叢書・ウニベルシタス 289
ヴィーコ自叙伝 〈新装版〉

第26回日本翻訳出版文化賞受賞/第27回日本翻訳文化賞受賞/第4回ピーコ・デッラ・ミランドラ賞受賞
四六判 / 448ページ / 上製 / 定価:5,000円 + 税 
ISBN978-4-588-14022-8 C1323 [2015年11月 刊行]

内容紹介

ヴィーコはどう生き、どう学んだか。逆境・不遇を強いられた半生、「こうであり、これ以外ではなかった」蹉跌と曲折の多い思想形成を回顧し、主著『新科学』という「寛大な復讐」の成るまでを語る。難文で小迷宮の如き原典の完訳に、精細極まる訳註と参考論文2篇を付し、本格的なヴィーコ探索に読者を誘う。

著訳者プロフィール

ジャンバッティスタ・ヴィーコ(ヴィーコ ジャンバッティスタ)

(Giambattista Vico)
1668-1744。イタリアの文芸学者、哲学者、思想家。19世紀に成立した西欧歴史哲学、民族心理学、実証主義的言語学、なかんずく現象学的諸社会科学ならびに文芸学の一大先駆者。ナポリに生まれ、同市の大学の修辞学教授として不遇、無名のうちに死去。ほとんど独学で古代より近世までの哲学、文芸、法律学、言語学等を修得。古典ではプラトンとタキトゥス、近世思想家ではベイコンとグロティウスに影響され、独自の歴史哲学と文芸論を提唱。詳細な思想的遍歴については、彼がデカルトの『方法叙説』に対抗して執筆した本書『自叙伝』に詳述されており、その学説は『新科学』(3種の版あり)に述べられている(『新しい学』法政大学出版局刊)。周知のミシュレ、クローチェ、ジェンティーレらのヴィーコ解釈を超えて、ニコリーニの主張によれば、ヴィーコの思想史的業績は自然科学におけるガリレイの成果に匹敵するとされている。

福鎌 忠恕(フクカマ タダヒロ)

1941年上智大学文学部独文学科卒業。文学博士。専攻:知識社会学、言語社会学。元東洋大学名誉教授。1991年死去。著書:『モンテスキュー──生涯と思想』全3巻(酒井書店)、訳書:G.バークレ『人間知識の原理』、D.ステュアート『アダム・スミスの生涯と著作』(御茶の水書房)、L.ヴァンデルメールシュ『アジア文化圏の時代』(大修館書店)、ヴォルテール『回想録』(大修館書店)、D.ヒューム『宗教の自然史』『自然宗教に関する対話』『奇蹟論・迷信論・自殺論』(法政大学出版局、共訳)、ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 凡例
 『ジャンバッティスタ・ヴィーコ自叙伝』解説
 まえがき

ジャンバッティスタ・ヴィーコ本人自身により執筆された生涯

〔A 自叙伝本文──1725-28年に執筆〕
〔I 幼少年時代──1668-86年〕
〔II ヴァトッラ滞在および自己完成的研究──1686-95年〕
〔III ナポリへの帰還・ヴィーコ哲学の第1期形態──1695-1707年〕
〔IV ヴィーコ哲学の第2期形態──1708-16年〕
〔V ヴィーコ哲学の決定的形態・「法学」講座公募試験──1717-23年〕
〔VI 『新科学・初版』──1723-25年〕

〔B 自叙伝補遺──1728-31年に執筆〕
〔I 各種の二次的著作──1702-27年〕
〔II 『弁明』および『新科学・再販』──1728-31年〕
 訳注

ヴィッラローザ侯爵補記

〔補記本文──1818年〕
 訳注

参考論文・文献〔福鎌忠恕〕

I ヴィーコとル・クレール
〔付〕ル・クレール「ヴィーコ『普遍法』書評」
II 思想史における「伝説」(légendes)の諸問題──モンテスキューとヴィーコをめぐって

 訳者あとがき
 人名索引

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『哲学者の使命と責任』
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ジャンニ・ヴァッティモ:編著