小局からのお知らせ

〈書物復権〉2021 復刊リクエスト受付中

毎年恒例の〈書物復権〉共同復刊、2021年は第25回を数えます。復刊の候補にあがったのは154点155冊と、充実したリストをそろえることができました。参加各社がそれぞれの出版の歴史のなかで、この後も読者に届けたいと考えている各分野の基本書です。ぜひ、ご覧のうえリクエストいただき、1点でも多くの復刊の実現にご協力ください。応募期限は2021年2月28日まで、ぜひ皆さまから多数のリクエストをいただけますようお願いします。
 また今回も、通常では復刊しにくい少数のご要望にお応えるべく、オンデマンド版での復刊も実施いたします。
復刊リクエストは下記のサイトからおこなえます。
紀伊國屋書店のリクエストサイトはこちら
書物復権 2021年 11社共同復刊25 リクエストで名著がよみがえる
復刊ドットコムのリクエストサイトはこちら
「書物復権2021」 復刊リクエスト一覧 (投票数順)

小局の復刊候補は下記の書籍です。
精神分析と横断性
F.ガタリ/杉村昌昭、毬藻充訳
初版年1994年・最終版年1994年/四六/462頁/予価(本体5000円+税)
ドゥルーズ = ガタリの思想的源流。精神分析界の異端児ガタリの思想遍歴の書、先鋭かつ独創的な思考の結晶。各論考の意義を明確に位置づけたドゥルーズの序文を付す。
物の体系〈新装版〉
J.ボードリヤール/宇波彰訳
初版年2008年・最終版年2008年/四六/280頁/予価(本体3200円+税)
《記号としての物》という、物の見方についての根本的な転換を行ない、記号として物を消費している現代社会の構造を鋭く分析。その特異な思考の基点を示す処女作。
欲望の現象学〈新装版〉
R.ジラール/古田幸男訳
初版年2010年・最終版年2010年/四六/368頁/予価(本体4000円+税)
人間および人間社会がたどってきた歴史の次第に悪化するプロセスを、セルバンテス、スタンダールをはじめ、偉大なロマネスク文学作品群の社会学的・心理学的分析を通して解明。
事実/価値二分法の崩壊〈新装版〉
H.パトナム/藤田晋吾、中村正利訳
初版年2011年・最終版年2011年/四六/254頁/予価(本体2900円+税)
大衆文化や哲学思想・社会科学などにおいて、歴史的にさまざまな形で展開され擁護されてきた「事実/価値二分法」に対して論争を挑むパトナム哲学の批判的考察。
意識ある科学
E.モラン/村上光彦訳
初版年1988年・最終版年1988年/四六/400頁/予価(本体2900円+税)
科学諸部門が文化・社会・歴史の中で果たす役割、それ自体の意識の欠如を鋭く批判。相互性をもった複合性の思考を展開しつつ豊かな意識ある科学への道を切り拓く。
ベンヤミン – ショーレム往復書簡
G.ショーレム編/山本尤訳
初版年1990年・最終版年1990年/四六/440頁/予価(本体3800円+税)
現代批評の俊英ベンヤミンとユダヤ神秘思想研究の碩学ショーレムが、悪化する状況、人々の消息、互いの仕事とその周辺を克明に綴った1930年代の精神史的証言。
フッサール現象学の直観理論
E.レヴィナス/佐藤真理人、桑野耕三訳
初版年1991年・最終版年2004年/四六/506頁/予価(本体5200円+税)
現象学的哲学の基本諸概念をはじめて解き明かし、30年代以降のフランスにおける現象学運動の方向を決定づけ、現代思想に多大な刺激と影響をあたえた歴史的な書。
祖国地球
E.モラン/菊地昌実訳
初版年1993年・最終版年1993年/四六/234頁/予価(本体2300円+税)
生態環境の破壊、民族対立、歯止めなき科学技術の発展…。いよいよ鮮明になる人類滅びの構図。〈地球運命共同体〉の意識をもって我々は人間性の証しを見出せるか。
テクストのぶどう畑で
I.イリイチ/岡部佳世訳
初版年1995年・最終版年1995年/四六/258頁/予価(本体2400円+税)
今日「読書」と呼ばれる行為はいつ誕生したのか。中世の神学者ユーグの『学習論』を軸に、その前後における「読書」の意味と役割の変貌を鮮やかな手際で描き出す。
シオラン対談集
E.M.シオラン/金井裕訳
初版年1998年・最終版年1998年/四六/334頁/予価(本体3500円+税)
内部の根源的経験によって歴史と文明に対峙し、あらゆる幻想やユートピアを峻拒した自由人シオランの知られざる生涯と思想の軌跡を19人との対話が初めて明かす。
科学と実在論
ロイ・バスカー/式部信訳
初版年2009年・最終版年2009年/四六/396頁/予価(本体4400円+税)
実証主義的科学理論に対する批判を軸に、自然科学の本質と構造について実在論の観点から考究し、社会諸科学にも影響を与えた基本文献。
根源悪の系譜
R.J.バーンスタイン/阿部ふく子、後藤正英、齋藤直樹、 菅原潤、田口茂訳
初版年2013年・最終版年2013年/四六/446頁/予価(本体4500円+税)
二十世紀史に深い傷を残した数々の大量虐殺のあとで、哲学は悪をどう語れるのか。悪の弁神論的正当化を超えて倫理の今日的根拠を問う。
石器時代の経済学〈新装版〉
M.サーリンズ/山内昶訳
初版年2012年・最終版年2012年/四六/454頁/予価(本体4800円+税)
未開社会の狩猟・採集に関する豊富なデータを駆使して「始原のあふれる社会」を描き、生存のための経済活動の一般理論を構築する。
最古の料理
J.ボテロ/松島英子訳
初版年2003年・最終版年2003年/四六/256頁/予価(本体2800円+税)
アッシリア学の第一人者であるとともに料理愛好家でもある著者が楔形文字で書かれたレシピを解読して、最古の料理の素材と調理用具からテクニックまでを復元する。