介護人材マネジメントの理論と実践
不確実性を活力に変える「創発型人材マネジメント」

A5判 / 264ページ / 上製 / 定価:3,600円 + 税 
ISBN978-4-588-67525-6 C3036 [2020年12月 刊行]

内容紹介

介護サービスを担う職員たちが、職務ストレスや人間関係の問題を乗り越えて継続的に働き、仕事の質や能力を向上させていける職場づくりはどのようにして可能なのか。介護労働の特性と、それを踏まえた人材マネジメントやリーダーシップのあり方を、理論研究および聞き取り調査を含めた実証研究よりひもとく。職務の不確実性や多忙さが引き起こす「仕事の意義や目的の喪失」を回避するための方策を探求する。

著訳者プロフィール

菅野 雅子(スガノ マサコ)

法政大学大学院CSR研究所特任研究員/博士(政策学)。
津田塾大学国際関係学科卒業。2014年法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科修了(MBA:経営管理修士)。2019年法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程修了。
1994年より人事労務系シンクタンクの研究員/コンサルタントとして、人や組織に関する調査研究・コンサルティングに携わる。2002年頃より介護人材に関するテーマに携わるようになる。現在はコンサルタント業の他、ビジネス・ブレークスルー大学大学院経営学研究科助教、淑徳大学看護栄養学部兼任講師、法政大学大学院政策創造研究科兼任講師なども務める。
2015年度より公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査検討委員会」委員、2019~2020年度東京都「介護人材総合対策検討委員会」委員など。
著書は、『現代の企業組織と人間』(共著、学文社、2009年)、『福祉サービスの組織と経営』(共著、中央法規出版、2020年)など。
2018年人材育成学会奨励賞受賞。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 介護労働の特性を踏まえた「介護人材マネジメント」理論構築の必要性

第1節 問題意識
 1 介護職員の意欲・能力を高める人材マネジメント研究の必要性
 2 職場レベルの人材マネジメントに着目する意義
 3 労働特性に着目する意義
第2節 研究目的と研究枠組み
第3節 研究対象
 1 対象とする介護サービスと介護職員
 2 職場,および上司の位置づけと範囲
第4節 本書の構成

第1章 介護サービスの位置づけと介護人材確保対策

第1節 産業における介護サービスの位置づけと特徴
 1 産業における介護サービスの位置づけ
 2 社会サービスとしてのヒューマン・サービス
第2節 介護人材確保対策と本研究の位置づけ
 1 介護人材確保対策
 2 介護人材確保対策における本研究の位置づけ

第2章 介護労働の特性と人材マネジメント

第1節 介護労働の特性とは何か
 1 一般的なサービス労働の特性
 2 ヒューマン・サービス労働の特性
 3 介護労働の特性
 4 まとめ
第2節 介護職員の意欲・能力を高める人材マネジメント
 1 介護職員の意欲を高める人材マネジメント
 2 介護職員の能力向上につながる人材マネジメント
第3節 不確実性に対応したリーダーシップ理論と介護労働への適用可能性
 1 行動理論~状況適合理論
 2 変革型リーダーシップ
 3 LMX(leader-member exchange)理論
 4 変革要素を含む現代的なリーダー行動の次元と尺度

第3章 本研究の着眼点とリサーチ・クエスチョンの設定

第1節 本研究の着眼点
第2節 リサーチ・クエスチョンの設定
第3節 リサーチ・クエスチョン解明のための調査分析の概要 

第4章 介護労働の特性と職場上司のリーダー行動

第1節 目的
第2節 方法
 1 分析枠組み
 2 調査方法
 3 データ収集
 4 倫理的配慮
 5 分析方法
第3節 結果
 1 概念・カテゴリーの生成とその特徴
 2 結果図
第4節 考察と今後の課題
 1 考察
 2 本調査の意義と今後の課題

第5章 仕事への動機づけと能力向上につながる介護人材マネジメント──LMXの影響と先行要因に着目して

第1節 目的
第2節 仮説の構築
 1 LMXと部下の仕事への動機づけ,ならびに能力向上
 2 LMXの先行要因
 3 分析モデル
第3節 方法
 1 調査対象と調査方法
 2 使用変数と測定尺度
第4節 結果
 1 仮説検証の結果
 2 仕事への動機づけと能力向上の関係
第5節 考察と今後の課題
 1 考察
 2 本調査の意義と今後の課題

第6章 本研究の結論

第1節 リサーチ・クエスチョンの解明結果
第2節 理論的意義
第3節 本研究の限界と今後の研究課題

第7章 提言:実践的意義

第1節 介護サービスを提供する組織と個人への提言~「創発型」人材マネジメント構築に向けての提案~
第2節 政策提言


引用・参考文献
あとがき
人名・固有名索引
事項索引