ジン・ワン著/廣瀬玲子訳『石の物語』が、「UP」(2015年4月号/中島隆博氏・評)にて紹介されました。
2015年 のアーカイブ
有岡利幸著『椿』が、「小原流挿花」(2015年4月号)にて紹介されました。
第Ⅰ部 グローバル化と人間存在の変容
1 アメリカニゼーションとアメリカの「民主化支援」(菅 英輝)
2 「対テロ戦争」の兵士と家族(市川ひろみ)
3 イランと米国(森田豊子)
──「文明間の対話」論をめぐって
4 新自由主義的グローバル化と福祉政策の衰退/再建(松田 哲)
5 グローバリゼーションとアフリカの人々の暮らし(戸田真紀子)
──構造調整政策の影響を中心に
6 負債の生政治(土佐弘之)
──グローバルな債務関係についての一考察
第Ⅱ部 人間存在の変容と国際関係の再編成
7 グローバル化と安全保障パラダイム転換(吉川 元)
──ガバナンスを問う安全保障観の形成過程
8 平和構築と紛争予防ガバナンス(山田 満)
──東ティモールの治安部門改革(SSR)を事例として
9 子どもの権利と子どものための国際レジーム(勝間 靖)
10 インターネットの国際的な管理(筒井洋一)
11 旧ユーゴスラヴィアの終焉と人間存在の変容(定形 衛)
あとがき
索引 「人間存在」とは、生命や生存、生活様式など、人間のあり方そのものに目を向ける言葉である。グローバル化を通して世界を席巻するアメリカニゼーションや新自由主義は、人間存在にいかなる変容をもたらしたのか。人間存在を担保する安全保障や平和のための国際制度は、変容の激流の中でいかに構築されているのか。国家ではなく、一人の人間を起点にして、新たな関係構築の可能性に光をあてる。 [著者紹介](執筆順)
菅 英輝(カン ヒデキ)
1942年生。コネチカット大学大学院史学科博士課程単位取得後退学。京都外国語大学客員教授。アメリカ政治外交史、国際政治史。『アメリカの世界戦略』(中公新書、2008年)。
市川 ひろみ(イチカワ ヒロミ)
1964年生。神戸大学大学院法学研究科博士課程後期単位取得退学。京都女子大学教授。国際関係論、平和研究。『兵役拒否の思想』(明石書店、2007年)。
森田 豊子(モリタ トヨコ)
1965年生。神戸大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。鹿児島大学および大阪大学非常勤講師。イラン地域研究。「現代イランにおける家族保護法の展開」(日本比較政治学会編『ジェンダーと比較政治学』(日本比較政治学会年報第13号)、ミネルヴァ書房、2011年)。
戸田 真紀子(トダ マキコ)
1963年生。大阪大学大学院法学研究科博士課程後期単位取得退学。京都女子大学教授。比較政治学(アフリカ地域研究)。『アフリカと政治 紛争と貧困とジェンダー』(改訂版、御茶の水書房、2013年)。
土佐 弘之(トサ ヒロユキ)
1959年生。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。神戸大学大学院教授。政治社会学、国際関係論。『野生のデモクラシー』(青土社、2012年)。
吉川 元(キッカワ ゲン)
1951年生。一橋大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。広島市立大学広島平和研究所教授。国際関係論。『国際安全保障論』(有斐閣、2007年)。
山田 満(ヤマダ ミツル)
1955年生。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。早稲田大学教授。国際関係論、平和構築論。『新しい国際協力論』(編著、明石書店、2010年)。
勝間 靖(カツマ ヤスシ)
1963年生。ウィスコンシン大学マディソン校開発研究博士プログラム修了(Ph. D.)。早稲田大学教授。国際人権論、開発研究、人間の安全保障。『テキスト国際開発論』(ミネルヴァ書房、2012年)。
筒井 洋一(ツツイ ヨウイチ)
1955年生。神戸大学大学院法学研究科博士課程後期課程修了。京都精華大学教授。メディア論、組織開発。『自己表現力の教室』(共著、情報センター出版局、2000年)。
定形 衛(サダカタ マモル)
1953年生。神戸大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。名古屋大学教授。バルカン政治外交史。『非同盟外交とユーゴスラヴィアの終焉』(風行社、1994年)。
