ものと人間の文化史 184
掃除道具

四六判 / 318ページ / 上製 / 定価:3,200円 + 税 
ISBN978-4-588-21841-5 C0320 [2020年05月 刊行]

内容紹介

古代の祭祀、中世寺院における修行、近世の都市文化、近代の学校教育における修身など、それぞれの時代に掃除はどのような意味をもっていたか。掃除の歴史を道具と精神性の視点から概観するとともに、時代を超えて用いられてきた箒(ほうき)の名称と分類、素材や産地・製法を精査し、仕事、芸道、習俗の側面から日本人の暮らしとの関わりを明らかにする。

著訳者プロフィール

小泉 和子(コイズミ カズコ)

1933年東京生まれ。登録文化財昭和のくらし博物館館長・家具道具室内史学会会長・工学博士。専門は家具道具室内史と生活史。著書に『家具と室内意匠の文化史』(法政大学出版局1979)、『簞笥』(同1982)、『和家具』(小学館1996)、『船簞笥の研究』(思文閣出版2011)、『「日本の住宅」という実験──風土をデザインした藤井厚二』(農文協2008)、『道具が語る生活史』(朝日新聞出版1989)、『昭和のくらし博物館』(河出書房新社2000)、『台所道具いまむかし』(平凡社1994)、『くらしの昭和史──昭和のくらし博物館から』(朝日新聞出版2017)、『昭和の家事──母たちのくらし』(河出書房新社2010)。
訳書に『イギリスの家具』(西村書店1993)、『図説イギリス手作りの生活誌』(東洋書林2002)。
英文図書Traditional Japanese Furniture(講談社インターナショナル1986)、Traditional Japanese Chests(同2010)。
記録映画「昭和の家事」を制作(2010)。

渡辺 由美子(ワタナベ ユミコ)

1963年東京生まれ。ライター。東北大学文学部を卒業後、『月刊社会運動』(社会運動研究センター:当時)編集部勤務などを経てフリーランスに。家具道具室内史学会会員。昭和のくらし博物館企画展研究員。共著に、小泉和子編『パンと昭和』(河出書房新社2017)、同 編著『楽しき哀しき昭和の子ども史』(河出書房新社2018)、工藤員功 監修『昔の道具』(ポプラ社2011)など。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに

第一章 掃除道具の歴史
1 古代 棒ぞうきんの時代
  1 棒ぞうきんと羽箒
  2 箒と塵取り
  3 宮中の掃除

2 中世 掃除は修行
  1 永平寺の掃除
  2 延暦寺の「掃除地獄」
  3 インドから中国に
  4 禅宗と掃除
  5 侘数寄と掃除

3 近世 ひろがる掃除
  1 浄巾から雑巾へ
  2 箒・塵取り・はたき
  3 年中行事と掃除
  4 掃除と躾
  5 町の掃除
  6 道筋の馳走

4 近代 衛生と掃除
  1 学校の掃除I 明治から昭和戦前
  2 学校の掃除II 第二次大戦後
  3 掃除は修身
  4 新しい掃除道具

5 現代 掃除道具の革命的変化
  1 電気掃除機
  2 化学ぞうきん
  3 掃除は嫌いな家事の第一位
  4 掃除の現状

第二章 箒(ほうき)
はじめに

1 箒の名称と分類
  1 各部の名称
  2 形態による分類
  3 素材による分類
  4 用途による分類

2 箒の素材
  1 目利箒
  2 竹 箒
  3 高野箒
  4 藁 箒
  5 草 箒
  6 棕櫚箒
  7 蜀黍箒

3 暮らしの中の箒
  1 仕事の箒
  2 芸道の箒
  3 箒と習俗

参考文献
あとがき

書評掲載

「しんぶん赤旗」(2020年5月30日付)に紹介されました。

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『桶・樽 Ⅲ』
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