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ものと人間の文化史164

四六判/上製/450ページ/刊行

978-4-588-21641-1 C0320

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書籍状態 | 良品

内容紹介

長い海岸線と多くの島嶼をもつ日本には、世界にも類を見ないほどの磯があり、人間はもとより、動物たちにも豊かな恵みをもたらしてきた。しかし、磯漁は漁法の素朴さと生産性の低さから雑漁業として軽視され、磯自体も今や危機に瀕している。本書は、磯と人間のかかわりの歴史を信仰や民俗・伝承に探り、磯とともに生きた人々の生活誌と漁法を全国各地の実地調査によって具体的に明らかにする。

目次

 プロローグ──豊饒なる磯

第Ⅰ部 磯と人間の文化史

 第一章 文化史学としての磯
  1 「磯」と「磯漁」
  2 磯漁民の文化
  3 磯・礁・島──領有権と領土問題
  4 「岩と礁」・「堆」
  5 海辺の「磯」と「岩」・庭石
  6 数々の磯の恵み
 第二章 磯に宿るカミ・ホトケ
  1 磯を敬う(磯の信仰)
  2 海底の磯・カミが宿る磯
  3 和布刈の神事
  4 「石鏡」という村の「鏡岩」──海女の村の年中行事
 第三章 磯をめぐる諸問題
  1 磯と肥料藻──モク切り
  2 磯にかかわる入漁権
  3 磯をめぐる騒動・争論
  4 村同士の「カジメ騒動」
 第四章 磯漁に関する物質文化・漁具
  1 磯漁と「水眼鏡」の導入・使用
  2 箱メガネの普及当時
 第五章 百磯・百種・百話
  1 世界唯一の磯陵──文武王の海中陵
  2 「磯」を愛でた菅江眞澄
  3 磯漁と俵物三品
  4 重要な磯漁伝統──雑漁業ではない磯漁
  5 磯にまつわる昔話と伝説
  6 磯の履物「足半」
  7 エーゲ海の海綿採り
  8 ウニ(海胆・雲丹)は食べない
  9 エジプト文明と魚突き
  10 ギリシアの魚介料理
  11 画題としての磯──磯のある風景
  12 「磯」に関する伝承・語彙など

第Ⅱ部 磯漁民の生活誌

 はじめに
 青森県の「イソマワリ」
 岩手県の「コリョウ」(小漁)
 宮城県の「コリョウ」(小漁)
 福島県の「ミヅキ」
 秋田県の「イソマワリ」
 茨城県の「イソモノトリ」(磯物採り)
 愛知県の「イソバタ」(イソドリ)
 新潟県の「イソミ」
 鳥取県の「イソミ」
 島根県の「カナギ」
 岡山県の「イサリ」
 香川県の「イサリ」
 佐賀県の「ネリ」(ホコ漁・鉾漁)
 長崎県の「イサリ」(藻刈り)
 まとめ

 エピローグ──磯大国日本

  引用・参考文献
  あとがき

著訳者プロフィール

田辺 悟(タナベ サトル)
1936年神奈川県横須賀市生まれ。法政大学社会学部卒業。海村民俗学、民具学、文化史学専攻。横須賀市自然・人文博物館館長、千葉経済大学教授を経て、現在、三浦市文化財保護委員会会長など。文学博士。日本民具学会会長、文化庁文化審議会専門委員を歴任。2008年旭日小綬章受章。著書:『海女』『網』『人魚』『イルカ』『鮪』(ものと人間の文化史・法政大学出版局)、『日本蜑人(あま)伝統の研究』(法政大学出版局・第29回柳田国男賞受賞)、『近世日本蜑人伝統の研究』『伊豆相模の民具』『海浜生活の歴史と民俗』(慶友社)、『潮騒の島──神島民俗誌』(光書房)、『母系の島々』(太平洋学会)、『城ヶ島漁村の教育社会学的研究』(平凡社・第2回下中教育奨励賞受賞)、『現代博物館論』(暁印書館・昭和61年度日本博物館協会東海地区業績賞受賞)、ほか。

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