
俳 句
古川柳
漢 詩
長 唄

小 咄

 第十一章 鮎と姓氏
 
 第十二章 アユにまつわる信仰
金鮎祭
若鮎祭
供養祭
神 事

 あとがき