S.ヴェイユ著/今村純子訳『前キリスト教的直観』が、「図書新聞」(2012年1月14日号/黒住真氏・評)にて紹介されました。
2012年 のアーカイブ
19世紀ドイツの作曲家・指揮者。ロマン派歌劇の頂点として「歌劇王」の別名で知られる。理論家・文筆家としても知られ、音楽界だけでなく19世紀後半のヨーロッパに広く影響を及ぼした。1813年、ライプツィヒに生まれる。1831年、ライプツィヒ大学に入学して哲学や音楽を学び、翌1832年には交響曲第1番ハ長調を完成させた。1839年パリへ移住するが認められることはなく、1842年ドイツに帰る。1849年、ドレスデンで起こったドイツ三月革命の革命運動に参加するが、運動は失敗したため指名手配され、チューリヒへ逃れて数年間を過ごす。本書収録の論考はこの亡命期間中に執筆された。1864年、バイエルン国王ルートヴィヒ2世から招待を受ける。しかし、すでに噂となっていたリストの娘で指揮者ハンス・フォン・ビューローの妻だったコジマとの仲を王も快く思わなかったことから、翌年スイスへ移り、ルツェルン郊外の邸宅に住んだ。1872年、バイロイトへ移住し、ルートヴィヒ2世の援助を受けて、彼自身の作品のためのバイロイト祝祭劇場の建築を始め、1876年に完成した。1882年、最後の作品となった舞台神聖祝典劇『パルジファル』を完成。このころには祝祭劇場と彼の楽劇はヨーロッパの知識人の間で一番の関心の的となった。1883年2月13日、ヴェネツィアへの旅行中、客死。 1928年,広島生まれ。京都大学文学部独文科卒業、愛知大学講師、神戸大学助教授、埼玉大学教授、神戸松蔭女子学院大学教授を歴任し、現在、埼玉大学名誉教授。日本ワーグナー協会理事を経て現在、評議員。62~64年ミュンヘン大学に留学。
主要著書:『エルザの夢──新しいワーグナー像を求めて』*、『アドルノのテルミノロギー』*、『ワーグナー』(新潮社),『知られざるワーグナー』*、『晩年の思想──アドルノ、ワーグナー,鏡花など』*、『大島洋写真集 リヒャルト・ワーグナー』(国書刊行会)。
編著:『ミュンヘン 輝ける日々』(国書刊行会)、『ワーグナー事典』(東京書籍)。『フランクフルト学派再考』共著(弘文堂)、『アドルノ批判のプリズム』共著(平凡社)。
主要訳書:アドルノ『楽興の時』共訳(白水社)、『ゾチオロギカ』共訳(平凡社)、『文学ノート1、2』共訳(みすず書房)、『不協和音』共訳(平凡社)、『ミニマ・モラリア』*、ヴェステルンハーゲン『ワーグナー』共訳(白水社)、『ワーグナー著作集 第一巻、第三巻、第五巻』監修・共訳(第三文明社)、ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』『ラインの黄金』『ヴァルキューレ』『ジークフリート』『神々の黄昏』共訳(白水社)、コジマ・ワーグナー『コジマの日記1、2』共訳(東海大学出版会)。*は法政大学出版局刊。 1948年,東京生まれ。東京大学大学院修士課程(独文学専攻)修了、77~79年ボン大学、マインツ大学に留学。現在、熊本大学教授。
主要著書:『ワーグナー事典』編集委員(東京書籍)。
主要訳書:アルノー・ホルツ、ヨハネス・シュラーフ『ドイツ徹底自然主義作品集』共訳(三修社)、『ワーグナー著作集 第三巻』共訳(第三文明社)、リーデル『ニーチエ思想の歪曲』共訳(白水社)、ワーグナー『鳶色の本』抄訳、年刊ワーグナー・フォーラム(東海大学出版会)。 1958年、東京生まれ。学習院大学大学院博士後期課程(哲学専攻)修了、ハイデルベルク大学に留学現在、神戸大学大学院国際文化学研究科教授(芸術文化論コース)、ベルリン自由大学高等研究所フェロー、文化経済学会〈日本〉理事、日本文化政策学会理事、(公益財団)びわ湖ホール理事、日本ワーグナー協会理事。
主要著書:『ワーグナー事典』編集委員(東京書籍)、『市民活動論』共著(有斐閣)、『ドイツ文化史への招待』共著(大阪大学出版会)、『芸術が生まれる場』共著(東信堂)、『ブラームス』共著(洋泉社)。
編著:『公共文化施設の公共性』(水曜社)。 1937年、東京生まれ。東京大学文学部独文学科卒業、同大学院修士課程を修了し、ベルリン自由大学に留学。フランクフルト大学で日本語科講師を務める。東京大学教養学部教授、同大学院総合文化研究科教授、九州産業大学教授を歴任し、現在、東京大学名誉教授、九州産業大学名誉教授、日本ショーペンハウアー協会会長、日本ワーグナー協会評議員。
主要著書:『ドイツ文学史』共著(東京大学出版会)、『ワーグナー』(岩波書店)、『ヨーロッパ・ロマン主義を読み直す』共著(岩波書店)、『新コンサイス独和辞典』共著(三省堂)。
