比較経済研究所研究シリーズ 26
選好と国際マクロ経済学

A5判 / 298ページ / 上製 / 価格 4,400円 (消費税 400円) 
ISBN978-4-588-60226-9 C3333 [2012年03月 刊行]

内容紹介

動学確率的一般均衡モデルを用いてマクロ経済学は進化してきたが、多くは割引率一定、期待効用理論、閉鎖経済のもとであった。より現実現象を捉えるため、可変的割引率、非期待効用理論、開放経済モデルが現在、発展中である。本書はこれらを含めた、精力的に活躍中の若手研究者による、理論分析(純粋理論・応用理論)と実証分析(計量分析・カリブレーション分析)の学術的成果。

宮﨑 憲治(ミヤザキ ケンジ)

法政大学経済学部教授

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第 I 部 純粋理論

第1章 主観的期待効用理論 
──エルスバーグパラドックスの解消とポートフォリオ選択への応用 (東 陽一郎)

第2章 σ-代数上の選好順序と効用表現について (佐柄 信純)

第3章 カッセルによる累積過程の分析 (平瀬 友樹)

第 II 部 応用理論

第4章 資産流動化時代の経済連動 (芦谷 典子)

第5章 再帰的効用と2タイプの貨幣経済モデル 
──定常状態の安定条件 (宇都宮 仁・宮﨑 憲治)

第6章 日本国債の安定市中消化の持続可能性 
──金融機関による大量保有と金利上昇リスク (宇都宮 仁・武田 浩一)

第 III 部 エコノメトリック分析

第7章 日本において購買力平価は成立していたのか (中野 聖子・藪 友良)

第8章 主観的業況認識と投資行動 
──投資のダイナミクスと地域間格差 (松島 茂・武智 一貴)

第9章 アジア経済における国際景気連動 (平田 英明)

第 IV 部 カリブレーション分析

第10章 外部習慣形成をもつRBCモデル (郡司 大志)

第11章 インフレと内生的成長のこぶ型の関係 (宮﨑 憲治)

第12章 貿易政策としての競争政策 (高橋 理香)

第13章 国際貿易における資本財の役割 
──吉峯論文について (宮﨑 憲治)

人名索引
事項索引

[執筆者]

宮﨑 憲治(ミヤザキ ケンジ)  [はじめに、第5、11、13章]
法政大学経済学部教授

東 陽一郎(ヒガシ ヨウイチロウ) [第1章]
岡山大学大学院社会文化科学研究科准教授

佐柄 信純(サガラ ノブスミ)  [第2章]
法政大学経済学部教授

平瀬 友樹(ヒラセ トモキ)  [第3章]
法政大学経済学部准教授

芦谷 典子(アシヤ ノリコ)  [第4章]
明海大学不動産学部准教授

宇都宮 仁(ウツノミヤ ヒトシ)  [第5、6章]
法政大学大学院経済学研究科

武田 浩一(タケダ コウイチ)  [第6章]
法政大学経済学部教授

藪 友良(ヤブ トモヨシ)  [第7章]
慶應義塾大学商学部准教授

中野 聖子(ナカノ ショウコ)  [第7章]
経済産業省商品先物市場整備監視室市場監視官

武智 一貴(タケチ カズタカ) [第8章]
法政大学経済学部准教授

松島 茂(マツシマ シゲル)  [第8章]
東京理科大学大学院イノベーション研究科教授

平田 英明(ヒラタ ヒデアキ)  [第9章]
法政大学経営学部准教授

郡司 大志(グンジ ヒロシ)  [第10章]
大東文化大学経済学部専任講師

高橋 理香(タカハシ リカ)  [第12章]
法政大学経営学部准教授

関連書籍

法政大学比較経済研究所/鈴木豊編『ガバナンスの比較セクター分析』(小局刊)