ジン・ワン著/廣瀬玲子訳『石の物語』が、「週刊読書人」(2015年3月27日号/武田雅哉氏・評)にて紹介されました。
小局の新刊『人間の尊厳と人格の自律』をはじめ、邦訳書刊行が続き、いま注目の哲学者ミヒャエル・クヴァンテ氏(ミュンスター大学教授)が来日し、広島大学と一橋大学にて講演いたします。 (さらに…)
1962年生まれ。82年から89年にかけてベルリン自由大学とミュンスター大学で哲学とドイツ文学を学び、92年にはミュンスター大学のジープのもとでHegels Begriff der Handlung(『ヘーゲルの行為概念』)によって哲学博士号を取得。その後、2001年にPersonales Leben und menschlicher Tod(『人格の生と人間の死』)で教授資格を取得。04年にドュイスブルク‒エッセン大学実践哲学講座教授、05年からケルン大学実践哲学・近現代哲学講座正教授(07年から09年まではケルン大学生命科学倫理研究所所長)を務めたのち、09年からミュンスター大学実践哲学講座正教授。邦訳された著書に、『ヘーゲルの行為概念―現代行為論との対話』『ドイツ医療倫理学の最前線―人格の生と人間の死』(以上、リベルタス出版)、『人格―応用倫理学の基礎概念』(知泉書館)、がある。 1956年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科教授。主な業績:Kant in der Diskussion der Moderne (herausgegeben von G. Schönrich und Y. Kato, Suhrkamp, 1996)、「現代社会における『尊厳の毀損』としての貧困──格差・平等・国家へのカント的アプローチ」(日本哲学会編『哲学』第60号、2009年)、A・ヴェルマー『倫理学と対話──道徳的判断をめぐるカントと討議倫理学』(監訳、法政大学出版局、2013年)。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 日本語版への序文
序論 生命科学と民主主義的価値
第Ⅰ部 人間の尊厳
第1章 人間の尊厳とQOL評価との両立不可能性に反対して
第2章 着床前診断と幹細胞研究
第3章 政治的か倫理的か?──国家倫理評議会の着床前診断意見書に対する批判
第Ⅱ部 人格
第4章 生命科学と人格概念
第5章 クローニングと人格の同一性
第6章 自己―操作?
第Ⅲ部 自律
第7章 情報を受けての同意(インフォームド・コンセント)・情報を受けての拒絶・情報の拒絶
第8章 臨死介助
第9章 延長された自律
展望 多元主義的社会における人間の尊厳と人格の自律
クヴァンテの「プラグマティズム的人間学(Pragmatistische Anthropologie)」構想と生命医療倫理学の現在──監訳者あとがきに代えて
初出一覧
文献一覧
事項索引
人名索引
人間の尊厳とQOL評価、生殖医療、遺伝子診断、着床前診断と幹細胞研究、クローンと人格、医療情報の開示/拒否、インフォームド・コンセントの是非、自己決定による死の権利、臨死介助……。人間の生命に関わるバイオテクノロジーは、民主主義的価値に対していかなる問題提起を行うのか。それは哲学・倫理的な問いなのか、政治・倫理的な問いなのか。ヘーゲル研究から生命医療倫理学まで、幅広い領域で活躍し現代ドイツの倫理学研究をリードする著者の主著。 [訳者紹介]
小谷 英生(コタニ ヒデオ) 第3章担当
1981生まれ。群馬大学教育学部専任講師。主な業績:「隠された友情──『ゲッティンゲン書評』をめぐるカント−ガルヴェ往復書簡について」(『群馬大学教育学部紀要 人文社会編』第63巻、2014年)、「アダム・スミス──ネイション・ステイトの誕生」(『POSSE』vol.23、2014年)。
瀬川 真吾(セガワ シンゴ) 日本語版序文・序論担当
1983年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期過程/ドイツ・ミュンスター大学哲学部博士課程。主な業績:「ミヒャエル・クヴァンテ『人間の尊厳とパーソナルな自律 生命諸科学における民主主義的諸価値』における区分化戦略の有効性」(広島大学応用倫理学プロジェクト研究センター編『ぷらくしす』第15号、2014年)。
