サピエンティア 35
身の丈の経済論
ガンディー思想とその系譜

四六判 / 348ページ / 上製 / 定価:3,800円 + 税 
ISBN978-4-588-60335-8 C1322 [2014年03月 刊行]

内容紹介

産業革命以降の大量生産・消費・廃棄、環境破壊という近代化の歴史と、それに続くグローバル化の流れは、人類を含む生態系をますます危機にさらしてきた。本書は、I.イリイチの「コンヴィヴィアリティ(自立共生)」という概念を手かがりにして、人間と人間、人間と自然のより豊かな関係性を追求したガンディー思想をつぶさにたどることで、持続可能な社会への転換の途を探る。

著訳者プロフィール

石井 一也(イシイ カズヤ)

1964年、東京都生まれ。
1988年、早稲田大学政治経済学部卒業。1991年、早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。1997年、京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。
香川大学法学部講師、助教授、スタンフォード大学経済学部客員研究員などを経て、2008年より香川大学法学部教授。博士(経済学)。
主な業績として、共著に、本山美彦編著『開発論のフロンティア』(同文舘出版、1995年)、八木紀一郎編『経済思想⑪ 非西欧圏の経済学――土着・伝統的経済思想とその変容』第11巻(日本経済評論社、2007年)、監訳として、アジット・K.ダースグプタ著『ガンディーの経済学――倫理の復権を目指して』(作品社、2010年)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序章 身の丈の経済論

第一章 ガンディーの生涯――「真理」の実験の記録
一 西洋との出会い――生誕からイギリス留学時代まで
二 「真理」の模索――南アフリカ時代
三 「真理」の実践――インド帰国から暗殺まで

第二章 ガンディー研究をめぐる論点
一 近代主義による批判
二 ポスト近代主義などによる再評価
三 もうひとつの理解の可能性

第三章 宗教観――コンヴィヴィアルな倫理の形成
一 ヒンドゥー教――『バガヴァッド・ギーター』を中心として
二 ジャイナ教および仏教――インドの本格的アヒンサー思想
三 キリスト教――『聖書』と異端思想
四 「真理」観――ヴェーバー的「禁欲」との比較

第四章 経済思想の基本構造
一 近代文明批判
二 自由主義経済学およびマルクス主義への批判
三 ガンディー=タゴール論争
四 脱近代の経済建設

第五章 チャルカー運動
一 運動にたいする評価
二 「協同組合的社会」建設の端緒――第一期(一九二〇‐三四年)
三 「真の経済学」と運動の波及効果――第二期(一九三四‐四四年)
四 市場からの脱却をめざして――第三期(一九四四‐四八年)

第六章 受託者制度理論
一 理論にたいする評価
二 大資本家との出会い
三 マルクス主義の浸透
四 社会主義の影響

第七章 ガンディー死後の「ガンディー主義」――サルヴォーダヤ運動
一 マルクス主義による批判
二 国家政策における位置づけ
三 サルヴォーダヤ運動の展開
四 サルヴォーダヤ運動の分裂と継承

第八章 ガンディー思想と経済学
一 シューマッハーとガンディー思想
二 「スモール・イズ・ビューティフル」
三 中間(適正)技術
四 系譜と意義――センの諸概念に照らして

終章 ガンディー思想とグローバリゼーション

 註記
 あとがき
 引用・参考文献
 ガンディー年譜
 事項索引
 人名索引

書評掲載

「日本経済新聞」(2014年5月4日付)に紹介されました。

「朝日新聞」(2014年5月18日付/諸富徹氏・評)に紹介されました。

「出版ニュース」(2014年5月中・下旬号)に紹介されました。

「図書新聞」(2014年8月2日号/福本圭介氏・評)に紹介されました。

「週刊読書人」(2014年12月19日号、2014年回顧 収穫動向/関智英氏・評)に紹介されました。

関連書籍

A.O.ハーシュマン著/矢野修一・他訳『連帯経済の可能性』
A.H.アムスデン著/原田太津男・ 尹春志訳『帝国と経済発展』