編著:『ワーグナー事典』(東京書籍)。
主要訳書:ヴェステルンハーゲン『ワーグナー』共訳(白水社)、ベーム『回想のロンド』(同)、エンドラー『カール・ベーム』(同)、アドルノ『音楽社会学序説』『不協和音』共訳(平凡社)、テーリヒェン『フルトヴェングラーかカラヤンか』(音楽之友社)、ワーグナー『さまよえるオランダ人』『タンホイザー』『ローエングリン』『トリスタンとイゾルデ』『ニュルンベルクのマイスタージンガー』『パルジファル』(新書館)、『新定訳タンホイザー』共訳(第三文明社)、『ワーグナー著作集 第一巻,第五巻』共訳(第三文明社)、『トリスタンとイゾルデ』『ラインの黄金』『ヴァルキューレ』『ジークフリート』『神々の黄昏』共訳(白水社)、『タンホイザー』『トリスタンとイゾルデ』『ニュルンベルクのマイスタージンガー』『ラインの黄金』『ヴァルキューレ』『ジークフリート』『神々の黄昏』『ローエングリン』(音楽之友社)。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 芸術と革命(1849)
杉谷恭一訳
未来の芸術作品(1850)
藤野一夫訳
未来の芸術家像──コミュニズムの原理によせて(1849)
三光長治訳
友人たちへの伝言(1851)
藤野一夫・高辻知義・三光長治・杉谷恭一訳
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フォイエルバッハ時代のワーグナーの思想 藤野一夫
あとがきに代えて──書斎人・ワーグナー 三光長治 チューリヒ亡命直後の1849 年、「芸術のテロリズム」を行使して、芸術の不毛をもたらした社会の現状を糾弾し、芸術理論の歴史哲学的基盤を確立すべく執筆された『芸術と革命』、そこで予告された芸術作品および芸術家とはなにかを論じた『未来の芸術作品』『未来の芸術家像』、これらの論述への批判に反撃した『友人たちへの伝言』を収録。藤野一夫「フォイエルバッハ時代のワーグナーの思想」を付す。
1997年より国立ミラノ文書館館長および付属古文書学校の校長を務め、公務の傍ら活発な執筆活動を展開している。本書のほか、Prevenire meglio che curare(『事後対応より事前予防の勧め』2002年)、La conservazione dei Beni archivistici e librari(『アーカイブ・図書財の保存』2005年)」などの著書がある。 東京外国語大学トルコ語科卒業、(株)日本電気勤務の後、2002年度よりヴェネツィア大学史学科に入学、2005年度イタリア政府奨学金留学生、2006年度Laurea取得、18世紀ヴェネツィア本土領の関税制度と社会に関する2009年度L. Specialistica卒業論文にて110 e lode獲得、現在Scuola dottorale del Veneto奨学金給付生(Scuola superiore di Studi storici, geografici e antropologici, 27 ciclo)。
法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 序
第一章 アーカイブという概念
1 記憶の保存
2 アーカイブの定義
3 アーカイブの特徴
4 アーカイブズの法的要件
5 書類のライフサイクル
要 約
第二章 イタリアのアーカイブ行政・組織
1 多種のアーカイブズ
2 イタリアのアーカイブ行政
3 教会関連アーカイブズ
4 ヨーロッパ連合のアーカイブズ
5 いわゆる「新史料」について
要 約
第三章 アーカイブの運営
1 アーカイブの形成
2 非現用文書と長期保存選別
3 史資料
要 約
第四章 運 用
1 アーカイブすなわち長期保存用スペース
2 閲覧と閲覧許可
3 専門意見──アーキビストの役割と教育
4 価値評価
要 約
第五章 情報化とアーカイブズ
1 はじめに
2 国際情勢
3 ヨーロッパの情勢
4 イタリアの状況
5 問題点と展望
要 約
付録
1 「アーキビストの倫理に関する国際規定」
2 二〇〇三年六月三〇日暫定措置令第一九六号
訳者あとがき
関連法規 巻末
参考文献 巻末 アーカイブ(文書館・公文書館)概念の変遷と発展を明らかにするとともに、アーキビストの職務と倫理、現代イタリアのアーカイブ行政と文書館の活動内容について幅広く概説する。電子化の急速な進展がもたらした革新と最新のプロジェクトを紹介しつつ、デジタル文書の問題点をも指摘した本書は、イタリアと同じく厖大な歴史的文書を扱う日本の文書行政関係者にも必携のハンドブックである。