高木 駿(タカギ シュン) 第1章担当
1987年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程/学術振興会特別研究員。主な業績:「シェリング『自我について』における新プラトン主義の再検討へ―最初期のシェリングの上昇概念を契機として」(『新プラトン主義研究』第12号、2013年)、B・ザントカウレン「フィヒテの『人間の使命』──ヤコービへの回答は成功したのか?」(大橋容一郎監修、高木駿・伊勢俊介訳、日本フィヒテ協会編『フィヒテ研究』第21号、2013年)。
高畑 祐人(タカハタ ユウト) 第6章担当
1961年生まれ。名古屋大学・南山大学(各非常勤講師)。主な業績:「自然美学的環境倫理論の環境教育的意義」(広島大学応用倫理学プロジェクト研究センター編『ぷらくしす』第14号、2013年)、「環境倫理から見た『原発』問題―─高木仁三郎のエコロジー思想:その問題点と可能性」(中部哲学会編『中部哲学会年報』第44号、2013年)、「本質的自然資本の規範的説得力」(南山大学社会倫理研究所編『社会と倫理』第29号、2014年)。
辻 麻衣子(ツジ マイコ) 第9章担当
1985年生まれ。上智大学文学部哲学科研究補助員。主な業績:「自己意識論をめぐるイエナ期フィヒテとカント──『新たな方法による知識学』における五重の総合を手掛かりに」(日本フィヒテ協会編『フィヒテ研究』第21号、2013年)、「経験心理学から超越論哲学へ?―1780年前後の構想力概念」(上智大学哲学会編『哲学論集』第43号、2014年)、R・シュペーマン『原子力時代の驕り―─「後は野となれ山となれ」でメルトダウン』(山脇直司・辻麻衣子訳、知泉書館、2012年)。
徳地 真弥(トクチ シンヤ) 第7章担当
1980年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程。主な業績:A・ホネット『自由であることの苦しみ―─ヘーゲル『法哲学』の再生』(島崎隆・明石英人・大河内泰樹・徳地真弥訳、未來社、2009年)。
中澤 武(ナカザワ タケシ) 第2章担当
1963年生まれ。明海大学歯学部・東京薬科大学・小諸看護専門学校(各非常勤講師)。主な業績:Kants Begriff der Sinnlichkeit(frommann-holzboog, 2009)、「安全と納得のあいだで―─産科医療におけるインフォームド・コンセント再考の一視点」(日本医学哲学・倫理学会関東支部編『医療と倫理』第8号、2009年)、「感性的認識の学としてのエステティカ―─18世紀ドイツ啓蒙と美学の条件」(加藤泰史編『大学と学問の再編成に向けて』(行路社、2012年)。
中島 新(ナカシマ アラタ) 第6章担当
1988年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程。主な業績:M・ガブリエル「シェリング『世界年代』における時間哲学」(中島新訳、東洋大学国際哲学研究センター編『国際哲学研究別冊5 哲学と宗教―─シェリングWeltalterを基盤として』東洋大学国際哲学研究センター発行、2014年)。
中村 美智太郎(ナカムラ ミチタロウ) 第8章担当
1976年生まれ。静岡大学教育学部専任講師。主な業績:「シラーの調和的思考について―─ガダマーの批判と美的思索のリアリティ」(『倫理学年報』第58集、2009年)、「シェリング―悪と芸術」(三崎和志・水野邦彦編著『西洋哲学の軌跡―─デカルトからネグリまで』晃洋書房、2012年)、「醜のダイナミズム―─カントにおける吐き気をめぐる問題とアドルノの市民意識」(田中一嘉・中村美智太郎編著『ことばと文化の饗宴―─西洋古典の源流と芸術・思想・社会の視座』風間書房、2014年)。
馬場 智一(ババ トモカズ) 展望担当
1977年生まれ。長野県短期大学多文化コミュニケーション学科国際地域文化専攻助教。主な業績:『倫理の他者──レヴィナスにおける異教概念』(勁草書房、2012年)、「ユダヤ哲学から西洋哲学批判へ―─ジャコブ・ゴルダンと初期レヴィナス」(『哲學』第63号、2012年)、J・デリダ『哲学への権利Ⅰ』(西山雄二・馬場智一・立花史訳、みすず書房、2014年)。
南 孝典(ミナミ タカノリ) 第4章担当
