市民の外交
先住民族と歩んだ30年

A5判 / 222ページ / 並製 / 定価:2,300円 + 税 
ISBN978-4-588-67516-4 C0036 [2013年01月 刊行]

内容紹介

総理大臣の「日本は単一民族国家」という発言をきっかけに、若者たちは活動を始める。アイヌ民族とともに国連へ出かけて世界へ発信し、日本政府にその存在を認めさせたのだった。私たち市民の活動で国を変えることもできると証明した小さなNGOの記録。身近なマイノリティの問題を考えると、日本の政治や社会の歪みが見えてくる。

著訳者プロフィール

上村 英明(ウエムラ ヒデアキ)

熊本市生まれ。早稲田大学大学院経済研究科修了。現在、恵泉女学園大学教授・市民外交センター代表。主な著作に『ワンニャン探偵団』(1984年)、『北の海の交易者たち』(1990年)、『先住民族の「近代史」』(2001年)、『知っていますか? アイヌ民族一問一答〈新版〉』(2008年)など。

木村 真希子(キムラ マキコ)

横浜市生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。ジャワーハルラール・ネルー大学にてPh.D取得(社会学)。現在、大学非常勤講師、ジュマ・ネット運営委員、ナガ・ピース・ネットワーク世話人。主な著作に「先住民族ネットワーク―アジアの草の根運動と国際人権を架橋する」(2011年、勝間靖編著『アジアにおける人権ガバナンスの模索』)、カカ・D. イラル著『血と涙のナガランド─語ることを許されなかった民族の物語』(2011年、共訳)など。

塩原 良和(シオバラ ヨシカズ)

埼玉県生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(社会学)。現在、慶應義塾大学教授。主な著作に『ネオ・リベラリズムの時代の多文化主義』(2005年)、『変革する多文化主義へ』(2010年)、『共に生きる』(2012年)など。

市民外交センター(シミンガイコウセンター)

人権問題、特に先住民族の権利問題に取り組むNGOとして1982年3月に設立。人権、環境、教育、開発、平和など多くの分野にまたがる先住民族の権利の問題に国際的に取り組んでいる。1999年には国連・経済社会理事会の「特別協議資格」を取得。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに

第1章 座談会 大橋正明×古沢希代子×上村英明
日本の市民運動の三〇年

 ◆コラム もし菅直人が総理大臣になったら……
 ◆コラム 『ワンニャン探偵団』
 ◆コラム 今こそ「身の丈」のしぶとさを

第2章 論考 菅沼彰宏
市民外交と民際外交

 ◆コラム 二周遅れのトップランナー?

第3章 インタビュー 石原修*アイヌウタリ連絡会元事務局長
少しずつかかわり、人の輪を大きくする

第4章 論考 苑原俊明
先住民族と国際連合・国際法の動き

 ◆コラム 国連人権理事会の傍聴で見えてきたNGOの役割

第5章 座談会 上村英明×相内俊一×木村真希子×猪子晶代
先住民族の国連・国際機関への参加の三〇年

 ◆コラム 国際先住民年開幕式典と市民外交センター
 ◆コラム 先住民族、非先住民族、人

第6章 インタビュー 阿部ユポ*北海道アイヌ協会副理事長
批判じゃありません。期待、希望ですよ

 ◆コラム 離れたり、近づいたり……

第7章 論考 木村真希子
アジアの先住民族と日本の市民運動

第8章 インタビュー 宮里護佐丸*琉球弧の先住民族会代表
先住民族の視点から見た沖縄問題

第9章 論考 青西靖夫
ボリビア能語気から考える地球環境問題と先住民族

 ◆コラム COP10で一緒に仕事したけれど……

第10章 インタビュー 親川裕子*沖縄大学地域研究所特別研究員
「先住民族の権利」活動にかかわって

 ◆コラム アイデンティティとルーツを辿って

第11章 論考 塩原良和
先住民族の自己決定とグローバリズム

おわりに
巻末資料 ピースタックスについて/年表

関連書籍

W.キムリッカ著/岡﨑晴輝・他監訳『土着語の政治』