叢書・ウニベルシタス 918
定着者と部外者
コミュニティの社会学

四六判 / 324ページ / 上製 / 定価:3,500円 + 税 
ISBN978-4-588-00918-1 C1336 [2009年07月 刊行]

内容紹介

定着者集団はどのような背景によって、あるいはどのような過程を経て、自らを優越者集団とし、部外者を劣等集団として固定化しようとするのか。どのような力学によって、集団的カリスマ、集団的汚名の神話が創られるのか。イングランド中部の架空の町ウィンストン・パーヴァを舞台に展開する「定着者─部外者関係」の理論は、ジェンダーや人種差別、少数民族の問題を考えるために重要な示唆を与える。

著訳者プロフィール

ノルベルト・エリアス(エリアス,ノルベルト)

1897年ブレスラウ生まれのユダヤ系ドイツ人社会学者.地元のギムナジウムを経てブレスラウ大学に入学.そこで医学や哲学を学ぶ.第一次世界大戦では通信兵として従軍する.その後,ハイデルベルク大学でリッケルト,ヤスパースなどに哲学を学び,アルフレート・ヴェーバー,カール・マンハイムの下で社会学の研究に従事する.フランクフルト大学に移り,マンハイムの助手として働く.ナチスに追われフランスやイギリスに亡命.1954年57歳でレスター大学社会学の専任教員に任命される.レスター大学を退職した後にガーナ大学社会学部教授として招聘される.レスター大学では数多くの有能な若手社会学者を指導し,社会学,心理学,歴史学などの該博な知識に裏打ちされた独自の社会理論を構築する.邦訳された著書には次のようなものがある.『文明化の過程』,『宮廷社会』,『社会学とは何か』,『参加と距離化』,『死にゆく者の孤独』,『時間について』,『モーツァルト』,『諸個人の社会』,『ドイツ人論』(以上,法政大学出版局).その他にも英語とドイツ語で書かれた数多くの論文がある.1977年第一回アドルノ賞を受賞.ドイツ,フランス,オランダの大学からも名誉博士号や勲章が授与された.1990年オランダで93年の生涯を終える.

大平 章(オオヒラ アキラ)

1949年広島に生まれる.72年早稲田大学第一文学部英文科卒業.80年同大学大学院文学研究科英文学専攻博士課程満期修了.90年および2001年ケンブリッジ大学ダーウィン・カレッジ客員研究員.現在,早稲田大学国際教養学部教授.主著に『ロレンス文学のポリティクス』(金星堂),編著に『ノルベルト・エリアスと21世紀』(成文堂),共著に『D・H・ロレンスと現代』(国書刊行会),『現代の英米作家100人』(弓プレス),『ロレンス文学鑑賞事典』(彩流社),『1990年代のイギリス小説』(金星堂),『新自由主義は文学を変えたか』(法政大学出版局).訳書にエリアス/ダニング『スポーツと文明化』,リヴィングストン『狂暴なる霊長類』,ハウツブロム『火と文明化』,パイン『火──その創造性と破壊性』,ダニング『問題としてのスポーツ』,ハルバータル/マルガリート『偶像崇拝』(以上,法政大学出版局)などがある.

※上記内容は本書刊行時のものです。