1975年生まれ。東海大学文学部非常勤講師。主な業績:「フッサールにとってカントを語ることの意義とは何か―─『危機』と関連草稿におけるカント批判を中心に」(フッサール研究会編『フッサール研究』第6号、2006年)、「現実が基づくところとしての主観性を越えて―─ハイデガーによるカントの存在のテーゼ解釈をめぐって」(東京唯物論研究会編『唯物論』第86号、2011年)、「フッサール―アルケーの探求者」(三崎和志・水野邦彦編著『西洋哲学の軌跡―デカルトからネグリまで』晃洋書房、2012年)。
横山 陸(ヨコヤマ リク) 第5章担当
1983年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程/ドイツ・フライブルク大学哲学科。主な業績:「マックス・シェーラーにおける価値の現象学について―─価値と良心について」(『現象学年報』第30号、2014年)、Wird der kulturelle Wert im Gewisen realisiert? Max Schelersevolutionäre Wertethik und die Rolle des Gewissens(『ドイツ応用倫理学』第4号、2014年)、Th・W・アドルノ「技術と人文主義について」(横山陸訳、西山雄二編『人文学と制度』未來社、2013年)。
第Ⅰ部 サルトルの可能性をめぐって
サルトルと翻訳──または他者への想像力について(鈴木道彦)
知識人としてのサルトル(石崎晴己)
分水嶺としてのサルトル(ジャン = リュック・ナンシー)
サルトルの花粉(フランソワ・ヌーデルマン)
共同討議 新しいサルトル像を求めて(合田正人+松葉祥一+澤田直)
第Ⅱ部 サルトル解釈の現状
サルトルの栄光と不幸──『存在と無』をめぐって(谷口佳津宏)
媒介者としての『倫理学ノート』(清眞人)
倫理と歴史の弁証法──「第二の倫理学」をめぐって(水野浩二)
サルトルの「応答」──『弁証法的理性批判』における「集団」と「第三者」(竹本研史)
第Ⅲ部 サルトルの問題構成
サルトルとマルクス,あるいは,もうひとつの個人主義,もうひとつの自由のあり方──変革主体形成論の試み(北見秀司)
エピステモロジーとしてのサルトル哲学──『弁証法的理性批判』に潜むもうひとつの次元(生方淳子)
サルトルの知識人論と日本社会──サルトルを乗り越えるということ(永野潤)
挫折・ナルシシスム・人間的条件──サルトルの伝記的批評における詩的倫理(根木昭英)
芸術は道徳に寄与するのか──中期サルトルにおける芸術論と道徳論との関係(森功次)
第Ⅳ部 サルトルと同時代1
サルトルとボーヴォワール──『第二の性』の場合(井上たか子)
身体と肉──サルトルとメルロ=ポンティの身体論再考(加國尚志)
エコロジストという実存主義者──アンドレ・ゴルツ(鈴木正道)
状況論(シチュアシオン)再考──ファノンとの批判的対話を通じて(中村隆之)
第Ⅴ部 サルトルと同時代2
ヒューマニズムの余白──ハイデガーとサルトル(齋藤元紀)
不可能な交わりがもたらしてくれる可能性について──サルトルとバタイユ(岩野卓司)
サルトルとレヴィナスへの序奏(合田正人)
サルトルとドゥルーズ──非人称的なものの力能(檜垣立哉)
フロイトを巡るサルトルとラカンの三角関係──「実存的精神分析」が提起したもの(番場寛)
第Ⅵ部 作家サルトル──文学論・芸術論
サルトルの美術批評の射程(永井敦子)
サルトルの演劇理論──離見演劇(翠川博之)
『家の馬鹿息子』の「真実の小説」という問題──「ポン = レヴェックでの落下」をめぐって(黒川学)
小説家サルトル──全体化と廃墟としてのロマン(澤田直)
サルトル略年譜(黒川学)
サルトル関連文献目録(澤田直+翠川博之)
事項索引
人名・著作名索引 実存主義の哲学者、小説や戯曲の作家、そして行動する知識人として様々な活動を行ったサルトル。ドゥルーズ、レヴィナス、ボーヴォワール、ハイデガー、バタイユ、ラカン、フェミニズム、ポストコロニアル、エコロジーなど多方面にわたる影響関係、再評価されるイマージュ論や、晩年の『倫理学ノート』など最新の研究も紹介し、いまなおアクチュアルに読み継がれるその全体像を明らかにする。 [著者・訳者紹介](掲載順)
鈴木 道彦(スズキ ミチヒコ)
1929年生.獨協大学名誉教授.著書:『サルトルの文学』(紀伊国屋書店),『越境の時』(集英社),訳書:サルトル『嘔吐』(人文書院),プルースト『失われた時を求めて』(集英社).
