叢書・ウニベルシタス 542
力の場〈新装版〉
思想史と文化批判のあいだ

四六判 / 382ページ / 上製 / 定価:4,500円 + 税 
ISBN978-4-588-14040-2 C1310 [2017年03月 刊行]

内容紹介

フランクフルト学派の形成、ハーバマスとポスト構造主義者、シュミットとバタイユ、ヘラーとアーレント等々、多岐にわたる論考から現代の思想的アポリアを読み解く。

著訳者プロフィール

マーティン・ジェイ(ジェイ マーティン)

(Martin Jay)
1944年生まれ。1977年ハーヴァード大学哲学博士(歴史学)。以来、カリフォルニア大学バークレー校でヨーロッパ思想史を担当。現在は同校教授。「フランクフルト学派」の「批判理論」の思想史的領野をアメリカからの視座で分析する研究を開始。のち、ヨーロッパ(とくにフランス)20世紀思想を「視覚の名誉剥奪」の契機から読み解く思想史的分析などに研究対象を広げている。邦訳書に『弁証法的想像力』(みすず書房)、『マルクス主義と全体性』(国文社)、『アドルノ』(岩波現代文庫)、『永遠の亡命者たち』(新曜社)、『暴力の屈折』(岩波書店)、『世紀末社会主義』、『文化の意味論』(以上、小局刊)、編著に『ハーバーマスとアメリカ・フランクフルト学派』(青木書店)、『アメリカ批判理論の現在』(こうち書房)ほか。

今井 道夫(イマイ ミチオ)

東京大学文学部哲学科卒業。北海道大学大学院文学研究科(哲学専攻)修了。札幌医科大学名誉教授。科学論、ドイツ・オーストリア思想史。著書に『生命倫理学入門』(産業図書)、『思想史のなかのエルンスト・マッハ』(東信堂)、訳書・共訳書にハート『レオナルド・ダ・ヴィンチ小伝』、マクギネス『ウィトゲンシュタイン評伝』、ブロッホ『チュービンゲン哲学入門』、リュッベ『ドイツ政治哲学史』(以上、小局刊)ほか。

吉田 徹也(ヨシダ テツヤ)

北海道大学文学部独文学科卒業。北海道大学大学院文学研究科(独文学専攻)修了。北海道大学名誉教授。ゲーテの文学、ドイツ現代思想。共著に『魔法の角笛──ドイツ文学の森に遊ぶ』(北海道大学出版会)、共訳書にアイク『ビスマルク伝(5)』(ぺりかん社)ほか。

佐々木 啓(ササキ ケイ)

北海道大学文学部西洋哲学科卒業。北海道大学大学院文学研究科(宗教学専攻)修了。北海道大学教授。新約聖書学、宗教学。共著に『リクール読本』(小局刊)、『旅と交流』、『新渡戸稲造に学ぶ』、『聖と俗の交錯』(以上、北海道大学出版会)、共訳書に『リクール聖書解釈学』(ヨルダン社)、『エリアーデ=クリアーヌ往復書簡』(慶應義塾大学出版会)ほか。

富松 保文(トミマツ ヤスフミ)

北海道大学文学部西洋哲学科卒業。北海道大学大学院文学研究科(哲学専攻)修了。現在、武蔵野美術大学教授。西洋哲学、フランス現代思想。著訳書に『メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む』(武蔵野美術大学出版局)、著書に『アリストテレス──はじめての形而上学』、『アウグスティヌス──“私”のはじまり』(以上、NHK出版)、共訳書にバノフスキー『イデア──美と芸術の理論のために』(平凡社ライブラリー)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

謝 辞

序 論

第1章 都市から都市への脱出──フランクフルトとニューヨークの社会研究所

第2章 行為遂行的矛盾についての論争──ハーバマスとポスト構造主義者たち

第3章 系譜学の道徳──あるいはポスト構造主義的倫理は存在するか

第4章 危機の時にあっての主権の再主張──カール・シュミットとジョルジュ・バタイユ

第5章 暗い時代の女性たち──アグネス・ヘラーとハンナ・アーレント

第6章 イデオロギーとしての「美的イデオロギー」──あるいは政治を美学化するとはどういうことか

第7章 黙示録的想像力と悲哀の能力の欠如

第8章 解釈学の興隆と視覚中心主義の危機

第9章 近代の視覚体制

第10章 イデオロギーと視覚中心主義──鏡の裏箔の背後に何かがあるのか

第11章 モダニズムと形式からの後退

第12章 思想史へのテクスト的アプローチ

第13章 〈名前を挙げる〉のか〈名前を落とす〉のか──人文諸科学における正統化の諸様式


訳者あとがき

原 注

人名索引

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