ハントケ・コレクション
ハントケ・コレクション 3
『冬の旅』ほか4篇
ISBN978-4-588-48613-5 C0097 [2025年09月 刊行]
ペーター・ハントケ(ハントケ ペーター)
ペーター・ハントケ(Peter Handke)
1942年、オーストリアのケルンテン州グリッフェンに、ドイツ人の父とスロヴェニア系の母とのあいだに生まれた。60年代、戦後西ドイツの文学を牽引してきた「グルッペ47」を批判、『観客罵倒』『カスパー』等の斬新で前衛的な作品で注目される。その後も『ゴールキーパーの不安』『ゆるやかな帰郷』『反復』『疲れについての試論』『無人の入江の一年』等、つねに新たな表現を模索しながら長短篇の小説、劇、詩、映画脚本等の多彩なジャンルにわたって、現在に至るまできわめて多作かつ実験的な手法で描き、現代ドイツ語圏文学の最も重要な作家の一人となった。ヴィム・ヴェンダースの映画『ベルリン・天使の詩』の脚本も書いている。90年代以降、旧ユーゴについての発言(ユーゴ解体に至る欧米諸国の対応、NATO空爆に対する抗議等)で激しい論議を巻き起こした。2019年、ノーベル文学賞を受賞した。
元吉 瑞枝(モトヨシ ミズエ)
元吉 瑞枝(モトヨシ ミズエ)
熊本県立大学名誉教授。著書に『ドイツ文学における古典と現代』(共著、第三書房)、『ドイツ文学回遊』(共著、郁文堂)ほか。訳書に、ペーター・ハントケ『幸せではないが、もういい』『ノーベル文学賞受賞講演』(『ハントケ・コレクション1』所収、法政大学出版局)ほか。
阿部 卓也(アベ タクヤ)
阿部 卓也(アベ タクヤ)
関西学院大学教授。訳書に、ペーター・ハントケ『反復』『作家の午後』(『ハントケ・コレクション2』所収、法政大学出版局)、『こどもの物語』(同学社)、『アランフエスの麗しき日々──夏のダイアローグ』(論創社)、『ドン・フアン(本人が語る)』(共訳、三修社)。
服部 裕(ハットリ ヒロシ)
服部 裕(ハットリ ヒロシ)
明星大学名誉教授。訳書に、ペーター・ハントケ『長い別れのための短い手紙』(『ハントケ・コレクション1』所収、法政大学出版局)、学術論文に「創作の軌跡を跡づける文学的自伝の物語──ペーター・ハントケの『別の国のわたしの日』についての一解釈の可能性」(明星大学研究紀要)ほか。
ある過ぎ去った現実=スロヴェニアの思い出
ドナウ、サヴァ、モラヴァ、ドリナ川への冬の旅あるいはセルビアに公正に
冬の旅への夏の補遺
空爆下のユーゴスラヴィアで
涙の下から問いかける──1999年3月・4月、戦争下の2回のユーゴスラヴィア横断・後日の記
ダイミエルのタブラス
スロボダン・ミロシェヴィッチの裁判へのまわり道の証人の報告
訳者あとがき
略年表
書評掲載
「図書新聞」(2025年11月15日号/四方田犬彦氏・評)に紹介されました