石崎 晴己(イシザキ ハルミ)
1940 年生.青山学院大学名誉教授.共編著書:『サルトル 21世紀の思想家』(思潮社),『21世紀の知識人』(藤原書店),監訳書:B-H・レヴィ『サルトルの世紀』(藤原書店).
ジャン = リュック・ナンシー(Jean-Luc Nancy)
1940 年生.ストラスブール大学名誉教授.著書:『無為の共同体』『侵入者』(以上,以文社),『自由の経験』『私に触れるな』(未來社),『共出現』『訪問』(以上,松籟社).
フランソワ・ヌーデルマン(François Noudelmann)
1958年生.パリ第8大学教授大学教授.著書:Sartre : l’incarnation de l’imaginaire, L’Harmattan, 『ピアノを弾く哲学者──サルトル,ニーチェ,バルト』(太田出版).
岡村 雅史(オカムラ マサフミ)
1950年生.関西学院大学非常勤講師.論文:「サルトルの劇作における幼年期」(『年報・フランス研究』23号),「サルトルにおける演技と意識の問題」(『年報・フランス研究』30号).
合田 正人(ゴウダ マサト)
1957年生.明治大学教授.著書:『フラグメンテ』(法政大学出版局).訳書:F-D・セバー『限界の試練──デリダ、アンリ、レヴィナスと現象学』(法政大学出版局).
松葉 祥一(マツバ ショウイチ)
1955生.神戸市看護大学教授.著書:『哲学的なものと政治的なもの──開かれた現象学のために』(青土社),訳書:J-F・リオタール『なぜ哲学するのか?』(法政大学出版局).
谷口 佳津宏(タニグチ カヅヒロ)
1957年生.南山大学教授.共著:『哲学への旅』(北樹出版),共訳書:スピーゲルバーク『現象学運動(下巻)』(世界書院),I・プリゴジン『確実性の終焉』(みすず書房).
清 眞人(キヨシ マヒト)
1949年生.近畿大学名誉教授.著書:『〈受難した子供〉の眼差しとサルトル』『実存と暴力』(以上,御茶の水書房),『サルトルの誕生──ニーチェの継承者にして対決者』(藤原書店).
水野 浩二(ミズノ コウジ)
1952年生.札幌国際大学教授.著書:『サルトルの倫理思想──本来的人間から全体的人間へ』(法政大学出版局),訳書:A・ルノー『サルトル,最後の哲学者』(法政大学出版局).
竹本 研史(タケモト ケンジ)
1977年生.南山大学非常勤講師.論文:「稀少性と余計者──サルトルにおける集列性から集団へ」(『Résonances』第8号),共訳書:『叢書「アナール」Ⅲ』(藤原書店).
北見 秀司(キタミ シュウジ)
1960年生.津田塾大学教授.著書:『サルトルとマルクス』(春風社),共著:『ポスト資本主義を構想する』,論文:« Sartre et Merleau-Ponty : l’Autre entre le Visible et l’Invisible » (Les Temps Modernes, n˚ 572).
生方 淳子(ウブカタ アツコ)
1957年生.国士舘大学教授.共著:『サルトル 21世紀の思想家』(思潮社),『死の人間学』(金子書房),『子どもの暮らしの安心・安全~命の教育へ』(金子書房).
永野 潤(ナガノ ジュン)
1965年生.首都大学東京非常勤講師.著書:『図解雑学サルトル』(ナツメ社),論文:「断崖に立つサルトル──自由と狂気についての素描」(『現象学年報』第11号).
根木 昭英(ネギ アキヒデ)
1982年生.日本学術振興会特別研究員.共著:Situations de Sartre (Hermann),論文:« L’art comme “anthropodicée” : la moralité de la création artistique chez J.-P. Sartre » (Études sartriennes, n˚ 17).
森 功次(モリ ノリヒデ)
1981年生.日本学術振興会特別研究員.論文:「サルトル『聖ジュネ』における不道徳作品の善用」(『美学』第240号),訳書:ロバート・ステッカー『分析美学入門』(勁草書房).
井上 たか子(イノウエ カコ)
1941年生.獨協大学名誉教授.共訳書:ボーヴォワール『決定版 第二の性』(新潮社),共著書:辻村みよ子編『ジェンダーの基礎理論と法』(東北大学出版会).
加國 尚志(カクニ タカシ)
1963年生.立命館大学教授.著書:『自然の現象学―メルロ = ポンティと自然の哲学』(晃洋書房).共訳書:J・デリダ『触覚、ジャン = リュック・ナンシーに触れる』(青土社).
鈴木 正道(スズキ マサミチ)
1959年生.法政大学教授.共著:Jean-Paul Sartre: Mind and Body, Word and Deed (Cambridge Scholars Publishing).訳書:J・ジャコブ『政治的エコロジーの歴史』(緑風出版).
中村 隆之(ナカムラ タカユキ)
1975年生.大東文化大学専任講師.著書:『カリブ − 世界論』(人文書院).共訳書:A・セゼール+F・ヴェルジェス『ニグロとして生きる──エメ・セゼールとの対話』(法政大学出版局).
齋藤 元紀(サイトウ モトキ)
1968年生.高千穂大学教授.著書:『存在の解釈学──ハイデガー『存在と時間』の構造・転回・反復』,共訳書:T・ロックモア『カントの航跡のなかで』(以上,法政大学出版局).
岩野 卓司(イワノ タクジ)
1959年生.明治大学教授.著書:『ジョルジュ・バタイユ──神秘経験をめぐる思想の限界と新たな可能性』(水声社),『贈与の哲学──ジャン=リュック・マリオンの思想』(明治大学出版会).
檜垣 立哉(ヒガキ タツヤ)
1964年生.大阪大学人間科学研究科教授.著書:『瞬間と永遠──ジル・ドゥルーズの時間論』(岩波書店),『西田幾多郎の生命哲学』(講談社学術文庫).
番場 寛(バンバ ヒロシ)
1953年生.大谷大学教授.共著:『揺れ動く死と生──宗教と合理性のはざまで』(晃洋書房),『現代フランス社会を知るための62章』(明石書店).
永井 敦子(ナガイ アツコ)
1961年生.上智大学教授.著書:『クロード・カーアン』(水声社),訳書:J・グラック『アンドレ・ブルトン』(人文書院),『ひとつの町のかたち』(書肆心水),『街道手帖』(風濤社).
翠川 博之(ミドリカワ ヒロユキ)
1968年生.東北大学非常勤講師.共著:『ポストコロニアル批評の諸相』(東北大学出版会),共訳書:ミシュレ『フランス史 Ⅴ』(藤原書店).
黒川 学(クロカワ マナブ)
1958年生.青山学院大学非常勤講師.共著:『サルトル 21世紀の思想家』(思潮社),共訳書:サルトル『家の馬鹿息子 4』(人文書院),B-H・レヴィ『サルトルの世紀』(藤原書店).
■お詫びと訂正──────────────────────────────────────────────
『サルトル読本』(初版第1刷)で、執筆者の齋藤元紀先生のお名前と根木昭英先生のご論考題に誤りがございました。
齋藤元紀先生、根木昭英先生、ならびに読者の皆様に謹んでお詫びし、以下のとおり訂正させていただきます。
カバー〈主要内容〉、および本文目次
(誤)齋藤元樹 →(正)齋藤元紀
本文目次
(誤)挫折・ナルシシスム・人間の条件 →(正)挫折・ナルシシスム・人間的条件
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鄭栄桓著『朝鮮独立への隘路』が、「歴史学研究」(No.930、2015年4月号/太田修氏・評)にて紹介されました。
※募集は終了いたしました
法政大学出版局では、財団設立の趣旨に則り、「法政大学出版局学術図書刊行助成制度」を設け、全国の各大学在職の研究者および民間研究者を対象に、優れた学術的価値をもちながら公刊の機会に恵まれない専門的研究成果の募集を行ないます。 (さらに…)
超高齢社会を迎える日本で、現場の看護師がより自律的に働ける環境を創るには何が必要か。医療制度の歴史と政治的決定過程を検証し、今後の政策を問う提言の書。
看護制度と政策/チラシ(PDF)
1897年、チューリンゲン地方のゾンネベルクに生まれる。法学部を修了後、ミュンヘン美術学校法律顧問、イェーナ高等裁判所弁護士として活躍。1933年、政治的理由により、リガ(現在のラトヴィア共和国首都)へ移り文学博士号を取得、同大学哲学講師となる。哲学的著書『ヨーロッパと東方の心』および『ニーチェとドストエフスキー』によって名をなす。1941年、ソ連のラトヴィア進駐後、ドイツへ戻ろうとしたがヒットラーの対ソ宣戦布告のため国境が封鎖され、爾来、夫人とともに消息を絶つ。 1955年京都大学修士課程修了。大阪大学名誉教授。 1959年大阪大学修士課程修了。大阪大学名誉教授。 1966年京都大学修士課程修了。元大阪大学教授。 法政大学出版局 ホウセイダイガクシュッパンキョク 序論
第一章 根源についての魔神論
宗教的な根源的戦慄/犠牲と禁欲/宗教と倫理/エロス的な根源的戦慄/エロス精神と美学
第二章 創造の歓喜
生殖の形而上学/自然宗教の礼拝と祭典/処女たちの純潔の奉納/神殿侍女/男根崇拝/救済のモチーフの侵入/ヘブライ人とギリシア人における創造の歓喜と救済のモチーフの戦い/ローマ人とディオニュソス/キリスト教における自然宗教の要素/魔女の系譜/謝肉祭の宗教的意味/モルモン教徒とロシア鞭身教徒の宗派/現代の自然宗教
第三章 貪食本能と呪術
宗教とエロス精神における力への意志/多神教と一夫多妻/貪食本能の心理学/貪食本能と享楽的愛/呪術的なるものの特徴/呪術と宗教
第四章 救済のモチーフ
個別化の根源的悲劇/プラトンのエロス論/創造の歓喜と救済のモチーフ/救済のエロスと救済の宗教/エロス的用語と宗教的用語との間の転換/性の哲学/救済の愛の絶対的意味/救済の愛の特徴──完全化への衝動/愛の人格性/関心の固定化/愛の相互性
第五章 崇拝と融合
崇拝の愛と抱擁の愛/崇拝の愛の危険性/ミンネ/マドンナ崇拝/法悦の本質/ギリシア人の均整感覚/インド人の同一性の意識/融合の宗教的象徴性/神秘的法悦の手段としての酒と舞踏/宗教とエロス精神に対する音楽の関係/神秘的愛の位階とその形而上学的意味
第六章 退化の諸形態
嫉妬と狂言/呪物崇拝/ニヒリズム/ドン・ファンとニーチェ/マゾヒズム/犠牲の心理学について/サディズム
第七章 死と悲劇精神
死と神秘主義/死と愛/悲劇的なるものとその神秘主義およびエロス精神に対する関係/ディオニュソス神話/カタルシスの本質/インドと悲劇的なるもの
第八章 エロスと神々の不和
一時的禁欲と全面的禁欲/全面的禁欲の四つの根──犠牲のモチーフ/妨げのモチーフ/世界嫌悪/性恐怖/処女受胎の偶像/ギリシア人の同性愛
第九章 キリスト教と禁欲主義
イエスと女性たち/福音書におけるエロスの教義/パウロにおける禁欲主義/アウグスティヌスにおける性倫理/カトリック教会と女性/プロテスタンティズムと禁欲主義/禁欲主義による荒廃/魔女妄想/ロシアのスコプツィ派/キリスト教のエロス敵視の間接的結果/ボルシェヴィズムの性道徳
第十章 神々のもとへのエロスの帰還
性に関する自然主義の克服/肉体の尊厳について/エロスと自由/共同体と道徳の二つの源/世界の創造と世界の救済
訳者あとがき 宗教の諸形態を神学的解釈の枠組から解放して、エロスとともに人間生命の根源をなす力として捉え、創造と救済、死と融合、嫉妬と狂信、禁欲と頽廃等々の包括的モチーフにおいて宗教とエロス精神の間に共通する諸現象を分析し、その本質的連関を明らかにしつつ、両者を人類史的全体像のなかに位置づけ、その創造的発展・統一をめざす。
K.A.スミス著/井本晌二・山下陽子訳『中世の戦争と修道院文化の形成』が、「史学雑誌」(第124編第2号、2015年2月発行/大貫俊夫氏・評)にて紹介されました。
藤田正勝編『思想間の対話』が、「京都新聞」(2015年3月15日付)にて紹介されました。
NO MORE HIROSHIMAS──原爆投下による広島の悲劇を二度と繰り返すな!
このスローガンが唱えられる契機となった、史上初の原爆被害記録、J.ハーシー著『ヒロシマ』。全世界に絶大な感銘をあたえた本書をはじめ、ヒロシマ、原爆、戦争に関する本を選書いたしました。
戦後70年の節目を迎える今年は、夏だけではなく、年間を通した展開がオススメです。
サルトル生誕110年!
実存主義の哲学者としてのみならず、小説や戯曲の作家、など多方面で活動を行ったサルトルの全体像を明らかにした『サルトル読本』がついに刊行!
関連書とともにお取り揃えください。
『サルトル読本』刊行記念フェア(PDF)
第一章 江戸・明治期における日本の対露イメージ(黒沢文貴)
はじめに
一 大津事件までのロシアイメージ
二 日露戦争までのロシアイメージ
おわりに
第二章 明治維新前後生まれの日本知識人がイメージしたロシア
──二葉亭四迷と内田良平の場合(木村崇)
はじめに
一 二葉亭四迷にとってのロシア
二 内田良平にとってのロシア
まとめにかえて
第三章 伊藤博文のペテルブルグ訪問
(一九〇一年一一 ─ 一二月)(コンスタンチン・サルキソフ)
はじめに
一 出発
二 入露
三 日ロ交渉
四 新協定草案
五 挫折
第四章 冷戦初期日本における菅季治の犠牲
──赤狩りとソ連からの引揚者(シェルゾッド・ムミノフ)
はじめに
一 歴史と記憶に見る抑留
二 奴隷の王国──引揚者を通して語られるソ連
三 「徳田要請問題」と日本における冷戦の最初の犠牲
おわりに
第五章 シベリア抑留の論争問題と論点整理(富田武)
はじめに
一 捕虜か、抑留者か
二 ソ連はいつ捕虜の領内連行を決定したか
三 北朝鮮残留日本人と捕虜
四 南樺太抑留と大陸流刑
五 抑留者、抑留死亡者、帰還者
第六章 五五年体制と領土
──沖縄・小笠原と北方四島をめぐって(河野康子)
はじめに
一 冷戦下の領土──日ソ関係と日米関係
二 フルシチョフ演説(一九六〇年)からケネディ声明(一九六二年)へ
三 冷戦の変容と領土
おわりに
第七章 一九七〇年代の日ソ・エネルギー協力における政治要因(スヴェトラーナ・ヴァシリューク)
はじめに
一 日本のエネルギーに関する組織的枠組みの概観
二 ソ連のエネルギーに関する組織的枠組みの概観
三 一九七〇年代の二国間エネルギー協力の補完性とダイナミックス
四 サハリン石油ガス開発プロジェクト
五 ヤクーチャガス・チュメニ石油プロジェクト
おわりに
第八章 日ソ・ロ関係と中国──その史的法則とメカニズム(趙宏偉)
はじめに
一 戦後東アジア冷戦秩序の形成──ソ中同盟対日米同盟(一九四九─一九六六)
二 東アジア冷戦の雪溶け──日米中の反ソ共同戦線(一九七二─一九八九)
三 ポスト冷戦期における日ロ中の対等三角関係(一九九〇─二〇一一)
四 安倍・プーチン友情外交対中ロ「特殊関係」(二〇一二─) 「日露戦争は回避できた」。ロシアの日本学の権威K.サルキソフや抑留論の富田武など、法政大学を拠点とした5カ国の現代史研究者による最新・気鋭の研究成果。ウズベキスタン=英国からみた抑留問題、沖縄と北方領土をめぐる米ソ日関係、米ロの視点からするシベリア開発、そして中国のプリズムから見る日中ロの三角関係など、従来のタブーを破る共同研究が新時代の相互表象を提示する。 [著者一覧] (*は編著者)
下斗米 伸夫(シモトマイ ノブオ)*
黒沢 文貴(クロサワ フミタカ)
東京女子大学現代教養学部教授
木村 崇(キムラ タカシ)
京都大学名誉教授
コンスタンチン・サルキソフ(Konstantin O. Sarkisov)
法政大学名誉教授・前客員教授
富田 武(トミタ タケシ)
成蹊大学名誉教授
シェルゾッド・ムミノフ(Sherzod Muminov)
法政大学現代法研究所委嘱研究員・ケンブリッジ大学博士課程
河野 康子(コウノ ヤスコ)
法政大学法学部教授
スヴェトラーナ・ヴァシリューク(Svetlana Vassiliouk)
明治大学国際日本学部准教授
趙宏偉(ZHAO, Hongwei)
法政大学キャリアデザイン学部教授